第21話 こっちも最終手段をとるとするか
結界の中で炎が燃え盛る。
その中には勇・薫。そして、管狐たちがいた。
「なあ勇。この炎で管狐は死なないのか?」
「死なないだろうな。妖怪は大体が黒式を使うが妖孤は狐火をはく。つまり、赤式のようなも
のをつかうんだ」
「それがどうかしたのか?」
「お前も得意属性と同じ属性の式の攻撃受けてもそんなくらわないだろ?」
「まあな」
「それと同じことだ」
説明が終わる。
そのとき炎の奥で幾十もの黒い影が動いた。
「薫。来るぞ」
「ああ、分かってる」
結界内に風が吹き、炎を掻き分けるようにして管狐が出てくる。
『お前らあああぁぁぁぁぁ!!ぜってえ殺してやる!!』
「お前らじゃ俺たちは殺せねえよ」
『何だとこのやろう!!』
「俺たちは陰陽師。その仕事は霊、邪、邪神など、人に仇なすものを倒すことだ。それには当
然妖怪も含まれる」
『それがどうしたってんだ!!』
「つまりだ。俺たちはどんなに強い相手でも勝利、または引き分けまで持ち込む術があるって
ことだ」
『だからどおしたんだよ。そんなものぶち破っておめえらに絶望を味合わせてやろうじゃねえ
か!』
管狐はその場で状況を把握しようと周りを見渡す。
『ふ、これだけいれば大丈夫だな。誇りに思え。お前ら人間が俺の本気を見ることが出来たっ
て事をな!!』
「じゃあ、こっちも最終手段をとるとするか。薫。お前は結界の固定に集中してくれ。結界壊
れるかも知んないから」
「え?何する気だ?」
「いいから。しっかり固定しとけよ。あと、管狐はこの札で封印しといてくれ」
「わ、分かった」
「じゃあ行くぞ」
俺は薙刀を一度ペンダントに変える。
管狐は仲間を一箇所に集める。
しかし、管狐はいったい何をするつもりだ?
その疑問は、直後に答えが分かった。
管狐は仲間の霊力を奪い始めた。
「九尾になるつもりか!!」
一尾。二尾。三尾。・・・・ついに八尾まで来た。
しかし、増えるのはそれまでだった。
『ん?畜生。やはり少し少なかったか。しょうがねえな。あの女から取るか。あいつの霊力は
まだ結構あるみたいだしな。これくらいじゃしなねえだろ。吸収で殺すのは嫌いだからな』
「う、うわっ!?ち、力が!!」
「薫!!大丈夫か!?」
「な、何とか。それより、八尾だったのが九尾になってる!!」
「なに!?くそっ!薫。結界の固定だけでも出来そうか?」
「それなら出来る」
「じゃあ頼んだぞ!!」
そして、勇はペンダントに大量の霊力を流し込んだ。




