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case2

この()()に到った理由?

 そりゃ、割がいいから。


 私、前職がショップ店員で、その前はアルバイト。

 JKの時はガチャガチャしたのや……それ系のコスメ……ほらっ! プチプラとか韓国系とかあんじゃん! あーゆーの好きでさ、で雑貨屋のバイトやってたんだけど……

 なんちゅうの?

 ノーテンキにやってた頃は楽しいしお金も貰えるから全然オKだったんだけど……

 そのうちにコーナー1コ任されて……レイアウトとかPOPとか工夫してさ、商品が売れだしたら、すっごく嬉しくて! それこそちょっとはバイト代、上がるかなって思って、データー見せてもらったら、驚くほどの雀の涙なんだよね~

「あ~あ、やっぱ、単価の低い商品って甲斐ねえや」って思っちゃって……売るなら高額商品って考えたの!

 だから、『いざ就職!』って時、頭に浮かんだのは銀座に旗艦店がある一流の宝飾店!

 これが……

 エリア別採用でエントリーしたんだけど全然ダメでさ!


 なんか、後で分かったんだけど普通に四大卒の人が多いらしくって……

 結局、就職は……モダンコンサバのアパレルブランドショップに潜り込めはした。


 でも入社したからは実績を積んで早く店長になりたかったから、配属されたデパート内のショップではめちゃめちゃ頑張ったし、研究も勉強も怠らなかった。

 その努力が実って四半期ごとの実践でとうとうフロアーのトップを取ったのだけど……

 そこからおかしくなった。

 最初は『していない筈のミス』の指摘から始まって……最終的には私に商品が回って来なくなった。

 誰の差し金かなんて言わずもがななんだけど……店舗実績の落ち込みさえ私のせいにされた。私が騙し売りをして客の信頼を損ね、悪い噂を立てられたせいだって!

 結果、私は……通勤に2時間以上掛かる、寂れたショッピングモール内の店舗へ配置換え!

 こんなの、やってられるわけは無く、そこは辞めてしまったのだけど……()()()()流された噂のせいでデパート系の店舗にはアルバイトですら入れない。


 まったくさあ!

 元々あのブランド自体は好きでは無かったのだけど……“ユニフォーム”だから仕方なく給料のかなりの部分を()()に費やし着こなして……あくせくあくせく客に勧めて売り付ける。

 まあ、それが……ほんのちょっとは騙し売りになるのかもしれないけど……

 いずれにしてもこの結末でしょ?!


 もう! バカバカしくって! 涙が出るほど、ゲラゲラ笑ってさあ~ さてどうしようかと考えたの。


 物を売るのは……しばらくは「NO,Thank You!」って感じだし……調べてみたら介護職なら未経験でも入れそうなんだけど……長く続けるのは難しいらいしんだよね。

 やっぱ、体が悲鳴上げるらしい。


 こうやって調べてみても「らしい」続きだから、「どうすっぺ?」とか自分にツッコミ入れたら


「だったら、カラダで勝負してみようか!」って言葉がふいに頭に浮かんでさ!


 私、膝を打ったね。


 商品は他でもない自分自身!


 これほど正々堂々としてる事って無くない?


 で、決して余裕のある経済状況では無かったのだけど……

 私は自分に先行投資したね!

 やっぱ、商品の掴みはファーストインプレッションだから!

 磨くところは磨き、直すところは直した。

 それと並行して自分をどこで売るのかも徹底的なリサーチの上で検討した。


 で、このお店に居るわけ。


 知ってるかどうかだけど……

 私、NNはしない。

 お店ではね。


 私の考えとしては、それは一種の薄利多売か、手抜き行為だから。


「それじゃあトップになれないよ」って?


 上等だよ。トップになるなんて、ウンザリなんだから。


 けど、“お約束”内のサービスだけで……私はランカーの端っこに座ってるよ。

 1回は『手抜き』で出るくらいの気遣いと鍛錬をいつも欠かさないからね。


 じゃあ私の『NN』は何かと言うと……

 それはもちろんレアアイテムって事!


 そのレアアイテムをゲットする条件は……ガチャなんだから(笑) 引き当てる為の “宝石”をいっぱい使ってくれて……口が堅く私とデートしてくれる人。


「そんな都合のいいヤツ居るか?!」って?

 居るよ。

 って言うか……

 そんな風に男の心を持って行けばいい話で……

 男なんて、ホント! 単純なんだから……

 女と違ってね。



 で、私はお休みの日に……そのカレ(ら)とデートするの!


 買ってもらうバッグとかジュエリーはどの人からも同じ物!

 これ、昔からある手で……最近は『買い取りナンチャラ』があちこちにあるから本当に便利!

『品物はひとつあれば十分』なんだから……複数ある在庫を売り捌くわけ。


 そうそう、入金機はデパート時代に見た事があったけど……卓上に置くお札を数える機械を買い取り専門店で初めて見たよ。


 こうして……それなりの現金は後から手にする事ができるのだから……


 その日だけは

 本当の恋人同士として

 ふたりとも

 心ゆくまで素敵なデートを楽しむの。


 つまり私の『NN』は……

 その“高揚”の上でのものなんだから


 誰に対しても……

 自分に対しても……

 納得は行くでしょ?




                       おしまい




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― 新着の感想 ―
東京だと特に大学のブランド志向が高いみたいなので、こんなことされるのってホント凹みますよね。 でも自ら商品になるのではなく、自ら商品を扱う立場にならないといけないのではと思いました。
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