表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/34

第25話:拡散する網

1/4 

サヤとミカはベッドの上でスマホを開き、指先を震わせながら入力を始めた。

《#第7病棟》《#消えた友達》《#謎の転院》

まずは自分たちのクラスメイトやフォロワーに向けて、都市伝説めいた形で投げる。

画面にはすぐに反応が返り始めた。

《うちの学校にもそんな話あった》

《友達の姉ちゃんが、急に転院させられた》

——さざ波のように情報が広がっていく。

2/4 

光の声が、イヤホンから二人の耳に届く。

《投稿の拡散範囲は私が逐一追跡しています。個人を特定される危険はありません》

サヤは深く息を吐き、ミカは「よかった……」と小さく安堵の声を漏らした。

しかし光はすぐに続ける。

《ただし、偽情報も混じっています。見分けを誤れば、逆に利用されかねません》

その言葉に、二人の表情が再び引き締まった。

3/4 

同じ頃、セーフハウス。

蓮司と朝比奈、榊原、真鍋はモニターに映るSNSのログを凝視していた。

「……あの子達、やるじゃない」

朝比奈が苦々しく呟くが、その声にはどこか頼もしさも混じっている。

蓮司は黙って画面を見つめ、拳を握った。

(あの子たちにまで背負わせて……でも、これが道を開く)

4/4 

スマホの画面には、新たな通知が点滅していた。

《転院した子が戻ってこない》

《夜中に輸送車を見た》

——噂は連鎖し、確かな証言と虚構が入り混じり、網のように広がっていく。

サヤとミカは顔を見合わせ、強く頷いた。

その瞳にはもう迷いはなかった。

——小さな火種は、確かに大きな炎へと育ち始めていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ