pf.登場存在
JUNO021:
主人公。木星探査機JUNOシリーズの21番機。無人探査機であり、自身で自身の乗組員を兼ねている。哲学家のきらいがある。木星内部の精密な調査を行わねばならない。JUNOシリーズの内、概念波送受信装置『SHL』を搭載した唯一の機体。木星大気圏内探査中、『複雑黒錐』と遭遇する。複雑黒錐の解析を進めていく中で、複雑黒錐に保存されていた経験、個人全体に浸食されていく。
BELL01:
総合社会維持em演算器。社会運営を行っていたが、木星の簡易巨球が地球に到達する過程で先に齎されたコロイドによる汚染で人類は滅亡、最後の抵抗として自らもコロイドを概念波で操り、超巨大攻線砲を形成、使用するが、簡易巨球を止めることは出来ず、木星に起きた異変の感知からBELL01の最後の記録までをログとして残し、宇宙と共に消滅、ビッグクランチを経た次の宇宙で再生され、ランダウに発見された。
ランダウ:
ラグランジアン。複雑黒錐に保存されていた個体全容そのもの。ファインマンの複製子体であり、ファインマンが複合個体であった以上誕生するはずのない奇跡の子。
幼少期、ディラックの殻鎖紐で自宅が破壊され、ディラックを意識しだす。ファインマンが、実験中の事故死に見せかけて行方を晦ましたことで、ファインマンの後継者としての形でラグランジュ唯一の職業『技術者』となる。
しかし怠慢が祟って『銀行体』頭取ヴェルナー・ハイゼンバーグに脅しの電話を入れられてしまい、ウィリアム・ローワン構成員と目される補助建築協会理事ライプニッツの身辺調査を命じられる。
翌日、ライプニッツの下へ向かおうとするも、移動衛錐の不具合からラグランジュの、世界の真実を垣間見る。なんとかライプニッツが居る娯楽衛錐に到達するも捕縛されてしまい、複合個体であったライプニッツに取り込まれそうになる。しかし取り込まれる寸前、リチャード・フィリップス最高教役の命でライプニッツは融合を停止、困惑の隙を見てライプニッツを殺害。
幕外国家との戦争が激化した影響でカアテンが破られ、娯楽衛錐や銀行体が破壊される中、どさくさに紛れてライプニッツの養子であり、娯楽衛錐の中枢であったリフシッツと融合を果たし、融合個体『ランダウ・リフシッツ』となる。
ディラックの内部に向かい、ディラックの大規模比波空洞でファインマンと再会し、問答の末、ディラックの凍結を目指し、ディラックと合一を果たしたファインマンと、乗り捨てたライプニッツを後にする。
最終的にはディラックを含む全ラグランジュを凍結、自らの情報を複製した複雑黒錐をディラックで精製拡散して死滅した。
後に複雑黒錐のうちの一つがJUNO021と邂逅を果たしたことでJUNO021を侵食する形である意味再生を果たし、凍結していたディラックを再度起動した。
ヴェルナー・ハイゼンバーグやヒッブスに対する一種理不尽なまでの嫌悪や、ヴェルナー・ハイゼンバーグへの唐突な攻撃、半ば正当防衛とは言えライプニッツの殺害等、根本的に反社会的であり、また怠惰に過ぎるきらいがある。しかしファインマンに対する深い愛やディラックへの強い憧れなど、ある種ロマンチストとも言えるような性格をしている。JUNO021でもある。
ファインマン:
幕外出身のラグランジアン。ランダウの複製母体。その正体はウィリアム・ローワン・ハミルトン教団最高教役、リチャード・フィリップス ・ファインマン。表向きには技術者連の有力者であり、空渦域への網衛錐拡大プロジェクトの最中、下層での調査も兼ねた十字大型大移動網衛錐実験を行った際、独自開発した経路航行法に不備があり、ディラックからのバックアップが途絶えた十字錐は下降を始め、精神的負荷と過老が祟ってファインマンは崩壊し、奈落へ消えたと記録されている。同僚であり、持ち直した十字型大移動網衛錐で帰還したヒッブスもランダウにそう説明していた。
しかし実際は教団の計画遂行の為、行方を晦ましたに過ぎなかった。
後に娯楽衛錐でランダウがライプニッツに取り込まれそうになった際には、ギリギリまで逡巡しながらも、すんでのところでライプニッツに計画の中止を命じ、ランダウを救っている。
最後にランダウと話をしたいがために、ディラックの複雑錐内部にいながらにして融合を拒んでいたが、望みを果たして、周回コロイドで象った自らの姿を融解し、霧散した。
ハミルトニアン言語体系に似せて作られた、根本が0と1である言語体系を操り、またラグランジュ言語体系をも解する。本質的にはランダウと同じ、JUNO021である。
ヴェルナー・ハイゼンバーグ:
複合個体。その運と類稀なる処理能力をもって平衡社会における未だ不安定な個所をいくつも修正し、それらの功績はディラックに貯塔の管理責任を認めさせる程のものである。
ランダウには、ただ運だけで自身を上回られたとして嫌われている。
その正体はウィリアム・ローワンの高等教役であり、ライプニッツよりは上位であったことが窺える。
嘗て、複合個体となる以前、まだ「ハイゼンベルク」として生きていた頃にファインマンと出会った。
カアテンを超えてきた他国からの砲撃が貯塔に当たり、その最中で死亡。
ヒッブス:
ファインマンが十字型大移動網衛錐実験を行った際の同乗者であり、技術者連におけるファインマンの同僚。欠陥のあったファインマンの経路航行法を改良、多大な功績を上げたが、そもそもの経路航行法にランダウの作った配鎖構造式が多く含まれていた上、実質行ったのはファインマンの自室にあった資料を纏めただけであったこともあり、ランダウには嫌われている。
ライプニッツ:
幕外出身ラグランジアン。補助建築協会理事であり、銀行体からの不当搾取が酷い。ウィリアム・ローワン・ハミルトン教団高等教役。ヴェルナー・ハイゼンバーグによって、ランダウをおびき出す餌にされる。
結局ウィリアム・ローワン・ハミルトン教団には入信しないランダウを、自身に取り込むことで始末しようとするが、正にランダウを複合しようというところでリチャード・フィリップス最高教役に計画中止を命じられ、困惑して自らのコロイドを幾らか自由コロイドにしてしまった隙を突かれてランダウに殺害される。
その正体は相当数の技術者を統合してきた複合個体であり、教団の計画の一環として、また、実験の為に幕外から養子を迎え入れ、その養子、リフシッツを核として大量虐殺機構、娯楽衛錐を形成したが、彼自身はこれに罪悪感を抱いており、複合に対する疑問から、同時にリフシッツに試作段階の、非複合並列演算システム化施術を施した。
ファインマンとは仲の良い友人であったが、ウィリアム・ローワン・ハミルトン教団の教義が行きつく先を知悉していたわけではなかった。
リフシッツ:
幕外出身ラグランジアン。ライプニッツの養子。ライプニッツによって娯楽衛錐の核にされるが、同時に非複合並列演算システム化施術をも施され、単体であるにも関わらず複合個体並みの処理能力を得た。
幕外国家群との戦争が激化し、カアテンを突破してきた攻線によって娯楽衛錐が破壊されたことで解き放たれ、愛していた養父且つ養母、ライプニッツを殺害したランダウに殺意を向けるが、長きにわたり娯楽衛錐の核となっていたこともあり、細かな複製子体を精製しては射出するという攻撃方法も祟ってライプニッツの亡骸に激突、それにしがみついていたランダウと融合を果たす。
J.J.片桐:
化学者。ハミルトニアン。JUNO計画で発見された『metanitro』の研究を行っていたが、実験中に死亡。
頭蓋骨内部にはmetanitroによって構成された鎖状の個体がうねり、ニューラルネットワークを破壊し、血管を破り、骨を圧迫していた。常温で気体であるmetanitroの大量吸引が理由と考えられている。
友平尚治:
ハミルトニアン。SHL開発者。稀代の天才。帝大教授。
西宮咲子:
ポール計画提唱者の一人。ハミルトニアン。em.codeと、BELLシリーズを含む演算器の開発者。帝大教授。
正木和三:
ハミルトニアン。JUNOシリーズにem.code、pf.を動かすドライバを付けた。JUNOプロジェクト参加技術者の一人であり、ポール計画提唱者の一人。帝大教授。
スー・ド・モーパッサン:
ハミルトニアン。西宮咲子の共同研究者。ポール計画提唱者の一人。




