セーフティーチャービーバニー
「淡島、チャービーバニーって知ってるか?」
阿保は大量のマシュマロを入れたレジ袋を両手にたくさん買って、部室に入ってきた。
「知っているよ。チャービーバニーって言えなくなるまで、マシュマロを口の中に入れ続けるゲームだろう。」
「そう、そう、昨日、友達に教えてもらったからやってみたくて、マシュマロを買ってきたんだ。」
阿保は大量のマシュマロを部室の机の上に置いて、椅子に座った。そして、阿保は一つのマシュマロの袋を開けて、マシュマロを一つ摘まみ、口の中に入れた。
「チャービーバニー。」
阿保はそう言うと、マシュマロを噛み、飲み込んだ。
「ちょっと待て、マシュマロ食べるのか?
確か、マシュマロを口いっぱいに入れて、チャービーバニーっていうゲームじゃなかったか?」
「えっ、マシュマロを食べずに口いっぱいに含むのか?
馬鹿にするのもたいがいにしろ。そんなことして、喉にマシュマロが詰まったらどうするんだよ。死んじゃうかもしれないぜ。」
「……確かに!
そんなことしたら、危ないじゃん。」
「そうだろ、じゃあ、お前もチャービーバニーをやろうぜ。」
阿保はそう言って、マシュマロの袋を渡してきた。僕は渡されたマシュマロの袋を開け、マシュマロを掴んで、口に入れた。
「チャービーバニー。」
マシュマロを噛んで、飲み込んだ。
「よし、どんどん食べて行こう!」
それから僕たちは、マシュマロを食べては、チャービーバニーと言い続けた。何故か今日は部室に誰も入ってこなかった。マシュマロを食べ続けて、一時間以上経った。
「チャ、チャービー……バニー、うっ。」
阿保は口を押えながら、そう言った。僕はまた回ってきたマシュマロを食べる番が嫌になってきた。僕はマシュマロの袋からマシュマロを一つ取り出した。鼻息を荒くして、口の前にマシュマロを持っていく。口の中に入れようとして、マシュマロを遠ざける。それを何度も繰り返す。
「早く……食え、淡島……早く。」
阿保もマシュマロが喉まで襲い掛かっているのだろう。
阿保も限界が近いのだろう。このマシュマロを口に入れれば、勝利に近づくはずだ。僕はマシュマロを思い切って口に詰め込む。
「チャ、チャ……。」
その時、味わい飽きたマシュマロの甘い味が胃袋を動かした。その胃袋の流動からマシュマロ食道を駆け上がる。僕はイチかバチか急いで、チャービーバニーと言ってみることにした。
「チャービーバッ、ろろろおろろろろろろろろろろろろろ。」
「よっしゃー!俺の勝っ、ろろろろろろろおろろろろろろろろろろろろろ。」
僕と阿保の胃液で溶けかかったマシュマロは部室の床でマリアージュしました。




