$20 会社の仕入先
この作品はフィクションです、
その為この世界ではコロナウイルスはそれ程蔓延せず一定の収束を見ており、
戦争も起きていない、一応平和な世界であり、
実在の人物・団体・理論や知識人等の描写はフィクションであり関係はありません。
~翌日の朝午前8時~
「ねえ、目的のビルの周辺だけど、例の警戒の所為で、
凄く道が混雑してるから僕の誘導で進んでよ、出ないと通行止めに遭うよ」
とシュウからの連絡がスマホ経由で俺の耳につけたハンズフリーマイクに、
連絡が直接入る。これはテストでこれから出る時に連絡が付くように、
今から使って会話してた。
「全く、会社周辺の水道管の一斉工事とか、
物凄い現地の市と工事業者に持っている集団での力って奴だな、
とんでもない力で行政を動かして、手続きを本来なら数年かかるのを、
1晩所か1時間で進めて、一気に工事手続き飛ばして、
工事業者が工事始めるとかやって居る事が、
俺達への敵対者の妨害って言う事だから笑えないな~
本来通行できる道を限定したみたいだが、
こちらで俺らを攻撃とか考えてるなら、防ぐのは無理だろう、
逆に混乱で相手に情報を渡さない手法は流石に国内で1・2を争う、
不動産業らしくて凄いね」とシュウが俺が行く先にいるで在ろう敵対者が、
現地で在るここに来ているらしいという情報を得て俺に伝えて来るが、
悪い話ばかりだ。
「そりゃ酷い状態だが、俺達なんかのためにこの周辺って、
結構な交通量が有るのに、それを規制して大渋滞になるだろうし、
その混乱で事件を誤魔化すとか何考えてるんだ?」
と言いながらも相手に文句を言いたいが、
どうも連絡の齟齬が発生しているらしく、今スマホで連絡をしているが、
先輩の居る不動産会社とも連絡が付かなかったし、
向こうからの連絡も来ないので俺達は困った状態に成ってた。
「警戒だろうねぇ、それで行く予定って言ってたイタリアンだけど、
駄目っぽいよ?臨時休業だって」
とシュウからイタリアンレストランの休業も教えられる、
どうにも相手は妨害しているとしか思えない状態に為っているらしい。
「えぇ~困るなぁ、じゃあ何処ならやってる?目的の店が臨時休業したし、
もう、この際だ、いい店でやってればどこでもイイよ」
と俺は半ば呆れて言うがシュウから、
「良いお店が有るよ、ここ予約入れておく?」と聞いて来るので、
聞き返す「それ何食屋さん?」と俺が聞くとシュウはネット上で調べたらしく、
「う~んと鰻屋さんらしいね、どう?高いけど、
この不動産関連の騒ぎでもやってるってネット上で言ってるよ?」
と言ってくれるので賛成した。
「じゃあジョンさんに食べさせてやりたいし其処で」
と俺は今回の1件で入った会社の資金で社員たちを労おうと思った、
本来なら自腹が良い人なんだろうが、今は俺自身が資金が無いので、
そこは経費で今回は頼みたい。
「解った予約入れておくね」とシュウは言って予約を入れてくれた、
今の俺は俺は先輩との話し合いの為に向かう為に、
そんな状況を朝一の朝食時に班長とイグさん、シュウとミケが居る居間で、
朝食を俺が用意しながら話してる。
今日向かう不動産屋の周囲の状況を、
まるで朝の天気予報みたいに調べて言って来るシュウ。
何故か相手が行政を無理やり動かして工事という名の規制を掛けてた、
そして先輩を誘う予定のリサーチした店は休業、
如何にうちの行動が影響してるか解る状態となってる、
結果として休業なので、後で食べに行く話とか出たら先輩に辞めると、
言っておこう、断れないなら前回みたいに連れて行かれるだけだ。
「なあ、シュウ、そう言うけど解決策は?」
と俺が朝食のおかずを複数持ってキッチンから出ながら聞くと、
「さあ?、まあ僕は行かないからね」と朝食として、
用意した砂糖水とスティックシュガーを舐めてる。
その横では「それはやりますね、企業としていい姿勢ですよ」
とかこっちの立場を理解してないイグさんとかが朝食のおかずを出す度に、
箸使いになれた手付きで摘んでいく、
その横ではのんびりと如何にも俺専用だと言いたげなステーキ肉を、
焼いて無い状態なのに舐めてるミケが居たりで、
それを俺がヒョイっと取り上げ洗い直してフライパンで焼く、
俺たちはいつも通りの騒がしい朝食を食べてるが、
班長が今思い出したかのように言って来た。
「そうそう、前に頼まれてた防犯グッツと服とか届いてたぞ、
持って来てるから確認しておいてくれ、後面白いのが在ったから、
欲しいかと買ってきた、腕時計型の探知通信機とか言う名称だが、
別途で発振器付のこどものおもちゃレベルな見た目だが、
こっちじゃ有効に使えるだろ?」
と行ってくれた。
「それって?人を麻痺させたり他の人の声を真似たり出来る?」
と俺は一応馬鹿な質問だが聞いてみると、
帰ってきた答えは現実的でマトモな話だった。
「いや、無理だろ、麻痺とか電圧とかミスると下手すると心臓悪いと死ぬぞ、
声は多分出来るが連合のセンサー技術は破れないだろ、
精々子供が喜ぶ程度だろう?」と班長は何言ってるんだって顔で飯食ってる。
うんそうだね、期待した俺が馬鹿だった、在るかもと期待したけど、
危険だって言われたしセンサーの誤魔化しが出来ないって確かにそうだけど、
コッチじゃ使えるかもだろう?まあ位置が解るだけでも良しとしよう、
彼ら連合の人が付けてるデジタル時計にも同じ機能有るけど、
こっちは連合製で正確な場所が、
分かったり通信も電波が無くとも謎粒子とかで出来るらしい、
そして俺は班長が持って来た服をダンボールに移して部屋に放り込んでから、
食事の後での歯磨きとか見た目をしっかり確認してから会社部屋に向かう、
「お、早いね流石だね2人共、今日不動産の買い物をしに行くと言ってたけど、
どうやら大事になるらしいから穏便に話をつけてきますから、
ジョンさんは付いてきてね、それで、
ミハエルはここで待機と言う名の輸出申請の手続きの書類制作と、
申請書の確認をお願い、
そして2人には日本の警備会社からやっと届いた支給品を配るね」
そう言って警備会社関連と一緒に違うのも混ぜて配っていると、
「社長これって何か危険なのですか?」とミハエルさんが聞いてくるので、
「まあ、一応ね、頼んだからさ」と出したサバゲー用品店で、
追加で買ったタクティカルベスト等の物を段ボールから出して、
見せながら言って行く。
「それで、コレが極薄の防刃ベストと頑丈なアクリルの盾、
日本は拳銃が手に入るのはマフイア程の数の居る人達だけなので、
2人共強盗とか来たら、多分拳銃は持って居ないでしょう、
持ってたら抵抗は諦めてください。
それと抵抗するなら長いトゲ付きのカバーを巻いた特注の刺股使ってね、
まあ普通は基本、逃げる事を考えてください。
それとですが、これは対応できると思った時だけ使ってくださいね、
そしてこれは半特注な時計です記念品では無く、
業務時間だけ付ける業務専用として、この仕事してる時は必ず付けてください。
時計の時間を合わせて置きましたので、すぐ使えますし、これ、
実は唯の時計では無く発振器付きで位置が解るんですよ、
更に電波が弱いところでも通信できるそうでかなり優秀です、
動力はソーラーなので半永久起動だと言います、
これで誘拐されても探し出せますし、聞けば仕事で壊しても良いので、
気にぜず付けてくれると助かります」
と渡すと早速箱から出して腕につけてくれる2人、
防犯意識が高くて良い社員だなぁ、
「それにしても、ジョンはその防刃ベストをジャケットの下に着込めば、
どっかのエージェント何とかみたいだ、
カッコイイよ子供さん喜ぶんじゃないか?」
と俺は見た目だけでも凄いのでそう言うと、
「ボス、俺は元軍人て言ったって、ただの車両修理とか、
一般の車両の修理業務しかした事しか無い、戦車とか見たこと在るだけ、
戦闘の基本は習ったけど武器は殆ど持って無いし、
其処までは詳しくないからヤバかったら何も出来ない」
とジョンに言われた。
「それで良いんだよ、今日はただ俺の後ろで黙って立っててくれるだけで、
良いんだ、脅しだよ、日本人は屈強な外国人ってだけで怖がるし、
警戒してるよって思わせるだけで良いんだ」
「まあ、平和な日本人ならこの程度で驚くから良いけど、
こういったのは普通は本職、雇う物」とミハエルさんが行ってくれて、
「ああ、今後はそのつもりだから心配しなくていい、
急だったから頼むだけだからね、すまないが頼むよ、それと、
この仕事の後でなのだが、
[うなぎ]を奢るよ、良い鰻屋さんをシュウが予約入れたらしいよ~」
とジョンにしっかり言ってやると、突然ジョンは放心状態に似た状態になり、
「O~Uウナギ~一度[しっかりした本物]食べてみたい、
スーパーデリシャスUNAGIはあ~家族にも食べさせてやりたいなぁ」
とどこかを見て言い、「OK!ボス、俺やるよ!」
と何かが変わって突然日本語が変に成るジョン。
結局彼はそう言いながら、物凄く期待してる様子で、
連合の時計型通信機を付けたタクティカルベストを、
防刃ベストの上から着るべく着てきたジャケットを脱いで、
タクティカルベストを着て下の防刃ベストとの併せて、
ひっかかる所などをテストして確認してる、そこは元銀行員だが、
日本の銀行は本当に今のように何も対策をしていなくて良いのか?
と個人的に一瞬思うが、まあ裏ではしっかりやってくれて居るだろうと、
思いながら、ミハエルさんもシュウの作った例の時計に替えてくれた。
「ああ、ミハエルさんは後でお土産買って来るから、
今回はデリバリーで済ませてくださいね」
「しょうがないなぁ、OKボス」と言ってくれるミハエルさん
そして俺とションの2人は俺のライトバンで出発した。
「あ、行く前に給油しないと」とメーター見て俺は少し走って給油するために、
ガソリンスタンドで給油する。
その間周囲を軽く観察という名のテストをする、
このライトバンはドライブレコーダーの無い車種なので、
俺が車を買った時に後から付けたものだ、
ぶつかった時は必ず言い合いになるのでかなり良い高級品のを付けたが、
今回それをシュウが改造して通信でデーターを送り、
シュウもカメラで映像を見て監視できるようにしたらしい。
凄いよねアシストロイド、
地球レベルなら機械系の事が大体出来るらしいしそして給油し終わった後、
ゆっくり車に、乗りこんで俺はジョンにインカムを渡す、
「ジョンこれはシュウに繋がってる付けておいてくれ、
万が一の時は逃げるように」とインカム方式の通信受信機を渡すと、
「OU~ボスそれ以上は業務外だぜ」とジョンが変な警告をして来た、
余程ブラックはイヤらしい、まあ俺もイヤだけどね、
「だから話に行くだけだって、業務には避難も入ってたはずだと言っても、
どっかの野蛮な人たちとは戦う気はないよ、本当にね」と言って、
俺らは国内第2位の超大手不動産会社に向かった。
そして高速を走ること数十分、普通に道路をシュウの指示通りに降りて、
不動産会社の正面横の駐車場に車を入れた訳だが、
すれ違う車も無く、すんなりとここまで最短の速度で来てしまった感が在る、
「いや、ほんとに凄いな、この辺誰もいないし居るの警備員だけってどんだけさ」
と俺が言うと、
「ボス帰ろう、ヤバそうで怖い」と先ほどまで真剣な厳つい顔で、
元プロの軍人風な感じを出していたジョンが、
一変して駄目なアメリカ人になってる、
「まあ話だけでもしないとさ、俺ら企業のサラリーマン的には仁義通すって
事しないと会社員として失格だからね?さあ、行くよ」と俺が率先して進むと、
「OU~JINNGI、ヤクザ怖いよ」とまだ駐車場の中なのに言ってる、
だから俺は笑って「ここにヤクザは居ないって」と言って半笑いに為って、
居るとジョンが怖くて縮み上がってる状態で、「俺、就職間違えた?」
とか一人で愚痴って居るから、「間違ってないと思うよ」
と言って、ジョンを安心させつつ落ち着かせるとやっと理解したジョンは
「なら良いけど~不安だ」と不安げなジョンを助手席から降りてきて、
俺らは超大手不動産会社の駐車場から1階の会社内に、
エレベーターで上がって入ると、そこは流石に不動産業、
周囲を確認しつつ向かうが神殿の様に、
大理石?的な石や小さい滝が流れ、小気味よいリラックス音楽も流れてて、
凄い高級な場所だと分かる、
そのなかエレベーター周辺には誰も居なかった。
そして1階の入り口で受付嬢に話に行くと、
横にはかなり美形の少しだけお年の女性が立って待っていた、
秘書か結構上の役職だろう。
「こちらで宜しかったでしょうか、わたくしは株式会社・佐藤貿易、
代表取締役社長の佐藤祐二と申します、
国内第2事業部の安川英治さんと面会のアポイントがありまして」
そう言うと相手は驚くほどの知的美人さんで
「ええ伺っております、わたくしは秘書課の新見由子と申します、
今回は当社に依頼頂きありがとうごさいます、
安川も待たせておりますのでどうぞこちらへ」
と自己紹介されて納得した、
そういう知識面も顔に出るから秘書さんなのかな?
となんとなく思いながら、
(先輩が待たせられてる立場の人が、出てくるって、
どんだけ上が出てくるのさ俺ちょっと怖くなったよ)と思いつつも、
もう俺も小物的な行動をしても駄目だと吹っ切れてて、
自分なりに普通に優雅な感じを出しつつ、
(個人的にはそのつもりです)歩いて居ると、
ジョンに「ボス、歩き方ウザい」
とぼそっと言われ慣れないと駄目なのかなぁ?諦めて、
元通りに普通にして付いてく。
エレベーターを乗ること数秒…だった筈だが一向に付かない、
前に先輩と来たときは凄く早く着いた気がしたんだけどなぁ、と見ると
なんか秘書さんが押した階数表示が凄いことになってる、
ここは都内の一等地で国内第2位の超大手不動産屋だから、
昔通りの習慣で上の方が偉い人専用のフロアなら向かっている階は
一番上だった、既に10階を過ぎ20階を越えた。
「到着しました」と言って降りると、
其処は32階の一面がガラス張りの面が見え、そこは白い、
大理石製の床が在る場に、黒皮張りのソファーとテーブルが、
広い部屋に置いてあるだけで、俺達がフロアに降り立つと、
周囲が清潔感あふれるが豪華な作りの人達が出迎えてくれた、
俺はやはりどう見ても普通の接客業に向かってはなさそうだ、
普通大企業でも小さくパーテーションで区切った場所が、
並ぶ接客室が多いのだが、
そういった場所は下っ端扱いだったと今ではよく分かる、
ココは1フロアを半フロアで区切ってるらしい、
つまり1つの階を半分使ってると理解して歩いて付いたら、
豪華なウットの両扉で、
それを開けるだけの社員らしき人まで待機してた。
そして扉が開けられ中に進むと、
偉そうな年配の男性が凄く似合ったスーツを着て椅子に座ってた。
そして横ではその人より若い男性で目つきが鋭く凄い、
商売的にやり手言う感じの人が居て、
後ろでは安川先輩が子犬のように震えて立っていた、
まあこっちのジョンも連れてきてるけど付け焼き刃だし格が違うねこりゃ、
と俺は思った相手に「さあ、どうぞ」と言われて俺は静かに座る。
「さて今話題の佐藤貿易さんが来ると聞いて是非有ってみたいと、
こちらの安川さんに頼みましてな、同席をお願いした訳でして、
私はここの向井不動産で社長を務めております向井武雄と申します、よろしく」
「そうでしたか、はじめまして向井社長、
私は安川先輩の大学での後輩で、株式会社佐藤貿易の代表を務めています、
佐藤祐二と申します、今後もよろしくお願いします」
と言って挨拶したが、
いきなり社長さんが出てきたよ、何やってるのさ先輩!
と心の中で怒りつつ話の流れを切らない様にする。
「ええそうですな、良い商談を期待しております」
と言う相手に冷静を装うと、
「そうですね、私もです」と全くレベルの違う相手との話し合いだが、
其処は会社の社長って形だし、同格って形式で話していかないと、
話しが進まないので、無理とわかってて頑張ってジャブを打つ。
「今日は随分と道が空いてました、何でも大規模な水道工事が在るとかで、
混んでましたが、まあ逆に来る分には早く着くと言うのも良い物ですね、
こちらも想定して出てきたので大した事はありませんでしたが、
最近はライフラインの劣化が激しい見たいですし行政も大変でしょう」
とこの工事のことは知って居たぞって感じで言うが、
「そのようですなぁ、ま、うまくやるでしょう」
と相手は表情も変えず牽制にも成らなかったようで、びくともしていない。
俺は今回ジョンさんに持って貰ってて、
後ろに立って貰ってるジョンさんから受け取った、
いつも俺が使って居る小洒落た皮鞄からファイルセットを2セット出すと、
先程の秘書さんが受け取りくるりと回して、
最初から座ってる人と目付きの鋭い人二人が見える場所に、
置いてファイルを開いた。
「それでは、本題ですが、今回我社が購入したい物件はこちらになります」
と言って俺は持って来た資料を纏めたクリアファイルをテーブルの上に置く、
そして社長さんの向井氏から「ココは?」と言う質問から入り説明する、
「1つ目の其処は安川先輩にお聴ききして、
ちょうど良いと思い多少の調査だけですが、
位置が良いので我が佐藤貿易が欲してる土地・建物になります。
何でも場所は静岡県東部の御殿場市、
御殿場インターチェンジ近くに在る土地で現在使用していない、
土地に在る施設だとか、
ここからは我々が調べた限りですが、元は政府関連の保養所から、
厚生労働関連の物品保管施設として売却されて生まれ変わる時に、
時の政権に売り出されて民間が買い取った後、
回りに回り今は崩壊した宗教法人の観光業部門の会社が保有する形式で、
放置されてる土地だそうで、過去に何度か売りには出たらしいですが、
買った企業にトラブルが続き、
契約金を支払い前に契約が立ち消えに為るとか聞きました、
トラブルは有るようですが、立地とウチの業態で相性も良いですし、
話を聞いた時に霊的なトラブル話は無いが不幸的な土地だと聞きました、
我々はそれでも良いので其処が欲しいと思っております。
その理由ですが、倉庫にしたいと思ってましてね、場所が良いでしょう?。
そして2つ目は北海道の昔は鉄鋼で盛んだった、
室蘭市郊外にある廃工場の跡地です。
コチラは既に土地の見聞はしてますので購入の支援だけで…、
ただ、これらには妥協するつもりは無く、上限こそ有れ是非欲しいのです、
そこでどうすれば確実に買い取れるか相談と思い来ました」
「ふむ、…そうですな、ここなら比較的簡単に買い取れるでしょう、
但し余裕で買うなら2箇所で86は要りますな」
「流石に其処までは、出せて50代でどうでしょうか?」
と俺は86億まで出す気は無い事をしっかりアピールする、
だってこの物件は会社の倉庫扱いをする宝石や貴金属の秘密保管場所って、
扱いをする倉庫と、
北海道のは金の生産拠点の完全な囮物件だからね、
北海道の生産場所の方は書類上は土地ごとウチが買った形になるけど、
バレて有名になる前に移転するって形で囮企業を立ち上げる気でいる。
そして御殿場は今の所は移転だけで済ませる気なのだけど、
多分かなりの改修工事が必要だろうだから、
北海道は本当は必要無いが買う気では要る、
理由は会社で土地は安い方で無ければ困ると言う程度だ、
御殿場は多分倉庫という目的で購入打診してるが、
今の物件は高すぎたらマンションから御殿場に本社を移転して、
安く上げる無いかな?と俺は思って居ると、
「ふ~むですが、ココは土地がかなり広い物件です、
購入ですから必要無い部分を除けば多少は下がるでしょうな、
ですが2箇所ですから当然掛かります、最初のご提案は丸ごと売りに出てる、
周辺も含め買うと言う案での提示額ですな」
と言ってくれるが全部買う気はない。
「買い取り段階でいきなり86億はキツイです、
その提案通り一部は必要ないかとこちらも思っていますが、高い」
としっかりと行って前向きに考えてるとアピールする。
「う~む、確かに購入から山側を除けば、ある程度は安くても、
行けるかも知れませんな」
「この案件ですが、我々は急いで考えており、一応は各種施設を作ったり、
したいのですが、そちらは後ほどで、当分は調査と改修工事が優先です、
何せここの土地は大雑把な測量だけで、
書類上だけで取引されている物件だと聞き及んでますし調査が優先でしょう、
我々は取得してから測量優先して、
その後我々がまず優先するのは倉庫機能ですから、
倉庫が上手くいけば本社は別途購入を検討しており、
そちらも本社として使える土地等をご推薦いただければと思ってます、
そしてここは大規模な倉庫や輸出のための全機能を集約する予定で、
検討しております」と俺が言うと社長さんはニコリと笑って言う。
「そうですか、でしたら我々は色々と協力できるでしょう、
本社用地等は別途コチラからご提案させていただき、
ここ2箇所は買い取り等で58では如何でしょうか?」
「それぐらいが良いんですがね?、そのくらいなら、まあ、
こちらも前向きに頑張れるかと」
「そうですか、それではその額でコチラで進めましょう
では、次回もいい話を持っていかせますよ、お任せください」
「それでは是非、お願いしたいです」
「ええ、それはもう早く、契約だけでしたら数日で済むかも知れませんな、
とにかく相手先に早くお話を持っていってのご返事が出来るかと…」
「それは良いですね、期待しております」
と俺は言うが、どうやら相手さんはそう言ってお互いで握手したが
俺とまだ話がしたい様子だ、その相手である向井社長が席を立ち
「では良い話がまとまり次第ご連絡を今度はいい話をしながら、何か突つきましょうか」
と行ってくれる手は、酒を煽る仕草をするので、理解して返答する。
「良いですね、こちらの方も久しぶりに堪能できれば」
と行って頭を下げて一礼して席を立った、
商談室を出ると俺たちは「ふう~」と自然と声が出る、
少し当てられたらしく、緊張を解きエレベーターで下階に降りた。
その頃、向井社長は「フッあの男は面白いな、びくともせんかったどころか、
初手で値切って来た、あの土地は我社が実質的には持って居ないが管理してる、
不良債権の一つだ、北海道の方は場所を確認したがウチの物件だったし、
まさかまとめてとは言え、中国人も買わない使えない場所に、
58億も積むとは思わなかったな、ココは何が有るか?」
「いいえ、古い旧厚生労働関連の保養施設が一棟と管理棟が在るだけです、
ですが、そこも存在した宗教が、見た目も含めて大金を投じて、
変えて仕舞ったので正直言って酷く、
場所も含め政府も一目目見て使い物にならないと買い戻しもせず、
見放した所ですよ?結果そのまま手つかずです」
「それを現状買いで58とは何を考えてる?倉庫と言ったが、
そこまで急ぐのなら現存する倉庫を買えば良いのに・・・何かが有るかもしれん、
一応事前調査をしておいてくれ、後、とにかく至急御殿場をきっちり抑える、
北海道は確認して入り込んでる者らが居たら追い出しておけ、
御殿場は最悪30までは許す、売り手から何としても買い上げておけ。
北海道はそのまま現状渡しで売るから多少は周辺の荒れも正しておけ、
額も額だ少しは使って良い、
但し後で発注元様がトラブルに成らないように対応しろ。
相手は1夜にして100億以上を稼ぎ出したらしいと噂の新興の貿易商だ、
バカ正直に税金を支払ってもかなり持ってるって噂だからな、
今回限りの取引は困るのだ」
と社長が言うと幹部たちが一斉いる中で担当幹部が言う。
「はい、すぐにココの掃除を安川に抑えさせます」
と部下Aが言い、
「そうしろ、後輩は優しいな仕事をくれたぞ」
と幹部Aが言った、どうやら部下Aは先輩で在る安川の更に先輩だったらしい、
「そのようです」と泣きそうな言う安川先輩を見もせず、
直属の上司は放置して歩いて行く
「ハハハ、上手くやれ」と幹部たちはそう行って出ていって、
「向井社長に俺は付いてくから後は頼んだぞ、安川」
と今度は多少優しかった第2事業部の部長も出ていってしまい。
残された安川は呆然としつつ「マジ?」とぼそっと言っただけだった。
その頃俺たちは1階を素通りしてそのまま地下駐車場に降りると、
其処にはエリートらしい高そうなスーツを着た男性陣が待機していて、
見送りを受ける、
恐らく帰る俺たちを見送る時に顔を覚えて貰おうと来た1団だろう、
しかもエレベーターから出口まで3人程度は歩ける程度の幅が開いてる、
俺は一瞬怪しい組織の式典で、
偉いボス的な人が歩いて行く時に人らの姿を想像した。
「ここの向井さんは気が利いてるらしいね相談後に、
こんなサプライズを用意するってさ」と多少の文句をさらりと言いつつ、
そのまま気にせず駐車して在った俺のライトバンに、
2人で普通に乗り込むが、全員が呆然として俺たちを見ているので、
「ねえボス、アイツラ気味悪い」
とジョンさんでさえ言うほど機械的だったのがよく見える状態だった。
「ああ気味悪いわ、執事とかメイドなら良いのに」と俺も愚痴って見るが、
ジョンさんは今の状態でジョークが通じるほどでは無いらしく
「ソう言うことじゃないね~」とイヤそうな顔をしたまま、
ライトバンの助手席でむすっとして居た。
それを見た俺は多少は気分転換にと、
「まあ気にせず行こう、帰りは途中で旨いうなぎ店予約入れて置いたんだし、
久しぶりにあのふわふわ味が食べられるな」と思わず言うと、
「OUそうだった!UNAGI、ナイス社長!ナイスね、食べに行こう」
とジョンがうなぎで再び言語が壊れ、やばい感じで機嫌が良くなるので。
横目に俺がアクセルを踏んで「だね~」と言いながら、
車を地下から出して地上出口から出た時だった。
不動産屋の社屋を出てやっと地上の光になれた時、
空に黒い点が浮かんで居るのが見えた、
「うん?」と一瞬見て、4つのプロペラが回ってる機械が飛んでいるので、
有名になったタイプのドローンだな~遊びかな?航空法違反な奴だぞ?
と思ったが、
恐らく今俺達は向井社長が言うとおり有名に成ってしまったかして、
精々貴金属関連の同業者か何かが、興味が有って、
俺たちの姿を見たいと飛ばしたのかな?と想像を膨らませ考えると、
結論として、まあ気にしなくてもいいかな?と思い、
ライトバンを走らせていると、
手前と周囲に急に割り込む白と黒のSUVが2台と、
後ろからも別の黒い車種が1台来た。
かなり荒っぽい動きで、どうにも不動産屋の関係ではないが、
俺たち狙いの関連らしい相手の車に窓を開けて大声で俺は、
「おいおい、囲むって卑怯じゃねえかなぁ?」
と罵声では無く文句を言った時に「Die for our happiness!」
といきなり相手の車の窓も開き、
女性と思われる声の大きい訛ってるような英語で声を掛けられた、
どうやら帰って来た返事に寄ると俺らを殺る気らしい。
金とか宝石で相場を大きく動かすと闇で稼いでる人らから、
命を狙われるかもとは一応は想像してたが、
今ではなく、もっとずっと後で考えてたが、
相手はいきなり聞くことの無い英語ナンバーワンの「ダイ」とか言って来たし、
今の内に芽を摘んでおく気らしく本気だ、
俺はつい日本英単語調で「Talking wepun shoot」と言ったが、
聞き取れないのか逆に怒ったのか通じなかった、
[ガシャン]と後ろの車が速度を上げてバンパーをぶつけて来た、
俺の車体が潰れライトバンの車が一瞬浮く感覚が来る。
「これって完全な威嚇超えの傷害罪だな、相手もう殺す気で来てるな、
そう言う攻撃でしょ?、
どうしてここまで出来るんだ?日本国内だよ?何考えてるんだ?」
と俺は流石に日本国内で威嚇目的で、何かされるとは思って居たが、
命を狙われる可能性も在ると予想して居らず、
用意はして来たが現実に為るとパニックに為る。
そしてジョンは、
「社長コレ無理、奴ら本気の南米マフイアだ絶対ヤバいYO」
そう彼らの出所と言うか出身地区がジョンによって分かったが、
後半から半分悲鳴を上げるのでうるさい。
とその時、
やっとイヤホンからシュウの声が聞こえて「次を右」と言われたので、
「おう」と直ぐに右にハンドルを切る。
其処は工事中の看板だったが工事は終了したのか、
地面は土を戻した跡が残るアスファルトを綺麗に切った痕跡が、
残ってたがその上をガタガタと車体が揺れるがそのまま進む、
「そりゃ振り切った」と俺は言うが、「追ってくるよ社長ぉ~」と、
後ろを見るジョンは情けない声で反論してくる。
よく見れば、似た車両が居て行動はしっかり体を固定して居るので、
ジョンの言う通り慣れたヤツだったので、やはり南米マフイアと思う事にした。
「げっ、しつこい、一体何処の南米の組織だぁ~?」と俺も悪態を付くが
「次左」とシュウは冷静で、
「おうさ」と運転して一気に加速して行く、
相手は隣道を同じ速度で走って来るので、
俺は更にアクセルペダルを踏み込み加速して行くと、
「おら!」と一気に加速するバンを操作して青信号を巧みに進み、
その直後に急ブレーキで停まり、ゆっくりと進み普通車の中に紛れ、
一時彼らを巻いた所で普通速度にして周りの車に紛れる作戦に出た。
「これで普通車ってことで誤魔化せないかなあ?」
と言ってたら、
「無理、ユウジの車は傷だらけだし、敵のドローンが探してる、
今クラック掛けてるけど、これ軍事用っぽいね」
インカムからシュウの声がする。
「形状はヘリタイプか?」と聞くと、シュウからの返事は
「そう!、プロペラが4枚の黒くて大型の高性能で、反応からして、
部品は日本製が多いかな?」とか言われる。
「それなら日本製の高性能版かなぁ?本物の悪の組織の方が、
日本の行政担当者より操縦とか上手いのでは無いか?
あるいはどっかの海外製で操作し慣れてるとか?」
と言って相手の行動を見て俺は昔の事を思い出していた。
「うちの前の会社で輸送に使えないかって言う話で、本気でドローンを
輸送でと調べたら、日本の行政系のは孫請けに作らせたり、
購入予算が無くて大体中止になってて、
別の所は国内の良いの使って成功してたと知って、
使うなら日本でも高額だが良いのを使おうって話になったが、
社長が予算を別件で溶かしてダメだったなぁ~」
と思い返し言いながら、俺の運転するライトバンは、
ドローンを避けるために細い住宅密集地をそろりと、
法定速度をちょっとだけ早く駆け抜けるが、
「だからって攻撃されない訳じゃないYo社長!」
と言うジョンの言う方向を見るとドローンが上を飛んでて、
黒いSUVが追いかけてきた。
「バレた、逃げるぞ」と俺はドローンに先導されて居ってくるSUVを、
駆け抜ける様に逃げるが、馬力の違いで無理そうだ、
だからこのとき俺は思った、
ああ悪の組織がやたら大きい黒のSUVとか、
トラックで追いかけて来るのには意味が在ったんだと、
俺も今度買う車が有ったら馬力の高いSUVかトラックにしようと思った。
「OUボス前」とジョンが言った時、
目の前に人影が横断歩道を歩き過ぎるのが見えたので、
今は誰も居ないのを利用して左折する、
要領で「ソイヤ」と叫びながら、
歩道の横断歩道を悪い人がするショートカットして左折すると、
「人居なくてよかった~」とジョンが言う。
「だよね流石に俺もそれは駄目だと思った」と言い、反省すると、
目に前に急に黒の車両の外装が現れ塞がれた。
「って前」とジョンが言い、
車道にさっきのSUVが待ち伏せしてて道を塞がれ、
後ろにバックしようとすると、後ろのSUVが一気にぶつかって止まる。
[ドッン]と強い衝撃でぶつかって車が無理やり止まると、
後ろの少し古い型から、
南米系の肌が浅黒い先程の女がスーツ姿で出てくると、
ゆっくり近づいてスマホに書かれたローマ字か何かの日本語を読んで、
発言して来た。
「オマエラ、ダイヤ売る、ボス、オコッテル、コロス、死ね」
と彼らが宝石を売るのが気に入らないと解ったが、
どうにも成らないので、
逃げる事を考える「Your boss、アイムダイヤwon sellって?」
と俺は片言で言って、
その間に腕の時計に偽装してるボタンを押して、
防御波発生時計の電源を入れた。
これでセンサーが人の殺傷速度で近づく物を感知すれば止める防御波が、
瞬時に発生する筈だ、
その間彼らの代表らしい相手がスマホで何処かと話して、
通話が終わった瞬間凄く平然とした顔で、
「my boss I cant believe it」と言って振り向き、
懐から出してきた拳銃が俺に向けられるが、
俺は実銃を見た事が無い本物のぶっといコルト1911を、
全体的に1周り大きくした様な銃で撃って来た。
「バッン!バッン!バッン!」と3連続で売って来た銃弾は、
俺の手前で勢いが無くなり突然停まり地面に落ちると。
俺はバックギアにしてアクセルを全開に踏見込むと、
横に来てた男女が車の急動作で驚いて後ろに下がって避けたが、
逆に反撃と思って怒ったのか同時に、
「バババッン」と重い銃声がして、
ドアの側面側が撃たれた威嚇ですら無く、
殺す気らしい撃ち方で相手は銃を撃ちまくって来るが、
俺たちの直前で弾が次第にゆっくりになって止まる。
俺たちが持ってた特殊防御波が発生して、
バリアー的な物で守られたと瞬間認識して俺は無事らしいので、
そのままにバックで下がる俺は「甘いぞおりゃ」と後ろの車に斜めに、
車体でぶつかりながら相手の車を少し押し出し、
車体を簡易ジャックナイフ状態で押すと、
SUVの車体が簡単に横を向いた、
それを待ってた俺は少しアクセルを吹かして前進して、
その後また後ろにバックして今度はSUVの空いた横を一気に滑り出る。
車体を建物の壁にこすり付けながらも通れるギリギリで抜けた、
更に銃弾で車体を撃たれるがバンパー程度は気にしない、
もう既に窓や車体が穴だらけだった。
そして付けてきた防御装置が弾の威力を抑えてくれて、
車内の2人には届いてないのを一瞬だが確認して、安心しつつバックする
「あ~もう、この車の修理費どこに請求ですか?~」
と俺はぐでっと文句を言いながら、バンはそのままホイールから、
火花を吹きながらも俺は一瞬で180度の方向転換をして一気に前進して、
無理やりに走って逃げる。
「その請求は某国の宝石商だね、どうする?」とやっとシュウの声が聞こえた
「遅いぞ何してた、普通に請求書書いて相手の写真をドラレコから撮ったの
点けて送ってやって、相手はコッチが向こうの居場所知ったと焦るさ」
と俺が言うと「分かった」と話てる間に警察のサイレンの音が聞こえ、
後ろから追いかけて来てた南米から来た風な人達の車も散って逃げていった。
「シャチョー~死んじゃうよ~」とやっと緊張が抜けたのか、
嫌そうな声でジョンが言って来る、
「死んでないだろうバリヤー効いてるって、もう相手は消えたよ、
警察が来たんだって、ポリスだ、さあ逃げて飯にでも行こう飯!
予約してたウナギだよウナギさあ行こう!」と必死に説得すると、
「それだよ!それ!ウナギ食べる為生き残ったよ~ウナギ待ってて~」
と再び大興奮のジョン。
「さて現在地はどこかな?ここを曲がるとあっちか?待ってろよウナギ!」
と前日に見た地図に沿って、
予想されるうなぎ屋の方向に向けてライトバンを進ませるが、
流石に攻撃を受けた為に速度が出ないので、
「まあ、何とかなるさ」
と俺が言うと、
「社長、それ以前に言うこと無い?」というジョンの指差す部分に有る、
ドアの内側の膨らみについて説明する俺、
それは通常の運転席と助手席の両ドアが内側には無い、
不思議な凸と膨らみができてる部分だ、
「あ~この鉄板の件ね、これねぇ~前に横から車に突っ込まれて、
事故でドアが飛んでってさ~ドアの交換時にどうせならって、
付き合いの有る知り合いの工場だったんで、
そこの社長にアメリカみたいに頑丈にしてみたい、
とジョーク的に言ったら、アメリカのバンパー?って奴を見た社長は、
面白がって真似て隣の廃材屋で買ってきた鉄骨を盛り込んで、
作ったのがこの車で、
そこの社長とアメリカ映画に出て来る車両談義で盛り上がってさぁ~、
やたら頑丈にやった改修工事が今回効いたみたいだね、
元々軽くて燃費いい車だし窓は内外に透明なフイルムを貼ってて、
補強しててね、ほら間一髪、弾通ってないでしょう」
と指で窓に刺さってる赤茶けた潰れた弾丸を押すとぽろりと落ちて行く弾丸、
(まあほぼバリアーの影響だけどね、其処は言わぬが花かな?)
と言ったら、その窓の弾を見たジョンは、
「社長!これ酷い軍用弾、相手本気で来てた!下手すれば死んでた」
と言ってて、俺もそこは言い訳出来ないので、
「あ~まあね、でも大丈夫だったし良いじゃないか?」
といいながら車を店近くに有ったコインパーキングに止めて、
バックシートに積んでた青いビニールシートを掛けて、
弾痕を隠す作業を始めた。
その途中ジョンは、「あの弾良くないよ、酷い」と半泣きに為ったジョンを、
ジョンが来たがってたウナギの店の玄関から堂々と入る。
「遅いよユウジ、さっきのドローンだけどさ、ハッキングして、
捕まえたんだけど貰って良い?」と店内に入ると普通に、
うなぎ屋の店内にしれっと座ってる黒・黄色・ピンクのPOPで、
ウサ耳フードまで付いてるパーカーの服装を着こなす見た目子供が居た。
「あ~シュウ来てたのか?まあ良いんじゃねえか?それはバレても、
位置情報とかさえバレ無きゃ問題ないだろそれより逆に請求してやれ」
と俺が悪どい事を言うが、所詮は口だけな日本人だし、
その辺はシュウに丸投げしようとして言ったら、
「そうだね徹底的にやろう。それと今の所彼ら南米風に、
日本の警察と少しやりあって逃げてるけどこっちの警察かなり怒ってるみたい、
裏で話が通って無かったのかなぁ?日本はこういう時、凄く頑張るよね」
「まあな~警察は何でもありの暴力事件をする奴が報道とかされると、
不味いと特に危険視する時がある、
そしてかなり危険だって話が無線で警察内部で広まると、
凄く動くっぽいぞトラックの輸送は今頃この辺りのは、
止められて大混乱だろうなぁ、本当にネットとかの方法で、
一気に逃げるの止めて直ぐに捕まえて欲しいよ、
日本はITとか言ってるけど政府と大体同じらしいから、
警察も出遅れてるよな、だけど一気に捕まえる為に一度動くと、
警察も停まらないから突発的な時は物品の輸送も、
こう言う[突然]は事故が多い。
結果、配達確認時のデジタル化は進んでも送られた荷物の配達後の映像は有るが、
前時の画像撮って置く為の破損確認が無いから、
どこで壊れたかが分からずに輸送業者がかぶるんだ、
最初から確認するシステムが有れば商品が届いた時に破損してれば、
どっちが悪いかすぐ分かるのに。
まあ中身を盗む奴とか居るからむだかなぁ?
それを機械導入は送り相手がウチは返金システムが在るから、
ウチは関係なくて経費の無駄って導入しないって言い張るし、
はあ~まあ破損割合ではそうだけどさ、
日本の輸送は少しでも破損が有れば輸送側が持つんだって、
外資系は意識がないからトラック運転主が泣く事態になるんだ。
そして俺は独立してその破損とかの車輌の保険とかの部分は、
更に掛け金が増したから、まあ一応保険が入れて良かったけど、
こう言うドンパチは出ないし言えないから嫌だね論外だよ」
「これ以上の危険はゴメンね、有ったら辞める、少し考えるね」
とジョンは本気の顔で、ギラついた目でメニュー表を慣れた感じで、
見てウナギの特上をオーダーしている、
奥から「あいよ~」と声が聞こえるので、
俺も頼む、「店長さん俺も同じの1つ~」と言うと、
店長と言うおじさんが「そっちもかい分かったよ~」と声だけが聞こえて、
来る、それが良い感じだ。
真剣に料理を作っている感が出てて、
しっかり調理してくれて居るのだろうと思ってたら、
シュウがコッソリ調理場の中をのぞいて、
俺に向かってOKと手表示で合図してくるが、何のOKなのかが分からない。
その後シュウは
「まあ、ドンパチは困るねぇ、それは僕も困るから何とかしないと」
とか言って調理場の匂いや音を聞きつつ待つこと10分、
のんびりうなぎの特上が焼き上がるのを待て居たら、
ガラリと戸が開き入ってきたのは、
パンツスーツ姿で健康的な体つきで線は太いが顔はシャープな美形だが、
妙に死んだ目とオーラを出している変った女性だった。
「ただいま~」と言ってそのまま入って来る女性、
「こら!店から帰って来るなって言ってるだろうが」
と店長が父親だろうか?奥から怒鳴って怒る声が聞こえる、
「別に良いじゃない、今日はここいら周辺、工事で通行止めで、
お客なんて来ないって」とその女性が言ってるので「こんにちは!~」
とシュウと俺で手を振ってみる。
「あ!すみません~お客さん居るとは知らずに」
と急に笑顔を作りビジネススマイルでカウンターに座る女性。
そこで俺は取りあえず様子を見て居ると横のシュウが明るく話しかけ始めた、
多分ナンパとかでは無いだろう、と見て居ると、
「いや~さっき其処で自動車を当て逃げ事故にあってしまいまして、
おかげでこのお店の予約してたけど、
かなり遅れて連絡も入れられずに居たからダメかな~?
と困っていた所ですけど、店長さんが快く良いって言ってくれて、
ホント助かりました」
と言うシュウに店長さんが、厨房の奥から
「へ、車をぶつけられたとかで予約すっぽかしたからって困ってたんだろう?
腹が減ってるって言う客が居るのに食わせねぇとか言わせんって、
がははは」と店長が笑う。
すると女性は、
「でしょうねえ、家のお父さんはそう言う人だからね」
と女性も顔だけ笑うが何か抱えていそうでかなり疲れて居るらしかった、
心根はどうやら似たもの親子らしい。
「よし!今日はこの後沢山食べていってください、私がおごりますよ!」
と娘さんらしい女性が言って来るが、店長さんが「おい、ふざけんな!」
と怒鳴ってて、
「まあまあしっかり払いますって」と俺が言うと、奥から
「そうだよな、当然だ」と聞こえてくる、
しかしこの女性の発言の意味がわからない?と思ってたら。
「可笑しいでしょ、良いんです、私折角っ公務員に成ったのに、
それなのに、やっと退職しても再就職も出来ず絶賛2週間無職で、
今日も仕事が見つからず路頭に迷ってます!」と泣いてる、
そうか~、シュウは食べないとしても2人で2膳2万相当だ、
更にお土産まで頼んでるから総額で3万は逝く、
それをおごりだと?社会人として凄い金銭感覚なのか?
と思ってたら逆だった。
つまりは就職がうまく行かずにヤケになっての行動らしいとすぐに解った、
そうすると娘さんは提案してきた、
「じゃあ代わりに私と飲むのに付き合ってください、それでお酒代はタダです」
とか言い出して普通ならタダは嬉しいがそれは言いすぎだ、
さすがの俺も凹む。
「それで公務員からの再就職が上手くいかないって、
普通はその流れは採用に有利なのに、不採用とか珍しいけど何かしたの?
普通は元公務員って優先で採用するよね?」
とシュウが目の前の女性に堂々と言い放つ、うん、俺も気になった。
「それがね、私3日前までは国家公務員として自衛隊の中でも、
部下が付く中堅まで行ってたんですけど…もう限界を超えるセクハラで、
そういった言葉を受けるのに嫌気がさして、発言があまりに酷いんで、
結構前に暴露して話題になった先人に習ってネットで映像流して訴えたら、
同性の協力が有って、主犯達はもちろん上からの圧力で捕まったんですけど。
その中に居た1人酷い部下の父親が一応別の系統ですけど官僚で、
偉い幹部クラスだったらしくて、偉い人達同士で話が決まったのか、
結果犯人の父親がなにか言った訳じゃないらしいですけど…。
駐屯地内部の忖度が酷くって捕まったのが私の所為だって話が真逆になって、
もちろんソイツらは捕まって性犯罪者で裁判してますけど、
どうも旗色が悪くなってきてて隊でもいきなり団の偉い人から、
「お前は色々面倒だから北海道の一番北の名寄駐屯地に移動か辞めろ!」
って、それと無くならまだ人情とか分かるけど直接言うとか、
翌日辞令で一番北の駐屯地行きって言われて、
裁判有るから断ったら半強制で情報漏洩とか言われて追い出されました」
「そ、それは大変だったね…」と俺は言うしか無い、
心の中でそうか自○隊の人だったんだ~、そしてこの状況じゃ、
それしか無理だな、その手の騒ぎだったら辞めるしか道は無いだろうし、
逆に裁判の時間が取れて良かったのでは?と一瞬思ったが、
生活に困りそうと考えて声を掛けて見た。
「それじゃウチ来る!?
日本の役人書類仕事と英語での書類の翻訳とかがパソコン使えば、
多少で良いけど出来て、多少重い荷物を運んだりとか出来るなら、
今のウチでは人手不足だから高給で雇うよ?、
今ウチ極度の人手不足でね~特に国内での行政事務系の事務手続きって、
独特過ぎるでしょう?行政書士の人に頼んで居るんだけど、
向こうも忙しくて人手不足でできる人探してるんだよね、
まあ、早い話ウチは実力主義で、行動で示せば業績が良ければ、
給与も上げるよ?今は国内での行政系の書類業務が俺と
こっちの1・2人じゃ、追いつかなくて、
それで業務地は今は場所は埼玉県での仕事で業務内容は事務手続き全般、
給与は、今は出来たてホヤホヤの会社だから不定期に成っちゃうけど、
会社が業績が良くなったら、どんどん上げてかなり出せると思う、
下手すると今後社宅とか、今はないので部屋とかは無いけど、
住む場所に入って貰う、書類上は理由は秘守義務を守って貰うためって、
理由だけど本当は業務が不規則だから何だよね~、
お金関係は出す所は出すけど?どうかな?」と敢えて良い事だけでは無く、
多少忙しく辛いと言いつつ囲い込み的な発言をしたが、
多分お金がない発言で逃げるし来ないだろうなあ、と思って居たら、
「ええと?、業務は行政系の事務手続きで良いとして、
どう言った業種ででしょうか?」と真面目顔で聞き返して来た。
え?冗談でしょう?あの話で入るとか普通は決めない、だって籠の鳥だよ?
と思いながらも説明をする。
「ああ、良い忘れてたね、海外との貴金属を取引をする貿易業です、
これ俺の名刺で一応(株)佐藤貿易って言う小さいけど、
国内での書類手続きを担当してもらって、
事業規模とか扱う額は今後大きくする予定で、
利益も出来たての会社なんでまだ不安定だけど今の所は上手く言ってる、
給与額とかは未だ計算が出来て無くて未だ決まって無くてね、
喫緊の重要問題だけど、まあ、起業して少しだからね不安なら良いけどさ、
もし就職上手く行かなくてどうしても困ったらうちに来るといいよ、
連絡くれれば雇うよ、
北海道への出張も有るからあまり期待しないで待ってるよ」
と俺は言いながら出来たての会社の名刺を渡して上げると、
シュウが、
「まあ、今日は初の業務運営が上手く行った祝勝会でね、
大きい仕事が終わって、次の仕事の為の下準備が始まったんで、
まとめてお祝いだったんだ」と屈託尚無い子供っぽい笑顔で笑ってるが、
さっき迄の俺たちの移動は命がけだったけどね、と思いつつ、
更に俺の唯一のマイカーである業務用バンはエンジンは掛かるが廃車だ、
近くの駐車場に置いて有るが、明日廃車扱いで、
どっかの解体業者にレッカーしてもらうしか無さそうだし、
まあ新しい車を買う事を想像して心を前向きにして、新たな出費で
車を購入する決心をするしか無いけど、
せめて安全なのにしようと決めて茶を味わう。
横では1人一心不乱にジョンがウナギの匂いを目をつぶって嗅ぎつつ、
ゆっくり味わって食べてる。
うんそうだよね俺だって同じことしたいよ、でも、
うなぎ屋の親子が居て俺は日本人だ、
この眼の前の女性がほぼ殴り合いに近い紛争中で惨状を聞き前にして、
無視はキツイ。
「ええと、代金はしっかりお支払いするので、お嬢さんの言い分は、
今は無かったことにして店長さん、とりあえず頼んだお土産分を、
焼いてはくれませんか?」と完全無心のビジネススマイルで言うと。
「ちぇ、仕方ねえな、普通はやってねえが金出して支払うっていう事だし、
今日だけ特別に焼いてやるよ、普通は持ち帰りなんてやってないんだからな、
さあて焼くか!」
と父親の店長さんは仕方が無さそうに調理場に消えていった。
そしてウチらだけが居る誰も居ない食堂内には、泣いてるし顔も腫らした、
かなりひどい顔のこの店のお嬢さんが離れた席でうつ伏せで泣いてる。
うん、何とか無視できる範囲だ、特上を食べようと箸を進める、
(ふあ~なんだコレ、今まで生きて来て確かにうなぎを食べた事は有る、
中国製の真空パックとか冷凍されてた奴だけどね、
アレはアレで子供の頃でも凄く美味しかった思い出だったが、
何だこれっ日本産の捌きたてって、こんなふわっふわっだったのか?、
しかもこのタレの味、中まで染み込んでる味がスーパーのタレの味と、
全くの別物じゃねえか!うなぎの品質と鮮度、それに加工の腕と、
最後にタレが決め手って言う奴か!)
と気づけば後1口だけが残ってる所で、もう無いと気が付く、
思わず食べてしまおうか悩む所で、一息落ち着くために、お茶を手に取り、
一口飲んで口を落ち着かせる。
「ふう、と思わず口からため息が出るが、其処は庶民、
このため息は勝った感じのため息では無くもう無いと言う、
哀愁のため息なのだよ、と誰にも分からないだろうと思いつつ、
横のジョンを見ると泣いてる、うぇ?泣く?
「ジョンさん?」と俺が泣きながら真剣にウナギの入ってた重箱を掲げて、
突然言い出す。
「社長、こんな美味いもの初めて食ったよ、ステイツでも軍で貯めた金で、
良い肉とか食ったし、珍しいヘビとかウナギに近い物も食べた、
寿司も刺し身もステイツで食べたけどマアマア
日本に来てランクが低いうなぎも食べた、でもその時でさえ、
うな重が一番うまいと思ったけど本当だった、話には聞いてたけど、
日本人が食べて魚自体が居なくなるほど食べたがるのが初めて解った、
これは神の如き、別次元の住人が生み出した食べ物!」と言って来る。
まあ、そうだよね、
俺だって表面的には日本人として知ってるよって顔してるけど、同意見だよ!
これはアナやミハエルと班長やイグさんにも作りたてのテイクアウトを、
お土産として持って帰らねば。
「…しかし班長さんらのチームって、35人居たっけ?」
と口に出るとシュウが、
「ああ、それなら並レベルだけど中華産のを大量に発注出来るって業者に、
家に宅配するように手配済み、心配しないで~」
とこっそり言ってくるが、本人はアシストロイドなので食べられないから、
顔は飽きたって感じで何処か遠くを見つつ言って来る、
まあシュウの言う事だし心配いらないだろう。
ゆっくり最後の一口を重箱の角を突きながら食べる、うん、すげ~旨い、
と食べきって余韻をお茶を飲みつつ堪能してると、ジョンも同じく食べ終わり、
余韻を楽しんでるモードに入ったらしい、映画とかでいい作品を見ると、
エンドロールを見ても更に映画の続きを見てる感覚が続く感じに、
なっちゃう奴に似てる。
結局、俺たちは、隣の席で泣き疲れて寝てしまったらしいお嬢さんを放置して、
店長さんが焼き上げた[うな重(特上)]をメインの6人分テイクアウトして、
出来上がった物が入った手提げ袋を受け取り、
ジョンがそれを凄い目つきで見てるのを、
気にしない振りしつつ廃車となった車を泣く泣くコインパーキングに置いて、
公共機関を乗り継いでやっと自宅近くまで来てからタクシーに乗車して、
帰路を急ぐ。
「はあ~、帰りの方が大変とかなんだコレ?」
と俺は商談後の方が大変だという事に、
ウチの会社の起こした事態の異様さを感じつつ
「うなぎの匂いが凄くて、電車内で変な空間が出来てたね」
と言ってるシュウの意見にも同意しておく。
「うん、アレは凄かったな、ほぼ車内が羨ましい顔で一杯だったし」
「流石ジャパンです、日本人でこの匂い知らない人居なかった、
知ってるからこその羨望の眼差し」とジョンに言われ、
ああ、たしかに、海外ならそう思われ無いかもと思った。
ジョンの英語の変わり様はあえて驚いている演出ですので、差別等ではありません。




