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$12 第3回艦内探検 2日目 後半


休憩という事で俺たちは今まで探索していた通路の真ん中に、

持って来てたレジャーシートを広げて

3人と1匹は川の字に寝転んで横になって休憩しつつ話し合っていた、

「なあ?今日の回収した物品の量でだいたい量は確保出来たんだろ?」

という俺に、

「甘いよ裕二、イザって時のこと考えたらストックは多いほうが良いよ」

と言い返すシュウと、

「そっすよ、いくら在っても良いっす、探せば探すほど稼げるって、

良いことっすよ」等と言うイグさん、

「まあ、言いたいことは分かるが、どうにも回収する物品の中で、

良い物ってのが分からないのが悔しいんだろう?連合の日用品ってのは、

見た目は普通で解らねえって事が意外と多い、だから大体は形から、

使い方を想像してその中で古くて使う実用性とか飾りに為りそうな奴とか、

どうやれば作れるのか分からない奴とかから無い奴を選ぶと意外と良い、

まあ普通は一旦しっかり勉強してからとも思ったんだが~、

未だ祐二には連合の品の鑑定は早かったな」

とか班長が俺の事をボロクソに言ってるけど、

「俺地球人だからね連合人歴は未だ無いよ」と言った俺は結構悔しかった、

すると「それは無理だって裕二、今は実地で覚えたほうが早いよ、

とにかく回収して回ればいいよ」というシュウ。

「そっすよ結構コレでも私ら連合でも売れそうなアンティークな物も、

長い期間掛けて見つけてますし、実際は実は班長が少しやる気で、

密かに裏で売り買いできるうちの裏事業で通路通ってる会社と、

売買出来るように話をまとめてる最中っす。

問題は物の価値が買い手に決められる可能性が有って買い手有利な所でっす、

正直其処はそっちの会社さんを信用できるかって話で止まってますが

私は連合の中でも暴力では無い経済マフィアですから、売れれば良いと、

思ってるっすが、なかなか悪い人は口が上手いっすし」

と言うイグさんまで居る。


「うわ、良いのか?そんな危ない人に頼らずに普通にリサイクル屋とかに、

持ち込めば良いんじゃないのか?」と不思議がる俺に、

「それは無理っす、物の出所が連合に筒抜けになってしまって会社、

親会社とかが行政から聞きつけると賠償とか厄介っす」と教えてくれるイグさん、

「そうか、そうなるわな、俺も連合の物に関しては今後税金払うけど、

電子マネーって情報筒抜けで少し怖いな、将来は臨時所得とか現金で無いと、

出所が不確かな資金とかも下手すると調査入るか~それだと将来は、

今やる会社の完全デジタル化はゆっくり検討して仕方が無いなら要検討だな」

そう俺も諦めた事を言うと、「え、裕二良いの?」と何故か言って来るシュウに、

「仕方がないだろう?収入が無いより税金払って居る方が良いだろ?」

と俺が言うと「はあ~しょうがないかね~」と何か苛立ってるシュウが居て、

「そうだぞ、売れないより良いって」と班長が言う。


「分かったっす、班長に言ってこっちの見つけた物の売り先の話を、

多少安全に進めるように言って話詰めさせるっす」と班長に危険な交渉事を、

丸投げ宣言するイグさんが居て「おう、頼むね」と俺は引き気味に言うと、


「任せてくださいっす、班長にガッチリ言わせて、これで探索の仕事日に、

起きるのが、楽しみになるって物っすよ」と軽く言うイグさん。

「良いのか悪いのか分からないな、広大な宇宙を束ねてる連合って

星の連合体は末端の星の骨董や宝石類の取締りが緩くて対応出来ないから、

ウチラが稼げるって話に成ったが、売り先が経済マフィアとかしか、

売り先が無いんだ、凄い高額な物なら貴族とかに取り入って売れるけど、

良い物見つからないし生活のためなら仕方がねえよ」と言う班長と、

話を聞きつつ悩みもする俺が頭の中で判断が付かず悩んでいると、

「まあ成ってしまった以上は諦めるしか無くても良いけど、

どうする?探索の作業もう少し粘る?」とシュウが困惑げな俺に、

心配してくれてる珍しい!と思いつつも悩む俺、

「うっ、う~ん、良し!行き先は少し不味いがコレで良いよ、

完全に売れないより良いし」と俺は連合に所属して無い人だから良いとする。


「まあ吹っ切れたなら良いけどね」とシュウに言われ、

横のミケが「にゃ?」と鳴き、「おう、話は終わったぞミケ、退屈だったか?」

と班長がミケに言い、それにも反応してミケも「にゃあ~」と鳴いて、

アクビをしながら背中から伸びをして頭を後ろ足で掻いてる、

「よ~し休憩終わり、さぁお宝探しに行くかミケ!」と俺も言って仕切り直して

「にゃあ~」鳴くミケと俺が立ち上がるとミケも立ち上がり気分の乗った俺は、

そのまま一気に奥の方でまだ探していない部屋に向かって走り出した、

当然ミケも付いてきて俺たちはシュウとイグさんを置いて

探索に乗り出したのだった。


…とココまでは良かったのだが~問題はこの直後起きた。

何しろ何処までも続く大量の下士官区画の扉の中で俺とミケは探索時の一瞬、

気を抜いて道順をマーキングしなかったんだ、

普通は使い捨ての安いテープとかを要所要所に張って、

道をマーキングするとか単純に地図を書くとかするのだが、

それのどちらも、今だけしなかった俺達のその後の結果は……、

「なあミケ、この部屋って俺どっちから入ったっけ?奥にもドアが有るよな?」

と聞くと、「にゃぁ~」と連合宇宙猫と呼ばれてるミケでも迷ったらしく、

少し不安げに鳴くだけだ、

「俺らの来た通路ってどっちだっけ?」と俺は藁にもすがる為らぬ、

猫にすがって聞くが

「にゃ?」とミケは分からないという顔で鳴くだけで、

今のミケと俺は掛け合い漫才の様に話しつつ、

今の見た目はデカい猫と1人で話す変な人だった。


「うん、俺もわからなくなったよ、完全に迷子だ!」

と焦って言った俺はこの妙に広い他と違うこの部屋で待つことにしたが、

その間この部屋を探索するとは言っても不安なので、

両方のドアに挟むものとして持ってた電子ペーパーを詰めて、

無理やり頑丈な金属製のドアが閉まら無いようにしてしまう。

「今後はドアストッパーか車輪止めを用意しよう、」と言いながら決めて、

そして点滅発光するLEDライトを両通路に向けて置いて、

安全を確保した上で探索に入る。

「コレでいいかな?あいつら見つけてくれるよね?」

と言うと「にゃ?」と相変わらず何も分からないような仕草だが、心の不安は減る、

「ミケにもわからないか~?、そうだよな~まあ何とかなるだろう、

それにしても、ここの部屋、退去で何も無い部屋な筈なのに物で一杯だが、

コレはゴミか?良い物が有ると良いが」と言いながら捜索していくが、

その間、ミケは不安なのか、俺の近くに居て離れない、

さっきまで横になってビロ~ンと伸びてたのが嘘のように不安げだ、

だが妙にミケが居ると安心出来た。


そして妙な冷蔵庫風な物を見つける何故妙かと言えば今まで下士官部屋には

冷蔵庫らしい物は見当たらなかったのにココには有る、

恐らくこの部屋は少しだけ特別な部屋なのだろう、

せいぜい軽食が出来るだけと言った感じだからだが、

台所も狭くIHっぽいコンロも1口しか無かったし、

食器も少なかっただがココは何故かその逆で食器風の物では無いが

ガラス風な知らない樹脂製グラスとかの品が多数あり、

そして大きい冷蔵庫?が何故か有る、そして慎重に開けた瞬間

「ブシュウ~~!!」と圧縮されてたガスか空気的な音が静かな空間に響く、


「グハッ!」と焦り不味ったか?と思う俺と、

「にゃ!」と警戒するミケをよそに音はすぐに止まった、その瞬間、

「ガラララッッ」と自動で冷蔵庫らしきドアが何故か下から順に手前に、

スライドして出て来た、「何だこれ?」と言った時には俺はついうっかり、

そのまま手で中の物を見るために手で出してしまった。


「うおっ!冷てえ~~」と手で持って出したそれは、

見た目牛乳パックの様な長方形の形の白い容器で、

中が横から少し見えそれは金銀青の粉を混ぜて固めた様な色をした物体だった。


「か~~」、と半分叫びつつ、掴んだ物をそっと床に1つだけ置いて、

掴んだ腕を反対の腕で無理矢理剥がし取る。


「あ~~こりゃ冷てえ筈だ、冷凍庫かよ、びっくりした~」、

「にゃ?」と少し心配するが何が起きたか分かって居ないミケだが、

俺は今一瞬重傷か死にかけた訳だった、

「ああ~皮の手袋してなければ手が付いて手持って行かれてたな、

危ない所だったか内側に防電のゴム張りした皮グローブしててよかった~」

宇宙服だと多分服使え無くなる所だったと安心して、

ついミケに向かって話しかけてしまったが。


また「にゃ」と普通に合いの手を入れてくれる不思議な猫がココに居る

本当に翻訳されてるであろう連合の標準語が分かってるような気がする猫だ、

そして手に持っていた先ほどの中に有る容器の中をフラッシュライトで照らすと

奇妙なラメ色の内容物が光に当たってキラキラと光ってる、

金銀とそういった色は分かるが、青い色まで均一に混ざった金属風な何かが、

ケースに入ってて、

更に妙なのはそのケースも中の方も霜が付いていないって事だ。

普通霜とは空気の中の水分が凍り付くが付いてないので、

多分中は凍り付く水分が無い特殊な密閉装置だと判断したが、

それでも不思議な感じがする、

恐らくさっきの圧搾音が冷凍庫内の空気を外に出して真空化して

凍りつかないようにしてると見た俺は直ぐにドアを閉めて行くと、

閉め終わった俺は其処まで厳重にする装置の中の物質が何なのかが、

不安感を俺に与える、

当然だが1つだけ出した後それ以外は閉まった冷蔵機械の中に閉まって有る、

から問題は無さそうだが、

一番の問題は不思議な3色の混ざった金属風な何かが入った凄く冷たい、

多分超低温で保冷されてた中の物質と容器だろうが流石に連合製だけ有って、

地球の知識ではコレが何なのかよく分からない、

「う~んコレはシュウ案件だな、仕方が無いから来てから聞こう」と言うと

「にゃ^」と同意するように語尾が上がる猫独特な鳴き声で鳴くミケ。


「おうお前も賛成するか、本当は言葉をしっかり理解してないか?お前」

とやはり気になる俺はそう言いながらも、「にゃう~?」とミケは、

頭を回して分からないって感じを出してるのだが…どうも怪しい、


結局俺は追求を諦めて「まあいいか、で、そもそもこれは何だ?」

と取り出してしまった、不思議シリンダーに入ったままの物体が気になった、

これが冷やされていた理由が不安だ、

これが固形化した毒ガスや放射性物質ならこのままなら、

出して置くと何らかの症状がゆっくり出て来て…死…て事に為りかねないし、

それとも地球人には未発見の元素だったら、

爆発とか下手するとビックバンとか有るかな~いや無いなと、

保護容器に入った物を見て居ると、その先の冷凍庫の横に見た感じ、

シュウが入れられてた、あの倉庫っぽい周辺が塗りつぶされて、

隠されている様な扉らしき隠蔽された場所がフラッシュライトが当たって見えた、

恐らくライトが当たってなければ、

今回はそれ程汚れていなかったので解らなかったろう、だから早速、

隠してある埋め込み剤を持ってた、

折りたたみ式のマルチツールの短い工具部分で削っていくと、「ガリガリ」

と小気味良い音を立てながら削れる目地剤。


「おおお宝~?~コレはお宝~~な感じ~~?」

とつい一人だからと適当な鼻歌っぽい即興の歌を言いつつ削った、

その結果出てきたのは観音開きの結構デカイ扉だった、

真ん中には押しボタン式の蓋付きのノブが有って押すとノブが出て来て、

どうやらソレを押してその隠し蓋が取っ手の役目をしているらしく、

開くのだと大体分かる、


「おおこりゃデカイドアだな、いい感じだ、この隠し方は前と少しだけ同じで、

何か有るぞ期待が持てる~~」

「にゃ?」と理解出来ないで居るので、簡単に言う、

「ああ気にするな、ミケ、コレは開けると中から金色の物が出ると、

それが食べ物に変わる凄い物が偶に有るんだ、だからそれを俺達は探してる、

まあ独り言だ、本来は大体何も無いから」と言いつつも、

俺は1人内心期待で少し上気してる気がする周囲を見渡すと室内は暗いが、

非常用のLEDランタンで照らされて、結構要所要所明るくなって居るから、

多少は不安感は無い、

ただ相変わらず室内は照明が点かず全体的にうす暗く、どうにも部屋の、

主電源が切れてるらしく区画全体の電源が入らず暗い中で捜索してるから、

微妙に暗い。


とにかく俺はこの観音開きのドアの先が見たくて、

先ほどの冷蔵庫的な物を教訓として、

簡易のガスフイルター付きマスクと安全ゴーグルを付けて、

先ほどのグローブも確認して剥がれたり破けた所が無いか確認後、

服も含めて安全を確保した上でドアのスイッチを押した。

「ピー~~」と割りと軽い高音の電子音が鳴ると「ガチャッ」と鍵?らしき、

物が開く音がして数センチ、ドアが開いた。

「ミケ、ココで大人しく見ててな、中は空気とか不安だからな」  「にゃ^」

と威勢よく返事を返してくれたミケを残して内部に入る、内にライトを

照らしながら入ると、

其処は倉庫らしい部屋が有って周囲を棚が並び約10条程の部屋の真ん中に

ラックが有って、

両サイドに荷物が入った棚が行く手を塞ぐ形で存在してる、

俺はそこの右側から入り中の物を調べると…

「おうっ、こりゃ凄いっていうか、どうしろというんだこりゃ、武器倉庫か…?、

いやこりゃ武器の部品ばかりだから部品庫だな、

こりゃ完成品が無いしどうした物か…」と流石に俺も銃本体では無く、

部品ばかりが各樹脂の箱に入って仕舞って有るので部品だけな状態で、

困ってしまった。


何しろ連合軍の武器って恐らくレーザーとかなんだろうけど、

部屋の中には銃のスライド部分や引き金部の付いたグリップ部分、

周辺には銃身らしき鉄っぽい青白い光沢の部分等が目立つが、

どれも大半は内部部品で使い道が解らないので、

組み立てられ無いし未完成だが部品は傷も無くキレイに仕舞われてる事から、

俺は武器の予備部品の倉庫だと考えた、

「この部屋って、もしかして軍の中でも重要な部品供給施設か?

いつか来る敵との戦いで使う部品って奴か?でないと隠さないよな?

この部屋が部品の倉庫なら、完成品も有ると思うが無いな?」

と倉庫を出て周囲を見渡すと真反対の壁の一部に違和感があった。


何故だが其処だけ物が置かれていないし、あえて壁がむき出しで、

幅はドア2個分で両開きならちょうど良い感が有る、

「ここは何かあるのか?」と一人言いつつ、

周囲を素手で探り手の感覚で異変を探ると、やはり変化は有った、

「にゃ?」とよくライトで照らしつつ見るとやはり其処も扉を隠して在った、

「あ~なるほど、なるほどこれは更に重要な何かだな?となると、

先ほどが不思議物質の冷蔵庫で次が部品庫とくればここが銃器庫かな?」

とドア周囲の溝を隠すための素材を削り取り始めると、

次第にやはり其処がドアだと分かった。


「やっぱり隠し扉が在ったか、隠して置くなら持っていけば良いのに、

連合の銃は進みすぎてて、俺じゃ内部は理解できない程だし、

利用価値が有りすぎて政府系の権力者には見せられ無いし、

危険すぎるから地球には持ち込めないなぁ~」

と前にシュウがローダーと一緒に壊れた銃を回収してた中に拳銃が在り、

その程度なら俺も見て解ると思ったが、見立てでは電子機器過ぎて、

火薬式ならある程度漫画的な知識とかで解るだろうが、

電子機器だったので全く解らなかった。

地球的な技術や原理と値段的価値が全く理解できず、

流石の俺もどれだけ技術差が有るのかと驚いた程に凄い物だったからだ。

何しろ流石に俺でも拳銃型の武器を持ってればそれだけで、

1個大隊規模の攻撃力が有ると言われれば、

危険すぎて使えないほどの威力を持っているので、

もて余してる存在が更に大量にある可能性が目の前にある。


この存在をどうしようかと思いつつ、両開きのドアを開ける金具の下に、

スリット式の穴が見つかりそこにノートパットの暗号解除ツールのケーブルを

差し込みドアのロックを解除する、

さっきと同じく「ピー~~」と割りと軽い高音の電子音が鳴ると

「ガチャッ」と鳴り恐らく開く状態になったのでスイッチを押して開けて中に入ると

やはり其処は武器庫だった、


「うん、やはりココが武器庫か!使える物は?っと、ヘェリャッ!

こりゃ金塊か?凄えっ四角形に成ってるし隣は色から言ってチタンかな?、

こっちとか鉛色だな、かなりでこぼこした未成形だし、これは何だ?」

と途中変な声が出たが、大量の見た事の無い形状の武器の有る武器庫の奥に、

何故だか、でっかい金塊や各種解らない金属がおよそ1個で、

持ってみると大体10キロ有る感覚があるので、その位の重さなインゴットが、

修理用か代金の代わりか解らないが兎に角大型パレット位の大きさの四角形な、

形状で積んで有る。

(ちなみに記載されてる数字や記号は連合の文字と数字なので判別不能だった)

そんな重量物がズシリと手の中からはみ出る程の、

重量感の有る金塊が四角形にキレイに並べて大量に積んであった。

1個持って見るが、そのものすごい重量感から間違いないだろうと思った、

そして、つい手に取ったが、持っても何も起きない事から警備システムは

無いらしいし、それよりも目の前の金の山に驚いてしまった。

何せ班長さんらでも用意できた金塊は1キロと少なかったのに

目の前には金が大体手持ち感覚で約10キロ?×山となって

積まれてる。


本来それを見て驚くのが普通だ、其処まで金を取り扱いなれてないし、

貿易の商売もまだ初めて無いって所でこの金塊は嬉しい、

多分金だけで1トンは軽く有るだろうし、他もそうだろう、

「まあ、武器と言い金と言い、こりゃ緊急用の保管庫か?

だが良い掘り出し物だったやったぜ、初のお宝ゲット!」

と独り叫びつつ喜ぶ、と丁度独り騒いでる横で…

持ってた個人用無線機が突然ノイズから音声に成って声を出し始めたので、

俺は無線に縋り付くように握って通信を試みた、

「おお、聞こえてるか?シュウ~…」

「ガッガッ、こちらシュウ聞こえてる、待っても帰って来ないから焦ったよ、

今位置を探して…」

「こちら裕二通路にライトを置いて照らしてるから、

明かりが見えたら来てくれ」と言って約数分後になって、

やっとシュウからの通信がもう一度届いた、


「こちらシュウやっと遠くで明かりが見えた、今行く」と聞こえ、

「了解」と俺が言うと俺は「ミケ、シュウが来てくれるって」

と何故かミケに言って居た。

そもそも人じゃ無いがよく俺の話を聞くし解ってる感が有って、

「にゃあ!~」とミケも満面の笑みで鳴いてる、うん最初は駄目だったが、

最後はお宝も見つかり一回目としては、すごく順調な滑り出しになったと、

待つ間喜んでそして俺はやっと回収されたのだった。


「探したっすよ~」とイグさんに言われ、「そうだぞ結構本気で探したんだ」

とシュウにも怒られ、俺は今発見された通路の中央の場所で2人が、

仁王立ちしている前で正座して座り反省を体現して謝ってる所だった。

「すんません、迷惑かけました」と俺は2人の前で言って居るが、

彼らはそれどころでは無い様子で、

「反省してくれるならソレでいいけど、コレは何?」

とシュウに聞かれて俺は丁寧に話していく。


「ああコレは、奥にね隠し扉と金塊とかよく分からない金属の山と、

武器の保管庫を見つけてな、

凄い発見だったぞ、およそ部品類だけで大体だが2トンは軽く有るし、

金や他の金属も各自で1~2トンは有るんじゃ無いか?それにここには、

武器を修理、つまり製造に必要な加工機材が大量に有るって訳だ」

と胸を張って言う俺に、

シュウは「は?本当に金のインゴットが20個も?」と言って数を数えているが、

ざっと数えて大体それ位は有るからそれ以上は有るだろう、

元運送関連社員をなめるなと胸を張って居ると、

シュウが「ああ、これって恐らく連合に登録してない加工用か、

当時の貴族間での支払用に使って居た金塊だと思うぞ」と教えてくれる。


「そりゃ凄いっすよ、金持ちっすね」と一緒に喜んでくれるイグさんが居る。

俺もこの発見に少し嬉しくて、

「だろう、軍の金塊だろうけど、ここに隠して放置されてるって事は恐らく

登録とかしてないだろうと、思ったから使ってもバレそうにない奴だろうと、

思ったんだ、いいだろう?」と俺は少しだけ自慢すると、

逆にシュウから「これって少しヤバくないかな?」取引用か加工用にしても、

量が多いし、奥に加工機材が有ると言うが見たところ部品加工用だけだったよ、

多分銃器の修理用機材でしょ、そこに金塊って少し不自然だよ、

「隠し方がシュウが隠されてた倉庫と同じ隠し型だったんだ、だから恐らく、

この倉庫はドアを塗りつぶして隠して在ったし、何かの保管用だと思ってる、

使ってもバレ無さそうな気がするんだが」と俺の考えを言うと、

シュウは悩み初めて、

「う~ん調べるかな、この金塊はシリアルナンバーも有るし追えるかな?

とにかく各1個持って帰るけど、しばらくは保管で、

冗談でも売ったりは無しだよ」とシュウは保留を宣言。


「ああいきなりはヤバいと思うしな」と俺も同意して居ると横では、

「とにかく積むっす持って帰るっすよ」と目の色が違うイグさんが居た、

何せ地球では高額だと知っている異星人の一人だ。


「そうだな手伝うよ」と俺も少し諦めて、

武器と金塊をローダーに積もうとしてるイグさんを手伝い、

俺とシュウは一個一個積んでいった。


「ねえ、この金塊連合の文字で何て書いてあるんだ?」と俺がシュウに聞くと、

「ああそれね、ここに『連合金属組合製、金10キロ謹製』って記載してあるね」

「そうか、やっぱり10キロくらいだと思ったけど有ってったか~」

と話し合いながら積み込みしているのだが、

シュウの読んだ結果通りの金塊に書かれた記載通りなら1個10キロバーで

正確に合計2トンはある計算となった。


そしてローダーに乗って俺の部屋とのゲートが有る通路に帰った、

「しっかし一個一個が重いな搬入は何も運搬機材使えなかったから、

重くて腰に来たよ」と俺が言うと俺は金塊やら、

謎の金属を乗せられるだけ乗せてきた大型ローダーから、

金属を下ろす準備に入った、乗せ終わった後で、

金塊に厚手のビニールシートを掛け、その上からラッシングベルトという、

T字のハンドルをガシガシ動かして長さを調節してかっちり固定する、

ベルトを使って俺は持って来る時固定していたのだが、

帰って来ると、固定足場を出して駐機する大型ローダーから下ろす為に、

それらを外していると、

「ねえ裕二この金塊って何処に置くの?」とシュウが聞いてくる。

そこで俺は事前に班長さん以外の他の班の班長等をしてる人達に、

聞き込みをして、開いてる空き部屋を倉庫として一時借りる話をしてる、

と言っても飽くまでも空き部屋なので誰でも入れる自動ドアの部屋だった、

「ああこの金塊は今回借りた倉庫部屋行きだな」

と指を作す部屋を見たシュウは、「あそこに置いて大丈夫?」

と言うので俺は他に良い場所が有るのか訊いて見た、

「と言うと?他に良い部屋か何かが有るのか?有るなら助かるが」

と言うと、

「だってさ~この空き部屋って冷蔵庫や冷凍庫置いてる部屋の隣でしょ、

裕二の住むこの部屋にそりゃ近いけど、この艦には部屋は沢山有るんだよ?

同じ区画に物を集めすぎ、この区画一体がが金塊の重さに耐えられるの?」

「あ~まあ、そう言う見方も有るか~問題無いと思ってたが、

そうか一カ所に集めすぎか、確かに置いちゃ不味いかな?」


「うーんそれなら金だけ分けよう、確か祐二の借りてるアパートの空き部屋を、

会社として借りたけど、未だ何もしていないし、どうせなら会社様に借りた、

部屋隣の空き部屋を更に借りてこっそり補強して、

そこを金庫室って感じで少しだけ金を置いたら?確か空き部屋だったよね?

何もしていないならちょうど良いから、床の補強考えてして、

簡易の倉庫にしない?

会社が出来ると良い箔付けに為るよ、あそこの会社には資金として、

金塊が有るって、話に成って強盗が捕まれば良い会社と為るよ、

この星程度の防犯は任せて、とシュウは言うが、

俺はこのアパートを改造するとかあまり好きな行為では無いし、

少しセーブさせよう、その間に何とか保管場所を見つけなきゃ!と俺は考え、

「確かに、お隣さんの1軒挟んで隣は全て開いてるが、

外を通って一部屋飛ばして移動って何か違和感あるんだよ、

後このアパート好きだからあまり改造で壊したくないんだ」

と言うと

「僕は気に為らないけどね、でもそう言うなら、最小限度の加工と補強で、

このアパートをよりよい物にすれば良いんでしょう?それなら方法は有るよ、

それとどうせなら不動産会社に会社として使って良いかどうか、

その部屋もついでの聞いて借りちゃえば?補強は僕とイグ達でやるよ」


「部屋も限界まで使って手狭になって来てるし、仕方がないか、

そうするよ、すぐに聞いてみるな」と俺が言うと、

シュウは持ち出した例のパワードスーツで「よろしく!、

僕はイグと金塊と荷物を下ろす方やっておくよ」

と言って颯爽と金塊等を少量積んだ小型の金属バスケットに、

金属インゴットを入れて「頼んだ~」と俺が言う声も聞こえない様な動作で、

シュウが作業をし始めて、ああ、面倒な交渉から逃げたなとやっと気付いた。

しかし目の前に有る金塊を見て俺は諦めて、黙々と運び込んで居るシュウを、

しばらく眺めた。


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