$13 俺のマンションに会社が出来たよ
金塊を見つけた日の夜、俺達はミケも連れて帰ったのだが、
何しろミケは体躯の割にやせ細っており、
出会った日から食べさせては居るが、やはり大型動物にしては
食べる量が少ないとシュウは言って来たから少し不安だった。
結果として連れ帰るかの判断をミケ本人に聞いた結果、
「なあ、ミケ、お前この後ウチの家猫になるか元のねぐらに帰るかどっちが良い?」
「にゃぁ~」とミケは一鳴きした後ローダーに飛び乗りうずくまる、
結果として許可したと判断した俺は連れ帰る事にしたからだ、
まあ「ミケ、帰るぞ、帰ったら焼き肉パーティーするから期待してくれ!」
と言ったので付いてきたのだろう、たぶん。
そして帰ってすぐミケを風呂に入れた、何しろ毛に艶もなく更に汚れて
毛玉まで出来てて汚いし、痩せてるからなおさら見た目が、
かなり酷い痩せた猫だったからまず病気の為らないようにと考えて、
風呂場のシャワーの前にミケを連れて行く。
「にゃ?」と不審がるミケだが、
「さあミケコレはシャワーだ、暖かくて気持ちいいぞ、お前は猫だから、
風呂はハードル高いだろうしな、洗ってしっかり拭いてやるな」
と言いながらお湯を出す。
「ぎにゃ~」と予想通り突然出てきたお湯に驚き慌てて逃げようとするミケを、
何とか俺自身の体で出口の扉を塞ぎミケをお湯で一気に濡らして慣れさせる。
「ほーら怖くないぞ気持ちいいんだぞ、」
「ぎにゃ~ぁ」と足掻きつつも猫が持つ鋭い爪で攻撃はして来なかったので
俺は一安心しつつ次第に声が弱まっていくミケをそのまま無理やりとりあえず
人間用のシャンプーで洗っていき、やっとキレイになった。
そして俺が持っていた元上司からの貰い物である人用だが高級頭皮用
ブラシを開けて、ミケの体をブラッシングしたら一気にミケの表情が良くなった、
「フニャ~」と鳴く。
恐らく気持ちが良かったのだろう、
そのまま洗い終わりドライヤーで徹底的に乾かしてリビングに連れて行き、
贔屓にしてるスーパーさんがウチらの要望に答えて仕入れてくれた
足ほど大きいアメリカ産牛肉の冷凍ブロック塊から切り分けて出しておいた
2キロほどの少し溶けている塊をレンジで一気に解凍すると、
買ってあった味付け用のタレを少し加工して追加してやる。
そして解凍してる間に作り一気に焼く、「おっしゃ腹減ってるから焼きまくるぜー」
とミケにアピールしつつ台所で一気に煙いのを気にせず豪快に焼くと
「ジュアァァァ~~」といい音をさせながら、
焼かれる合計2キロの牛肉が2つのフライパンの上でいい色になって行く。
「ほら、ミケ焼けたぞ、お前はこの甘辛い調味料少し入りの方な、
俺たちはこっちのガーリックな奴だ」
と皿の上の肉を見せるために下ろそうとした時だった。
「にゃ^」と言いミケが俺に一気に体重をかけてきて、
ガーリック風味な方が乗った皿を無理やり降ろさせ、
俺が皿をひっくり返らないように必死に床にしゃがむと皿ごと
ガーリック焼きの牛肉に齧りついてバクバク食べてる。
「おいおいミケ、猫ってにんにく良いのか?駄目だろう?」「にゃぁ!」
と興奮して居るのか、何故か俺に警告する用に吠え?つつ
一心不乱に俺とイグさん様に作っていた牛肉の塊ステーキを食べ切った。
「はあ、もう知らんぞ、ほれこっちのニンニク無しも食え、」
「にゃ^」と返事をして食べ始める、その姿を眺めつつ
「本当に良いのかなぁ、猫って玉ねぎ系は駄目だよな?」
とぼやいて見たりしていたのだ。しばらくしてシュウが帰ってきて。
「何この妙ににんにく臭させてるデカイ猫」
「ミケだが?」と俺がしれっと答えると、シュウが
「いやにんにく食べたでしょこの猫、何したの?」と怒りつつ聞いてくる。
「ああ俺たち用のにんにく入の肉を喰われてな、不安だが問題無さそうだぞ?」
と言うがシュウは困惑しつつ俺に注意してくる。
「幾ら連合宇宙猫って言ったって地球の猫と変わらず根菜系統は駄目だって」
「平気で食べてたぞ、どちらかというとにんにくの方ばかり食ってやがるし」
と俺が説明すると、さすがのシュウも驚き。
「えっ、大丈夫なのこいつ」と言ってる「さあ?分からんが平気で食べてたぞ」
と俺が言うとシュウは「う~ん分からないな変異種かなぁ」
と俺とシュウの2人で悩みつつ話し合っていた時にイグさんが家に上がってきた、
まあ最近は慣れた物だ。
「どうしたっすか?」とイグさんに言われて、
「ああミケが俺らの分のにんにく調味料入の牛肉を食べちゃってな、
俺らの分がまだ解凍し終わってない」と俺が言うと、
「なんすか、食い意地の張った猫っすね」とイグさんは猫相手にに怒った
「恐らく痩せてる分大きい体を維持できないから必死で食べたんだろう、
とは言えにんにく食っちゃってな、大丈夫なのかな?」
「ソレはどうでもいいっす、うちらの分はまだっすか?、いい匂いで腹減ったっす」
「どうでもって・・、俺たちの分はもうすぐレンジで肉の解凍が終わるぞ、
それ迄作ってたこのフライドポテトと冷凍メンチを揚げたから食って
待っててくれ」と最初っから前にイグさんと行った電気屋で、
買った電気フライヤーで揚げて用意ていた、
大量の冷凍ポテトと即製品のメンチカツを出してやるが。
「にゃあ~」と横から大型肉食獣がメンチカツを掻っ攫って行く。
「おいミケ!盗みは良くないってっ!揚げたてだぞ、火傷するって」
と俺が焦った瞬間ミケの口に熱い油がはねて、
驚いたミケは「ぎにゃ~ぁ」と叫び噛んだメンチカツを口からその場に落として
台所からリビングに逃げるミケ。
俺は焦りながらも慎重に氷の入った水を皿に入れて出してやると「にゃ」
と少し弱々しい声で泣きつつ水を舐めて居るミケ。
「何してるんだか、注意しろよミケ、しっかり食事は出してやるから、
そんなに無理して食べなくていいぞ、明日から程々にな」
「にゃ^」と機嫌よく返事をして反省してる顔をしてくるミケを放置して
俺とイグさんで肉と揚げ物を主体とした夕食を食べていく、
横では角砂糖の入ったデザート皿を持って、
1つずつ食べるシュウが居るそんな感じで夕食をした。
翌朝、
「なあシュウ、本当にこの部屋に倉庫作るのか?」と聞く俺にシュウは
「当たり前だろ、そのために借りたんだろうが」と言うので、
「いやだってさ、元々会社部屋用として使うと思ってたしさ~更にその隣と為ると」
反論すると、
「違うから、良い?近いから直ぐに駆けつけられるし、
ウチとしても色々イジれる構造が分かってる施設って結構有用だよ?」
と説き伏せられる、
「う~んでもな~ここ古いから金の隠し場所として不安というか~」
そう俺が不安視すると、シュウは俺を説得する様に言って来る、
「其処は大丈夫!見た目地球の連合製デジタル機器で部屋を監視して、
壁は地球のリメイク風な軽量鉄骨ってのに近い連合製の鉄板で覆うから、
大丈夫!この間回収した連合軍の忘れて行った武器の中から良いの見つけて
在るし、それで警備するから盗みに来た奴は、
まず一撃でノックアウト出来るようにするつもりだから任せなさい」
とシュウがやる気に満ちてる。
まあ3日前に見つけた2トンの金塊と前に見つけた金塊等が大量にある、
更に一緒に回収した武器の数々が問題だったんだ、まずID問題、
連合の軍人でないと大型火器類はグリップの認証機が拒否して
使えないらしい。
シュウは正規登録してるし、俺は仮登録してるから一応使えるらしい、
それ以外の人は見つかったウチの3割に当たる、
液化火薬銃方式の一部アサルトライフルまでなら使えるらしい、
理由は正規登録してる軍人は、
まず[それで撃たれても死なない武器だから]という理由らしい、
連合の軍人怖え~、何しろ大量の銃の内訳は半分が
電磁式の実体弾発射式の銃器で所謂リニアガン方式で、
残りがパルス式と言う電子を飛ばす方式とか言う強力なのと、
レーザー式の攻撃ライフル等の武器だった、
正直SF武器には詳しくなくて一部よく分からない部分があるが
シュウに聞いたら一部は日本への持ち込みをしても家電扱いになるらしく、
法規制が無いので問題ないのでは?と言われたがダメだろうそれ、
一応日本の銃刀法では殺傷力があれば違反なので持ち込めないだろう、
数丁が問題無いスタンガンの銃型形状の護身用品だそうだが本当だろうか?
・・・気にしないでおこう。
シュウの言うパルス式と言う銃はパルスと言う電子を雷みたいな
衝撃を放ちながら、目標に打ち出すと言う武器でパルスライフルで
原理上は地球も貫通するのも可能だが、そうしたら銃が壊れるらしい。
更に少し理解できない理論の不思議な武器が数丁在ったが、
雷ぐらいの電気が出る銃って事にしておこうそうでないと理解が追いつかない、
そして数多く在る普通の液体火薬銃の中に、
強力なレーザーを打ち出す重機関銃的な物も有り、その中からパルス式の
中で小型の拳銃型武器を改造して出力を下げればスタンガン風にで
撃退させられる用にシュウが改造した物でガードするようにした。
それは簡易独立プログラムで動作しバッテリーで停電対策までしてあり、
シュウが作ったコントロール端末でのみ管理出来る、それで金塊を隠して
管理下に置き部屋の警備をする気らしい。
そのためにそういった武器を持ち込み、
万が一の時だけ結構危険な出力で使うという事を隠して設置、
重くて俺の部屋のマンションに搬入出来ない分の金塊は、
俺の部屋と艦との入り口の窓の在る通路の比較的使ってない区画の部分に
簡易設置式の正方形のプレハブ?っぽい艦内に放置して在った
輸送用コンテナを持ってきて、
そこに保管また同時に見つかった大量の武器もそこに保管する。
一応日本の地では無い場所なので治外法権だと俺とシュウは言い張って
其処に置いてる、まあ使う事なんてまず無いだろうけど・・。
とにかく俺は退職後としては今一番忙しい感じがする、
何しろ会社設立の仕事の時は殆どが書類の提出するか、
そのための書式を教えてもらったりと、
ほぼ移動と相談の時間だったので肉体労働と言う意味では無いので
精神的に疲れると言うだけだったが、
今度は精神+肉体労働と成ったので大変忙しい、
すぐに連絡を入れた不動産屋で正式な賃貸契約をして、
更に登録してあった会社の登記を
若干変更して空き部屋を倉庫として登録した。
更に借りた会社部屋に会社に必要な机と椅子とか、
基本家具を中古で売ってる業者さんから買取り、ここ毎日部屋に運び込んでる。
その間にシュウとイグさんら接続作業員さんらが必死に、
会社となる部屋の奥の金塊を置く部屋となる場所の床を
不思議な感じの先端が大きなマイナスドライバーに見える。
人間大に大きい銀色の掘削機械で剥がして居る、そしてコンクリートの直の床に、
軽量鉄骨設置工法と言うネットで見たのとほぼ同じ作り方で、
銀色の軽金属らしい連合の宇宙金属の板らしき物を、
電動ドリル風の溶接機で簡単に貼り付けている。
彼らは中央が緑色に光る機械をリング状の丸い金属に見えるが、
どう見ても地球製では無い不思議な装置を、
四方の壁面の中央に1個ずつ埋め込んで、
その上から金属板で部屋全体を覆って金庫室となる作業をしてた、
当然俺には知識がないので見てるだけだったが、それでも説明があったので
まだ理解できる程度には理解できた。
シュウいわく
「この切断してる機械は、物質切断機って言う分子の切断が出来る機械でね、
これで床の基礎までの部分を切って取り出す、
そこにこの緑色のアグリアドと言う連合では広く一般的に利用されてる特殊鉱石を、
コンクリートと混ぜ込み、一定の振動を与えると質量より
何故か重力が軽くなる重力軽減鉱石の粉末を混ぜて置く、
更に鉱石に振動を流し制御する重量軽減振動装置を着けて配線をする。
一応漏電に気をつけつつその外側を連合の金属板で覆って鉱石を混ぜた
コンクリを流してこれで頑丈でいくら荷物を入れても
重量が軽い保管庫が出来たよこの金属外壁は軽ウッテア金属板って言うんだ、
アルミより軽くてチタンより硬い金属版で全体を覆ってるし金庫部屋の完成だ」
とシュウが料理番組みたいな説明で言う。
「へえ~じゃあ盗まれないと?」
「うん、そう、このウッテア金属板は、
地球の科学力で普通となってるアセチレンとかガス系の切断とか、
溶接系の切断は難しいかな切るなら特殊金属製の回転ノコ観たいなのか、
レーザ系統の凄いのでないと切断できないよ。
せめて分子切断機が必要だから、まず安心だね」
と言ってくれてのでよく解らなかったが、とにかく任せて置いた。
そして俺は毎日階段を家具を持って運ぶ作業を黙々と進めて行き
シュウは作業員さんらと部屋の作業をしてて、俺は独りで小物を運び、
大きい家具は業者さんに依頼して極力資金を使わない方向で作業していった。
そして俺が安い中古ビジネス家具を運び入れてる真っ最中の日々の間も、
シュウは営業をする人間をまず1人必要だと夜な夜な何処かに
募集の広告をしているらしく何処かと連絡を取ってるのを見けかける、
まあ任せて良いだろう。そしてミケは相変わらずオレの家と艦内を行き来してる、
こいつは結構自由な感じで生活してると思う、
まあ食事時になると何処からともなく帰って来るんだが、
本当に猫って大きくても宇宙の猫でもかなり自由な生活をするねと思いつつも、
やはり可愛いので、つい餌として肉類を挙げてしまう、
お陰でミケも結構普通の体型に戻って来た様子だ。
そんな日々が数日続きやっと空き部屋がしっかりした会社の体裁が整い、
株式型の貿易会社として営業準備が終わった日の翌日。
俺は会社設営と同時に家に居着くように為った、
ミケの為に俺の部屋のベットの横に作った、
艦内から持ち出した寝具で寝る様になった俺が、
今まで使ってた布団を床に引いてやると其処をミケが寝床にして寝る様になった、
俺の部屋は自質10畳でリビングについで広い、
元々妻は狭い部屋が好きなタイプだったらしく、
リビング含め4室在る広いが古いマンションを探した結果がウチで、
今は俺の部屋は窓が宇宙艦の一部と繋がり、
元妻の部屋はシュウが使う部屋になり。
空き部屋は食料倉庫として日々班員の人の食料部屋となり、
リビングでは時折見知らぬ人がテーブルで食事を取ったり、
風呂から知らない女性の声が聞こえる、
そんな中でミケは俺の部屋のベット横で寝たがり、
毛布を引いた場所で練るように為った、結果として連れてきてから、
朝タイマーを掛けた時間直前に何故か察知すると毎日寝てる俺にミケが
巨体で飛び乗って来て、起きる日々にやっと慣れた頃。
リビングで朝食準備中にシュウに、
「明日うちの会社に営業の面接で人来るから準備よろしくね」
といきなり言われた、最初はしばらく頭が追いつかなかった程だった。
「へぁ?っマジか?」と俺も流石に焦るが「うん本当だよ」
と平然と言うシュウ、
「まあ話は聞きてたがいきなりだな、仕方ない準備するか」と言うと
「急がなくても良いと思うよ、予定は10時だけど、その人恐らくゆっくり来ると思う」
と訳の解らない事を言うので「はぁ?」と言うしか無く、
「まあ経歴からは優秀なのは間違いないと思うけど、人柄まではデータでは、
解からないからねえ」と言って来るシュウだ、確かに近年は変った人も多い、
「一体どんな手段で採用するって募集掛けたんだ?」と聞くが、
「まあ、時間に成ればわかるよ」としか言わないシュウ、
「…普通が良いな」と俺がボソッと言うと
「シュウさんが募集掛けた人って気になるっすね」とリビングには、
班長さんの代わりに今日はイグさんが来てる、
最近は毎日班長と交代で来てて俺もシュウも彼らの他人でも、
仲間は家族的な少し踏み込んで来る生活に慣れた感じだ。
「イグさんも普通に朝食ココで食べる様になったよなぁ?」
と俺が言うと「駄目っすか?」とワザとらしく目をパチパチさせながら言ってくる
イグさん、
「そうじゃなくてさ、たった数ヶ月前には予想してなかった展開だなあと思ってさ」
と俺的には宇宙人やアンドロイドが居る生活とか考えられないんだと思って居ると、
「そんなもんっすかねえ~?、ウチラじゃいきなりの転勤とか普通っすよ?」
とか平然と言うそりゃこっちは初めての遭遇ですよ、と思うが
「俺の所じゃ転勤は無かったな、けど社員として来た奴にいきなり飛ばれた
事は在ったなぁ、突然出社しなくて連絡も繋がらなくなる奴って結構居るんだ」
「違う世界ですからね、ウチラ連合人は位置管理が有るから宇宙は広いけど、
船内は狭いっすから逃げ場無いっすねえ」と言ってゲラゲラ笑ってる、
「それはそれで対人関係が大変そうだな、まあとにかく仕事できて、
いい人来てくれると良いなあ」と言うと
「そっすね」と最後には結構適当な言い方で言われたのだった
「さあ、ご飯出来たよ~」とシュウが今日は朝食当番の日なので、
ゆっくり起きられたのだが、やはり食事の味はあまり良くなかった、
そう少し残念な気持ちのまま今日は忙しくなりそうだと思いながら朝食を食べた。




