第1話 平穏は突然脅かされる
ラブコメ投稿始めます!
(今日は17時からバイトかぁ)
スマホでスケジュールを確認しながら俺、諏訪智也は昼飯のコンビニパンを食べていた。
バイトは駅近のファミレスでしている。
別に特段お金が足りないということではないのだが、まぁ自由に使えるお金はいくらあってもいいだろう。
ちなみに、俺は友達と呼べる存在がいない。わざわざ高校という短い時間の中で親密な関係を作っても仕方無いと思っているからだ。
作るのは社会人になってからだな。
よって放課後にどれだけバイトを入れても問題なし。
「ねぇねぇ!今日カラオケ行こうよ!」
「いいですね」
「ん。賛成」
そんな風な会話が教室から聞こえてきた。
話しているのはこのクラスの中心ともいえる3人組である。
カラオケに誘ったのは、野中サクラ。
ゆるく巻いた金髪のツインテールで、耳にはピアスを付けている。シャツも第2ボタンまで開けていてスカートも短い。いかにもギャルといった感じだ。
俺の中では「騒がしいギャル」として認識している。間違いでは無いだろう。
穏やかな返事をしたのは、青嶺涼夏。
艶のある黒髪ロングに涼しげな切れ目の瞳。透き通るような白色の肌に、完璧に着こなした制服。清楚系といったところか。
俺の中の認識は「3人の中で一番マシ」である。特段害があるわけではないが、こんなカーストトップに自分から関わろうとは思わん。
そして素っ気ない返事をしたのは、倉本真奈。
少しボサっとしたダークグレーのショートボブで、制服の上から大きめのパーカーを着ている。
首元にはヘッドホンをかけていて、ダウナー系の少女である。
俺の中では「何考えてるかわからない奴」という印象である。
この3人は小学校からの腐れ縁らしい。いつも3人で仲良く騒いでいる。このクラスのカーストの頂点にも立っていて、男女問わず人気があるとか。
そして、この3人ともう1人を加えた4人は、この学園の『美少女四天王』と呼ばれている。
四天王って。ポケ○ンかよ。
四天王のうち3人が集まっているということでこのクラスはいつも騒がしい。ホントにうるさいんだが。少しは落ち着きをもってもらいたい。
四天王のあと1人はよく知らない。興味無いし。ただ、クラスの男子が話しているのを聞くに1年生の後輩らしい。
まぁ俺は四天王なんかどうでもいい。
こんな奴らに関わることはまず無いだろうし、関わっても嫌な予感しかしない。
(早く放課後なんないかな。バイト行って稼ぎてぇ)
そんなことを思いながら俺は昼食を食べ終えた。
◇◇◇
現在時刻は17時30分。
俺は絶賛バイト中である。
俺の主な仕事は接客とレジ打ちである。実に楽な仕事だ。笑顔を貼り付けて会話するだけで済む。
「いらっしゃいませー!」
客が入ってきたので挨拶をしたのだが――
「あれ?諏訪くんじゃん!ここでバイトしてるのー?」
「こんにちは、諏訪くん」
「確か同じクラスの。」
四天王3/4が入ってきた。
....なぜコイツらがいる?カラオケ行くんじゃねぇのか。
落ち着け、いつも通りスマイルで接客するだけだ。何も動揺することはない。
「三名様ですね。空いてるお席に――」
「お?もしかして諏訪くんの同級生?」
最悪なタイミングで来やがった。いつもいつも「高校どう?」「楽しい?」「友達呼んでよ〜」などと言ってくる店長が。
「クラスメイトです」
「そうなんだ!珍しいねぇ。そうだ!俺が変わるから休憩してきなよ!彼女たちとさ!」
何を言ってるんだこの人は?そんなの嫌なんだが?
まぁ彼女たちも断るだろ――
「え!いいんですか?私、諏訪くんと話してみたかったんよ!」
「確かに同じクラスなのに話したことありませんね。」
「ん。いい機会」
....何故賛成する?数の暴力反対だぞ。
そうして俺はニコニコ顔の店長に見送られ、彼女たちと同席することになった。
あの店長嫌いだわ。
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