白魔道衣幼女ロロナ
幼女が出ると話が締まらない謎。
「だっ、誰だこいつ!?」
俺は鏡に映る自分とは似てもにつかない少年に向かって叫んだ。
「へぇ〜。珍しいものを持っているんだね。鏡なんて上級貴族くらいしか持ってないよ」
裾を引きずった幼女が俺を見上げながらそう言った。
いや、今はそれよりも…おかしい!俺はこんな顔じゃなかったはずだ。昔は冴えない根暗っぽい陰気な顔だったのに、今では結構整った端正な顔立ちの美少年に見える…。
馬鹿な…。キャラメイクがなかったから、そのまんまの容姿だと思っていたが…。容姿固定だと!?これは…本格的にやばいな。どういうシステムになってやがるんだ。
「戸惑っているところ、悪いけどさ。要件を言ってくれないかな?その鏡の出処も知りたいな。あ、あと少年の話も聞かせてよ。なにしろ暇でね。」
彼女がそう言って俺の首に抱き付いてきた。なんの真似だ。一度に色々なことが起こり過ぎて脳がついていかない。とりあえずリリーを…
「君のレベルも踏まえてね」
俺は幼女のその言葉と同時に意識がブラックアウトした。
◇
「わはは、やっと見つけたぜ」
白い魔導服に身を包み、裾を引きづりつつも、器用にペロペロキャンディをくわながら、幼女は言った。
彼女の名はロロナ。レベルは200のMAX、他ステータスも9999の、ステータスだけを見れば岡部と同じ能力を持つ幼女だ。
その手にはしっかりと岡部の服の襟が握られている。
「いやあ、ほんとビックリしたぜ。なにせステータスMAXだもんな」
ズルズルと岡部を引きずりながら、どこかへ向かう幼女。
「確か…宿がどうのこうの言ってたよな」
彼女は一応宿に向かっているようだ。
「さあて…ゲームが盛り上がってきたぜ。僕が把握しただけでもダイバーは既に6人は、いる」
彼女が1人ぼやく。彼女の足取りは軽く、まるで体重がないかのようだ。
謎のステータスを誇り、一瞬で岡部を昏倒させた幼女、その正体はーー
ーー異世界転生者だった。
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