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第三話
…ガタンガタンガタンゴトン
私はひどく揺れる物に(おそらく)のっている。これだけ揺れると気持ち悪くならないのだろうか。私はカゴに入れられているようだ。
このものは前に進んでいっているのではないだろうか。外の景色が後ろに流れていくのが透明な窓から見える。このものの中には私と、それからメイド兼乳母であろう、40代ほどの女が乗っている。
「あー、やんなっちゃう…」
女がぶつぶつと独り言を漏らしている。
今の私には情報が足りない。一言も聞き漏らさないようにしなければ。
「なんで私がこんな赤ん坊と馬車にのらなきゃなのよ…なんかこの赤ん坊不気味だし…」
この動くものは馬車というのか。それにしても…
呆れた。この女はこんな簡単なことを面倒くさいと言っているのか。この世界の人々は怠慢がすぎるのではないだろうか。
「ていうか、ソヌグアス神の象徴の双子らしいじゃない…大丈夫なのかしら…」
この世界ではルレアス、という神が信じられているのか。想像に過ぎないが、その神が私をこの世界に連れてきたのだろうか。今ところ、喜びも恨みもしていないから問題ないな。
それにしてもこの赤子の体は不便だな。少し起きていただけで眠くなっていく…




