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レティシアと幼馴染みの痴話喧嘩なんて大好物だ!(7/20)

 日が変わったあたりで就寝できれば、いくら深酒をしても次の日にはほとんど響かない。

 昨夜は量も知れていたけど、久しぶりの酒量であったことは確か。今日は健康的に過ごすのが良いだろう。

 朝のルーティンをこなし、ソファから窓の外を眺める。私が一番好きな時間。

 ……やっちまった。

 昨夜はつまり、テーブルの上に空になったワインの瓶を3本並べ、厚切りハムをくわえながら泣いている姿をアカリさんに見られたわけだ。

 優しく介抱して、家まで送ってくれたのに、お礼もせずに追い出した。


「最悪だ~」

「そうね」

「っていうか、私は船長さんのほうがおかしいと思う」

 家で一人でグダグダしていてもグダグダなだけなので、聞いてもらってグダグダすることにした。立場が逆だったら絶対聞きたくないわ。それをこのカワイイ子たちは聞いてくれるの……。でも。

「アカリさんのことは悪く言わないで」

「悪くは言ってないよ。ただ根性なしだなってだけ」

「あの手のは、しっかり立場が固まっていないと手を出してきたりはしないわ。レティシアがお酒に逃げてるほうが悪いと思う」

 ええ~。

「でも、明らかに誘ってる女の子に何もしないでさっさと去るなんて、紳士気取りの単なるヘタレよ」

 えっとね……。

「その場の勢いで理性をどこかやっちゃう人なんて、イヤだよ。信用できない」

「そりゃはっきり意思確認したわけじゃないけど……だろうけど、お互い合意だったら、マリーにいろいろ言われることなんてないわ」

「いろいろって……私はただ心配で」

「また心配?私ももういい大人よ、いつまでもマリちゃんに守ってもらう必要ない!」

 おーい。登場人物代わってるぞ……。

「ソフィがそんなだから心配なんじゃない、私はあんな男認めない……」

 なんか不穏な単語出ましたよ。

「ねぇ、二人何してるの?」

「あ、アイちゃんおはよ」

「おはよ~。廊下まで聞こえそうだよ」

 だろうね。すでにクラス中の注目の的だし。

「なんだろ、私が二人に相談していたと記憶しているんだけどね?要約すると、ソフィアの彼氏にマリーがヤキモチ焼いてる、カンジ?」

「そういや去年は二人ともレティシアちゃんが心配過ぎて、浮いた話もなかったもんね。半年一回くらいでやるから、気にしないでいいよ。最後は気持ち悪くなるくらい甘々になるから、近寄らないことを推奨するね」

「なんだ、様式美か」

 人の相談に乗っかってイチャつくんじゃないわよ。

「私、もう帰るね」

 話を聞いてほしくて来たんだった。二人が自分たちの世界に入っているなら、どうしようもない。アイちゃんには話せる内容ではない。まだプラトニックでいたいので。


 お昼には、まだ早い。でもこのまま帰っても中途半端。どうしようかな……あ。

「アカリさん!」

 なんだ、普通に呼べるじゃない。いろいろ考え込んで損した。

「レティシアさん。今日は元気そうでよかった」

「もう、アカリさんのせいで元気なかったんですから!でも今日はアカリさんのほうが元気ないですね」

「ちょっと、知り合いとのお話がね。あ~!疲れた!」

 きゃ、びっくりした~。

「レティシアさん、この後暇だろ?ちょっと早いけどお昼ご飯に行こう」

「決めつけないでください!まぁ、予定はないですけど」

「いいね!上の駐車場に車停めてるから、行こう!」

 こういうちょっと強引なのも悪くない。手を引いてくれてもいいんだけど。

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