↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
57/79

レティシアとコスモノワール!(5/20)

 昨日は何とか笑顔で別れることが出来たけど、完全に自分の負けだった。

 笑顔キープで、途中失礼なこと言われた気がするけど、やりきって、優雅に角を曲がって、後は全力ダッシュ。

 アカリさんは交戦規定に則り、敗北者を追わなかった。紳士だわ。

 あれ?なんかお礼とか言ってなかった?

 それにしても、徘徊とグルメは良くなかったかもしれない。自分では気に入っているのだけど、徘徊ってイメージ悪いし、真のグルメは自らをグルメとは呼ばない。でもこの二つは私の真実だし、これを取ると私に何が残る?

「美人が残るわね」

 今日は昼から宇宙考古学の授業だ。どんな二つ名が相応しいか、学校でみんなに聞いてみよう。


 星都サントルの大学は、講義を受けたい人が自由に参加できる自由大学だ。私のようにたまに利用する人や、友人達のようにほぼ毎日通う人達もいる。

 講師は基本、自分の好きな事を好きなだけ喋って満足するのだが、年間の時間割はハッキリさせておかねばならない。ほんとにただ喋るだけの講師は翌年には居なくなっていたり、レベルの低いことしか教えない講師も然り。

 宇宙考古学のフェルディナンド先生は、まあ良い方なんだろう。

 古代遺跡が異様に好きで、探検に行ったりもする。私は古代宇宙史に興味があるので、基本はフェルディナンドが宇宙史をする日にしか来ない。

 この街に来て、最初の年に受けたフェルディナンドの講義が古代遺跡の話で、熱意は伝わってきたのだけれど、途中から何を言っているのか分からなくなってしまった。おもしろい船長を見つけたとか、考古学にもう関係ないよね。

 ただ見た目はいいので、熱心なファンもいるんだ。それが我が友人達。

「別にあんた、グルメじゃないよね」

 この口の悪いのがマリー。デレとの落差が可愛い。

「どっちか言うと、挑戦者だよ」

 この口の悪いのがソフィア。オチ担当で自爆している姿が可愛い。

「単に食べるのが好きなだけ。グルメではない」

 ええっ!アイちゃんが毒を吐いた!

「でも、この店をチョイスするとは、少しはグルメかもね」

 そう、彼女に毒舌は似合わない。もう全てが可愛い!

 私たちは本日の講義の終わりに、蕎麦屋に来ていた。

「確かに、あんみつは間違いないグルメの一品」

「でしょう?一を聞いて十を知るって言うのよ、良い所を一つ知っていればもうグルメって事よ!」

「違うよ」

「だいたい二つ名って、自分から名乗るものなの?」

 自分で名乗っておかないと、変な名前つけられちゃうよ?そんなのイヤでしょ。

「暇してるんだったら、もっと学校に来たらいいのに」

 学校行くと愛玩枠なんだもん。私は美人のお姉さん枠であって、いじられ役ではないのだ。


 あんみつをお代わりするかどうか、熱く語り合っていたときの事。

「あれ?奥から出てきたの、あのときの人じゃない?」

 アイちゃんに話を振られて見てみると、店の奥のいわゆるVIPルームから出てくるのは確かにアカリさんだった。全身真っ黒なMANGAに出てくるようなカッコいいスーツだ!あ、なんか可愛い女の子連れてる。ぺ、ペアルックだ!

「おお、宇宙軍の制服じゃん!カッコいいな~。コスモノワール」

「ああ、お弁当の」

 ええ?アカリさんほんとに軍人さんなの?戦争で死んじゃうの?あれ?なんか泣きそう。

「こっち見たんじゃない?ほら、レティシア」

「え、うん」

 アカリさんは心配そうにこちらを見ていたので、私は小さく手を振った。大丈夫だよ。

 彼も小さく頷くと、出口へ歩いていった。

 連れの女の子や周りのみんなは、不思議そうに私とアカリさんを見比べていたけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。