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レティシアと星都陥落

 私が目を覚ましたのは。

「病院?」

「レティシア、気が付いたかい」

「叔父さん?」

 枕元には久しぶりにみる叔父さんの姿があった。

「先生に連絡してくるよ。目が覚めたならもう安心だ。済まないが僕はこれで戻るから」

 叔父さんはさっさと部屋から出て行ってしまった。私を本当に心配してくれているのは分かるけど、何かにつけて雑な人だった。


 遺跡で一時行方不明になった私は、再度現れて気を失った。最初は落とし穴?それも怪しいけど、戻ってきたほうはどう考えても普通の方法じゃない、瞬間移動ってやつだ。

 たぶんこのあと国の特殊機関の人がアクセスしてくるわ。私はどちらに付く?異能者のバトルに参戦する未来が待っていたなんて、想像も付かなかったわ。

「こんな状況で楽しそうなんて。良かった、通常運転ね」

 部屋に入るなり声をかけてきたのは、マリー?なぜサングラス。

「レティシア、あなた一年も目を覚まさなかったのよ」

 え?

「世界は変わってしまったの。帝国がいきなり攻めてきて、サントルの街は壊滅した。アイの彼氏が帝国のスパイだったの。あの子は帝国の宇宙戦艦を道連れに自爆攻撃をしたけれど、情勢はもう変わらなかった。私は先生とレジスタンスのリーダーをやっているの」

 ええ?

「サングラスはね、ちょっと「力」の使い方を間違えてしまった後遺症みたいなもの」

 えええ?

「ソフィアは、私と先生の子供達をプルミエルまで逃がしてもらうために旅立ったわ。レティシア、もう戦士は貴女しか残っていない……。お願い、私たちと一緒に戦って!」

 何がなんだか、でも。

「マリー、ちょっとごめん。もう一回だけ寝させて……」


 目覚めるとさっきと同じ天井。

「レティシア!ああ良かった、また気絶しちゃうんだから、心配するでしょ!」

 いや、パワーワードが多過ぎでしょあなた達。あれ?

「ソフィア?あなたプルミエルに向かったんじゃなかったの」

「ほら、信じてるよ」

「ごめん、さっきのは私とマリーのお芝居」

「だって私、瞬間移動の異能者なんだよ」

「それは知らないけど。帝国とかいうのは完全にお芝居。残念ながらアイも生きているわ」

 この人たちのアイちゃんへの当たりが最近酷い。


「どうしてあんな迫真のお芝居を?」

「あなたが本物かどうか調べるためよ」

「一人でニヤニヤしてるのを見たら、まあ本物だってわかったけどね」

「あれを信じて気絶までしちゃうなんて、本物を通り越して危なくなってるんじゃないかしら」

 つまりこれは昔から言われているヤツだ。

 一度エネルギーの状態にまでほぐされて、再生されたものは本物か偽物か?

 今回の事象はどういう理屈でどうなった結果なのかわからないんだけど、そこはみんな開き直ってもらうしかない。……でもハエ人間って、転送直後は普通だったんだっけ。あと、「転送機の双子」事件も悲惨だったらしいし。

「マリー、ソフィアごめん。私、超可愛い猫耳人間になっちゃうかもしれないわ!そしたらまた膝枕してね……」

 「「もちろん!」」

 これって、魅了の異能力かしら!


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