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ここは人類最前線7 ~魔性争乱~  作者: 小林晴幸
武闘大会本選・個人戦(武器なし)の部
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110.【武闘大会本選:個人戦(武器なし)の部】画伯の増殖5秒前



 ばさり、ばさ、ばさっと。

 大きな翼の風を打つ音が、観客席(ここ)まではっきり聞こえてきます。

 画伯の翼は全力回転フル可動中で、成人男性の重みもなんのその。

 勇者様の握った錫杖の先から照射される光――光線(レーザー)を振り切り、見事に回避させる。

 今回も先例に漏れず、勇者様の魔法には物理さんがくっついてくるかな、と思ったのですが。

 そんなことはありません。


 勇者様が、例の教本を邪魔とばかりに投げ捨てたので。


 本を投げちゃいけません、勇者様!

 ポイ捨てなんて駄目じゃないですか。

 そう思いましたが、でも勇者様なら後でちゃんと回収しそうな気もします。きっと捨てたのも一時の衝動によるものでしょう。

 勇者様はポイ捨てなんて、しませんものね!(←根拠のない信頼)


 さてさて、今の状況を改めて語るとすると、こんな感じです。

 勇者様が錫杖の先から、光線めいた魔力弾をさっきからばんばん連続で撃ちだし……画伯を狙撃しようと狙い撃ちです。

 それを全て紙一重で避けている画伯の反射神経も見ものですが、やっぱり一番状況的に見ておかしいのは勇者様でしょう。

 さっきまで、魔法を使う時は一々教本確かめてましたよね?

 それがなんで今ここにきて、連射なんて習得してるんですか。

 何の前触れもなく、しかもさっきとは違って呪文も何もなしに射撃は始まりました。

 これってアレですか。火事場の馬鹿力的な。

 魔法の使えない私が首を傾げていても、その理由なんてわかる訳もないので。

 ここはひとつ、玄人に話を聞いてみましょう。

 魔法のことなら魔力の化け物、魔族さん達に聞いてみるのが一番です。

「ねえねえ、まぁちゃん。りっちゃん」

「ん? どうした」

 話を聞くなら、やっぱりこの二人。

 ちなみにせっちゃんは真性の感覚派なので、聞いても共感出来るような答えは得られません。

「なんか勇者様、教本を捨てたらいきなり魔法行使の効率上がったみたいに見えるんだけど……どうしてかな」

「ああ、アレな。ありゃ『ただの魔力』弾だからだろ」

「え?」

「陛下、その答えではリアンカさんもわかりませんよ」

 意味がわからずに首を傾げていたら、りっちゃんが苦笑気味に間に入って教えてくれました。

「そうですね、感覚としては『人間の魔法』よりも魔族のそれに近い代物……と言いましょうか」

 でもやっぱり、よくわかりませんでした。

 理解の見えない私の顔に、まぁちゃんがちょっと面倒そうな顔をしながらも分かりやすく教えてくれます。

 面倒がっても面倒見の良いまぁちゃんは素敵だと思う。

「よし、リアンカ。人間が魔族に比べてもの…………………………っすっごく魔力が低いし魔力を操る感覚も鈍いのは知ってるな?」

「そうだね、うん。知ってる知ってる。ついでに言うと魔族と比べちゃ駄目なことも知ってるよ? 絶望するだけだもんね!」

「まあ、魔族は生まれつき本能的に魔法の使い方を知ってるからな。比べて人間の魔力は……そもそも、本能じゃどうしようもねえから、技術的なモノで補って威力やら効率やら高めてる訳だ。その辺は良いか?」

 そうですね、その辺はこの世界に生きていれば常識です。

 人間の魔力はそのままだと、どうしようもなくて。

 『魔法』という結果に近づける為、呪文やら魔法陣やら媒介やらで補って効果を高めます。

 そういった人間さんの開発した技術的な物を指して、『魔術』とも呼ぶそうですが。

 まぁちゃんはそれがどういうものか、わかりやすく例えで教えてくれました。

「『魔法』という結果……そうだな、そこに至るまで道があるとしよう。割と長い道だが、魔族はそのまま自分の足でそこまですたすた歩いて行っちまえる。歩かなくっても走るなり何なり、自力で、しかも短時間に踏破出来る道だ。慣れちまえば道を無視して進んでも良い。歩いている途中でアクロバティックな動作を交えようと、近道しようと、その辺の遊び心やら自由度も高い」

「日常的にそんなふらふら遊びながら道を歩いていたら、通行人に目を逸らされそうだけどね!」

「いや、これは例えだからな? ……で、一方の人間だ。人間ものんびりゆったり時間をかければ道も歩けるんじゃね? けど魔族に比べて速度も持久力もねえ。そもそも体力がなくって途中で生き倒れたり引き返しちまうことも仕方ねえって貧弱さだ」

 それが、魔力的な観点から見た魔族と人間の違い……に対する例えだということは一応わかりました。

 人間さんにも時々例外としてマッハで道を踏破出来る猛者がいるそうですが……大概の方は魔法を使うという結果にまで辿り着けず、力尽きてしまうことがほとんどで。

 それを改善する為に、人間さんは。

「つまり自力で辿り着けねぇなら、ってことで道を自分の代わりに進ませる為に『魔術』っつう牛車を生み出した訳だ」

「馬車じゃなくって、敢えて牛車?」

 何故に牛車……牛歩の歩みってことなのでしょうか。

 重々しく頷いて、まぁちゃんは生温い笑みを浮かべました。

「魔族の普通に歩く速度より、大分遅いっつう……ただ乗ってる限り、遅かろうが何だろうが自分の力は消耗せずに済むだろ? 時間をかけりゃ目的地(まほう)に辿り着くしな」

「まぁちゃん……同情の眼差しが露骨だね」

「そこで勇者の話に移るけどな? アイツも素質だけ見ると悪くねぇんだよ……頑張って走れば、牛車使うよりずっと早く目的地に辿り着けるっつう才能がある。けど自力の方がずっと早いっつうのに敢えて牛車を使ってやがった、と」

「それ、物凄く効率悪いんじゃ……」

「不器用さ加減が、何とも勇者っぽいよな?」

「……勇者様も、走れば良いのに」

「そう思うだろ? けど勇者は走り方がわからねえからっつって牛車に乗ってた……のを、ここにきて自棄んなって牛車から飛び降りて無茶苦茶ダッシュし始めた感じだな。試行錯誤たっぷり多目で」

「……最初からそうしたら良かったんじゃないかな?」

「リアンカ、知ってるか? 『走る』っつうのも学んで体で覚えて練習しねぇと習得出来ねえんだぜ」

 既に出来る身からすると、それが出来ない方が不思議。

 そんな無意識の技術なんだとまぁちゃんが言います。

「例え、その二だ。リアンカ、お前は人間だろ?」

「うん。それ以外の何かになったことはないけど?」

「それが今日になっていきなり、実は自分が鳥だったことに気付いたと想像してみろ」

「ん? 鳥?」

「そ。しかも渡り鳥な。そんで三十分後に三万kmばかし南に越冬しなきゃなんねえから、今から飛べ!って言われて飛べるか? いきなり」

「本当にいきなりだね!? 飛べないよ! 飛べる訳ないでしょ。だって自然界の鳥さんだって巣立ちの前にはばっさばさ羽ばたいたりして飛ぶ練習を…………あ、そういうこと?」

「そう、つまりはそういうこと。いきなりやれっつわれても無理だから、練習して体で覚えて習得すんだよ。出来るようになったら、出来なかった頃のことなんぞ思い出せなくなるけどな」

「……で、勇者様は今いきなり挑戦中、と」

「そう。今まさに牛車よりも自力で移動した方が効率良いんじゃね?って思い至って練習なしにI can flyやってるとこだ。そのまま勢いで飛び降りたんだろ。ただの自棄くそかもしれねぇがな」

 わあ、無謀だね!

 鳥だって練習なしには飛び降りませんよ!

 自然界への無意識の挑戦を、私達は見ました。

「さっきから勇者も我武者羅に連射してっけどな。よく見りゃ狙いもガタガタで、射線もふらふらしてやがる」

「あれでは逆に何処に飛ぶのか予想は付け辛いでしょうね。狙いが真っ直ぐな攻撃よりも、偶然当たる可能性が高い分避け辛そうです」

「それでもきっちり綺麗に避けてるあたり、ヨシュアンの能力値の高さを再認識する思いだな」

「わー……勇者様頑張ってるのに、酷評だね?」

「……なんつうか、ガキ見てるみてぇな気分になる」

「丁度、魔法を使った遊び方を覚え始めたばかりの……魔族の三、四歳頃の子供があんな感じになりますよね」

「勇者様、幼児扱いされてる!」

 そんな勇者様の、どこに飛んでいくのか怪しい連続攻撃。

 まだ勇者様の結界が張られっぱなしなので、被害が飛び火することはありませんが……でも、不思議です。

 さっきは跳弾したのに、なんで今回はしないんでしょうか。

 私の目が確かなら、結界にぶつかった魔力弾はそのまま結界に呑みこまれているように見えます。

「そりゃ、お前。今回は『魔術』の段階すっ飛ばしてそのまま魔力を投げつけてるからだろ。物理属性が勝手にくっつく工程抜かしてんだから、ありゃ物理属性のないただの魔力だ」

「しかも結界を構成しているモノも、元をただせば勇者殿の魔力ですからね。反発しあう『物理』が片側だけでも無い状態では、吸収合体してもおかしくありません」

「へえ?」

 しかも『光魔法』として魔力を扱っている訳ではないので、勇者様の攻撃は本当にただの魔力。

 即ち、画伯的には厄介が増した状況です。

 さっきまでの攻撃は光属性だったので、実は光属性持ちの画伯なら無効化出来たんですが……今の魔力弾には特に属性を付けられていないので、ぶつかったら普通に威力が通ります。

 つまり画伯は避けるなり防ぐなりの対策が必要になってしまった、という訳です。

 ……手間を省いた方が効果的ってどういうことでしょうね?

 まるで、さながら……そう、手間暇かけて一所懸命作り上げた繊細料理よりも、塩振って焼いただけの焼き魚を旨いといわれてしまったかのような感じでしょうか。

 わあ……そう考えると、私だったら無念としか。

 頑張って教本片手に魔法を使っていた勇者様の苦労は、無駄だったのでしょうか。


「くそ、避けるな……!」


 思わず生温くなってしまう、私達の眼差しに気付くこともなく。

 勇者様は錫杖の先からばんばん『ただの魔力』玉を画伯狙って放ち続けています。

 画伯は微笑みながら、勇者様が張った結界に沿ってくるりくるりと……そう言えば、画伯の避け方も凄いですね?

 自分の翼を推進力に、結界壁を床のようにして。

 さっきから結界の壁の上を滑るようにすぃーっと逃げ回っています。

 ……いえ、滑るように、じゃないですね。

 滑ってます。

 あれ、思いっきり滑ってますよね。

「良く見てみろよ、リアンカ。ヨシュアンの奴……足の裏に、ごく小さく風の刃を展開してやがる」

「つまり、スケート靴代わりってことですかね」

 そのお姿は、氷上を滑る様にそっくりです。

 (たま)にスピンやジャンプを加えている当たり、勇者様を煽っているようにも見えなくはない。


「好きより、大好き♪ 大大好きなひと~♪」


 しかもヨシュアンさん、歌っています。


 それがまた勇者様の神経を逆撫でするのでしょうか。

 勇者様の頭には、まだファイアロビンが居座っているんですけれど……しかも逆さに見下ろす形で、勇者様の額にキツツキの如く「こかかかかかかかっ」と突っつき連打しているんですけど。

 勇者様はそんな地味に殺傷力の高そうな攻撃を意に留めることもなく、ファイアロビンは放置(そっちのけ)でヨシュアンさんを執拗に狙い続けます。

 でもアレって、ただ煽る為に歌ってる訳じゃありませんよね?

「りっちゃん、あれって呪歌だよね?」

「そうですよ、セイレーンの得意技ですね。あの種族と敵対して歌われるのは……厄介なことです」

 りっちゃんが厄介と断言しました。

 でもその気持ちもわかります。

 セイレーンの歌は、精神に作用する状態異常系の魔力を持っていた筈です。

 今の勇者様はどうも冷静さを欠いているように見えるんですが……無関係じゃなさそう?

「いえ、それよりも露骨におかしい点があります」

「え、他に何かあるの?」

「勇者殿の動きが鈍っているようですね……。恐らく己の動きを制限するよう、無意識の内に脳の命令をすり替えられています。そして本人は気付いていない、と」

「りっちゃんりっちゃん、さらっと言ってるけどそれ深刻にヤバそうなこと言ってるよ!?」

 画伯、そんな洗脳じみた事まで出来ちゃうんですか!?

 それも、戦闘の最中のこんな急場に!?

 ヨシュアンさんの能力は高い高いと聞いてはいましたが……マジで高いですね!


「く……っ埒が明かない!」


 そして、勇者様は。

 自分の能力に制限がかけられていることにも気付かず。

 苛立ち混じりに、錫杖を投げ捨てました。

 え、それ投げてどうするんですか!?


 しかし、こんな土壇場で。

 勇者様の進化は私の予想を超えました。


「成功しろおおおっ」


 自分への、命令でしょうか。

 形振り構わない、必死な顔で。

 勇者様は錫杖を投げ捨てて空いた両手に魔力の輝きを集め……

 

 一つ、パンっと手を合わせ。

 次いでぐぃーっと両腕を広げた時。

 そこには弓の形に光る非物質(まりょく)が……


 ……そういえば、魔族さんは魔法の使い方を体で覚えて練習して、それで習得するって言ってましたもんね?

 自分で魔力の使い方を覚えていく内に、自然と応用の仕方も理解していくのでしょう。

 それが、勇者様にも適応したんでしょうか……って幾らなんでも覚えるの早過ぎですよね!? 魔法の、使い方!

「おー……素質あるかもとは思ったが、予想以上に学習能力高ぇな。不器用っぷりに定評ある勇者の分際で生意気な」

「思ったよりも応用力のある方だったんですね。ヨシュアンへの苛立ちが全てを……勇者殿の固定概念を凌駕した上でのことかもしれませんが」

勇者(あいつ)の貧相な発想力でアレが出来るとはな」

「魔族だったら七歳くらいの子の発想ですね」

 ちょっと人間としては有り得ない速度での学習能力を見せてくれたと思うんですけどね?

 それでも魔王様(まぁちゃん)とそのお目付け役さんの評価は酷評一歩手前でした。

 うん、魔族最高峰の才能を持ってるだろう貴方たちと比べたら可哀想だと思うの。


 魔力で弓を作りだした勇者様は、躊躇いなく矢をつがえます。

 それも物理的な矢ではなく、弓に合わせたような魔力の矢を。

 自然と手から光の矢を出してますけど、戸惑いなくそういう技術的なモノをぶっつけ本番で成功させるなんて勇者様らしくありません。

 でも、勇者様の目はまだ据わっていましたから。

 あれって半ば正気じゃないのかもしれませんね?


 そして勇者様の弓の腕前は、素晴らしいモノでした。

 弓矢という形式を取ったからか、明らかに命中精度が上がっています。

 照準と速射は、どう見ても武術的な技量によるもので。

 ……強引に、武術の腕前で何とかしてますね。

 魔法よりもやっぱり武芸の方が性に合うんでしょうか。

 効果的なことは確かなので、勇者様なりに自分の適性を鑑みた上なのかもしれませんけど。

 勇者様は、矢継ぎ早の名手でした。

 ヨシュアンさんの余裕が、少し剥げちゃう程の。

 だけどヨシュアンさんの技術的な引き出しは、まだまだ全てを出しきった訳ではないようです。


「……うぅん、流石にちょっと危機感、かな!」


 際限なく生み出される矢は、顕現すると同時にヨシュアンさんを狙って飛んで行く。

 それでもヨシュアンさんは避けていましたが。

 何分ヨシュアンさんは大きな翼がある分、他の人より的としては大きいので。

 勇者様の矢が、既に三本くらい掠っています。

 腕が良いですね、勇者様!

 その状況に、ちょっと危ないと思ったのでしょう。

 ヨシュアンさんは新たな引き出しを開けて、更に勇者様を幻惑しようとしてきます。


「「「「「「さあ、本物どーれだ★」」」」」」

「なっ……ヨシュアン殿が、六人!?」


 とりあえず、ヨシュアンさんが増えました。



 しゃこーっと結界の天頂辺りに滑って行ったかと思えば、太陽光に自分の体を重ねて一瞬、人々の視線を潰し。

 その瞬間に合わせて、ヨシュアンさんが六人くらいに増えちゃった訳なんですが。

「あれ、本物の分身じゃないですよね」

「リアンカ、ヨシュアンの特殊能力覚えてんだろ」

「あ、やっぱり」


 ヨシュアンさんは、幻惑系の魔法も得意です。


「いきなり増えるな! プラナリアか、お前はああああっ!!」

 勇者様のやるせない叫びが響きます。

 それも愉快とばかり、六方から軽やかな笑い声が響きますが。

 あれがヨシュアンさんの魔法によるものとすれば……。


 ってことは、アレ、精度の高い幻覚ですね。


 律儀に影まである辺り、本当に芸が細かいと思います。 

 更には六体のヨシュアンさんそれぞれから断続的に魔法攻撃(風)が勇者様へと放たれています。

 どれがヨシュアンさんの本物か、私にはわかりません。

 だけど本当に芸が細かいというか……ヨシュアンさん、とっても器用ですよね?

 


 



ダバダバハートでミンキースマイル!

 →「ラ●のラブソング」と迷ってこれにしました。たぶん、すごくマイナー。

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