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翠と橙(みどりとゆず) vol.050 「この前、ひとつ、言い忘れた事…あるんだけど…。」

夕方、一枚のファックスを翠に橙、

「チーフ、姫宮さんから納品伝票のファックス、届きました~~。」


翠、

「は~~い。ありがとう~~。」

そして、そのファックスを見て翠、

「うんうん。順調、順調。初回分納、OK。」


「…けど、凄いですよね~~。発売前から、予約だけでも、凄い数字。」

橙。

「うん。さすが、ロンドよね~~。国内のみならず、海外からも…、なんだもん。どのくらいのシャア、持っているのか…。」


「あ~~、みどみど。さっき、ユッキから電話あって…。あんた、会議だったから…。今日、ちょっと遅くなりそうだから…、直帰するって。」

自分のデスクから椅子を後ろにスライドさせて万美。


パソコンの画面を見ながら翠、

「は~~ん。うん。了解。」


そして翠の椅子と自分の椅子をピッタリとくっつけて万美、翠の左肩を右手でポンポン、

「ねね、みど…。」


「ん~~~。」

キーボードで文字打ちしながら翠。


「あのさ。この前、ひとつ、言い忘れた事…あるんだけど…。」

周りを見ながら小声で万美。


翠、パソコンの画面、そして図表にポインターを合わせてドラッグ。

「ん~~。何々…???」


翠の耳に、数センチまで近づけて、口を動かす万美。


その声を聴いて翠、

「えっ…???」

一瞬にして、目と指が止まる翠。

「うそ。」


万美、

「ほんと。彼、自分の口からそう言った。」


翠、小声で、

「…遊馬…巽…。右足骨折で、入院。高校生の時…。」


万美、

「もしか…する…と~~。」


一瞬にして、あの時の病院の屋上での記憶が頭の中に、走馬灯のように…。


翠、

「ユウマ…。」


けれども、無理に思い出そうとすると…、何かしら、顔がぼやけて思い出せない。


「あ~~。みど、手ぇ~~止まった~~。くくくく。」


キーボードの上で左手。そして右手はマウスを掴みながら、

「えっ…???えっ…???…んもぅ~~。万っ!!!」


その声に向かいの尋音、

「…ん…???」


そして隅の席の橙、頭を傾げて、

「…???」


万美、

「キャッハハハハ。ドンマイ。」


「何が、ドンマイよ~~。」






取引先の相手との打ち合わせが、相手の都合で2時間遅れに。

千慧に連絡して、そのまま時間を潰すことに。


薫郎、

「やれやれ…。あと…1時間。」


近くの店舗を巡って、ショップのアイテムをいろいろとチェックしていた薫郎。

そして、手にするアイテムを見ながら、スタッフの顔を思い出し、

頭の中で、イメージしていたのだった。


空いている席を外から見て、コーヒーショップに入り、

「とにかく、連絡待つしか、ないかぁ~~。」

椅子にどっかりと落ち着いて辺りを見渡す薫郎。


そんな時、玄関から入ってきたひとりの女性。

後ろにはひとりの男性。ひとりの女性。薫郎の席に近づく。


薫郎、

「わお。凄っ。かっこいい~~。」


まるでモデルのような歩き方。その女性が首に巻き付けているスカーフ。

そのスカーフを見て薫郎、

「あっ。」


女性が薫郎の席を通り過ぎる。


薫郎、

「思い出した~~~。」





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