↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
208/259

翠と橙(みどりとゆず) vol.209 ご飯を食べながら翠、「ねっ、ユッキ…???」

ご飯を食べながら翠、

「ねっ、ユッキ…???」


薫郎、

「ん~~???」


「ゆずの…初恋の人、ユッキ、なんだってね。」


その一言で、完全に体の動きが止まる薫郎。翠をじっと見て。

そんな薫郎に構わず、おかずを食べている翠。


薫郎、

「えっ…???」


翠、

「ふん…???」


「ゆずの…初恋の人…???俺…???」

「うん。万がそう言ってた。ゆず本人から…訊いたって。…だから、中学の時、ユッキ、転校する前に、ユッキに、手編みのマフラー、渡したって。」


薫郎、慌てて、

「みど。みど。あの…。」


「だから…夕べ、その事…聞こうと思ったんだけど…。ユッキ、知ってるかなって…思って…。そんな時に…。」

声を小さく…、

「あぁ~~なっちゃったし…。」


薫郎、

「みど。俺…。」


翠、キョトンとした顔で…。そしてクスリと笑って。

「初めて。」


薫郎、

「うん…???」


「ユッキと初めて、あんなに強烈なキスしたの。何度も何度も。」


薫郎、唇をがっしりと口の中に入れるように、

「ん…。んん…。ん…。」


「しかも、裸で、あんな風に、ユッキ、羽交い絞めしたの…、初めて。」


薫郎、

「みど…。」


翠、

「ユッキの体…、温かかった。」


「みど…。」


「ごっちそう~さま…、でした~~。」

両手を合わせて翠。


薫郎、

「みど、昨日…俺たち…。」


翠、立ち上がりながら、薫郎に、

「ふん…???」


薫郎、

「俺…、お前に…???」


翠、その声に、

「かか。」

笑って、そして、

「あ~~。」

キャビネットの中に茶碗と皿と箸。

「んんん…。私たち…、あれから…、抱き合ったままで…、寝ちゃったみたい。ユッキのほっぺ、一生懸命、指で押しても、起きなかったし。こんにゃろ、私より先に寝るな。って言っても、今度は、私の胸に頭、突っ込んでくるし…。」


目が点のように翠の話を聞いている薫郎。


翠、そのまま振り返って、

「あんなんで、エッチできる訳、ないじゃん。」

むすっと怒ったように。


薫郎、胡坐を掻きながら、両足首を両手で握るように。

そして頭をあちらこちらに。口は真一文字に。

そして、足首から放した左手で、頭の後ろを掻きながら、

「ん~~~。そっか…。うんうんうん。」

そして下を向いて、

「かかかか。そっか、そっか。いやいやいや。」


「だから、あんなに店、手伝わなくって、良いって。」

腕組みをして翠。

「疲れ過ぎてたんだよ。」


薫郎、

「はははは。はい。ごめんなさい。ご心配お掛けしました~~。」

翠に丁寧に頭を下げて。


翠、

「もう!!!」


そのまま薫郎の前に座って、薫郎の顔を両手で押さえて、そのままキスをする翠。


薫郎、慌てて、

「ん…ん…。」

そのまま翠の体の勢いから押されるように、後ろに倒れて。

それでも、離れない、ふたりの唇。


数秒後、薫郎の唇から自分の唇を外し、薫郎を抱きしめながら、

「ゆず、ユッキの事…、好きなんだって。」


目だけ、キョロキョロと動かす薫郎。


「10年前の…ゆずの…その時の気持ちが…今、また…。」


薫郎、

「み…ど…。」


「私や万たちは…10年前のゆず…、知らないから…。でも、今のゆずは、本当に可愛い、そして素敵な女性。…もしかしたら、私なんて、数年で追い抜かれるかも知んない。」


「みど。」


ようやく薫郎から顔を起こして。薫郎の体を跨いで。

「ほんとうはね。私が悪いんだと思う。」


薫郎、

「ん…???」


「ゆずを、こんな風にしてしまった。その原因は…私。」


その声に薫郎、

「えっ…???どういう事…???」







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。