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翠と橙(みどりとゆず) vol.141 「とにかく…彼女、作れ。かあさんが…お手本だ。」

4人が帰って…。


達樹、

「なになに、友達、多いんだな、巽~~。…しかも…、断然、女性が…多い。」


巽、

「な~に言ってんだよ。…とうさん…、明日から…九州…???」


「あぁ…。長崎の方からアプローチあってな…。ちょいと、向こうの支所では、手が余ると言われて…。…まっ、長崎に支所、開設して、まだ…1年も経ってないから…。仕方がない。…でも、あるんだが…。3日くらい…また、家を留守にする。お前が、こんな状態で、申し訳ないんだが…。」

「いや…。…って言うか…かあさんの方でしょ。さっきも…出張、出張って言ってて。」


そんな巽に達樹、

「ま……な。でも…まっ、かあさんが家にいてくれるって言うのが、とうさんにはありがたいんだ。しっかりと…戻れる場所がある。…かかか。お前も、そんな人…見つけろ。」


そんな父親の声に、巽、

「は…ぁ…???なんで、そんな話になる…???」


「いや。当たり前だろ、あんなに綺麗な彼女たちばっかり…。」

「いやいやいや。いやいやいや。関係ないし、それ…。」


いきなり知美、

「ぷっ。」


巽、

「ちょっと、ちょっと、かあさん。かあさんまで…。」


知美、思わず手を口の前で振り、

「んんん。ちょっとね…。ぷっ。」


「とにかく…申し訳ないが…、明日から九州。」

達樹。


「はいはい。行ってらっしゃい。まっ、私は…、巽には…悪いけど…。お陰様で、息子の顔…当分…見させてもらえる。」


「確かにな~~。家を出て、かれこれ…6年か…???」

辺りを見回しながら達樹。


巽も、病室の壁を見ながら、

「そんなに……。うん。か…。」


「とにかく…彼女、作れ。かあさんが…お手本だ。」


知美、

「良く言う~~。」


巽、

「はははは。」





駅に向かいながら4人。


薫郎、

「しっかし…、凄いよな~~。脳梗塞なって…物凄い、落ち込んでいるかって思ったら…。」


翠、

「うん。しっかりしてる。さすがだよ。」


薫郎、

「えっ…???」


橙、

「巽、ルッポラで、マルチだから…。」


薫郎、

「へぇ~~。」


「ルッポラで、出来ない事、ないって、珂帆さん…。」


「ふ~~ん。そうなんだ~~。」

信号待ちで止まって薫郎、

「俺も…頑張んないとな~~。」


「ユッキ先輩だって、凄いよ。」


「え~~~???」

翠、薫郎、絃。


「だって、営業はバンバン。…で、料理も出来る。しかも…お客さん相手に…。」


絃、

「あはっ、そうそう。その通り。しっかりとお客さんに気に入られるの…作れるもん、凄いよ。」


薫郎、可笑しがって、

「なんで、そこで、持ち上げる…???かかかか。」


翠、

「ぷっ。」

そして、頭の中で、

「…ユウマ…。」






翌日、新幹線の中で…。


座席に落ち着くなり薫郎、

「ふぅ~~。」


橙、

「どうしたの…???さっきからちょっと…???」


「…ん…???あぁ…。いや…大丈夫。心配すんな…。」


少し、不安そうな橙、

「…うん。」


「少し…寝る…。」

「…えっ…???」




大体…1時間半は経っただろうか…、座席から全く動かない薫郎。


不思議に感じた橙、

「ユッキ…先輩…???」


その声が聞こえたのか、薫郎、一度窓際に体を傾けて、

今度は橙の方に…。


橙、

「へっ…???なに…この…汗…???」





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