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さみしいのは嫌だよ



「上からさ。オオカミをにんげんの領域に放置するなって凶暴などうぶつを放置するなって早く檻に入れろって圧力がかかってた。それをオレたちが、オレが力の限り止めていたんだ。でも、かりんちゃんの為にお前が決意したんならそれでいい」

「すまん。本当にすま」

 すっとアサラの顔がシュウイチの視界に入り唇が重なった。それは舌を絡める濃厚な物だった。最後に唇を舐めるのは終わった証。

「ふへっ。久しぶりにキスしちった」

「久々だな。本当に」

「本当にお前って表情筋硬いよな。笑顔の練習してんのか? 実際のとこ」

「ああ、かりんに見て貰いながらな」

「くうう、お前から惚気話が聞ける日が来るとはなあ。あ、かりんちゃんにしっかり話をしておけよ、多分だけどすぐに許可が降りる」

「ありがとう」

「お? 笑ったな?」

「俺、笑ったか?」

 シュウイチは自然に笑った。それは軛から解き放たれたシュウイチ本来の笑顔だった。

「いつだったかかりんちゃんには言ったけどさ」

「ん?」

「笑顔ははなまるだよ、シュウ。お前も」

 アサラは笑顔を作ると椅子から飛び上がる様に立って胸を叩いた。

「オレの所に来い。オレの家に」

「そんな事、出来るのか?」

「許可は出す、出させる。オレの監視下に入るんだって無理やりにでもねじ込む。もう自由に外に出るられなくて寂しいと思うが……」

「俺は、あいつの、かりんの隣に居られればいい。もう、外は嫌だ。ひとりは、嫌だ。さみしいのは嫌だよ……」

 アサラは大丈夫だ、かりんちゃんも俺もみんな居るからと優しくシュウイチの肩を叩いた。

「かりんちゃんに話、ちゃんとしておけよ」

「ああ」

 



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