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怪奇討伐部Ⅱ  作者: グラニュー糖*
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カリビアとの再戦

第二十二話 再戦!カリビア・プルト



 カリビアさんは最初に剣を装備し、斬りかかってきた。

 しかし想定内だ。レインは何かを唱えると、カリビアさんの動きが一瞬止まった。術師だけが使える魔法だ。

 金縛り。それは霊だけが使える技ではなかった。


「……やるね」

「全力で金縛りしたのに一瞬で解くそっちもすごいけど」

「褒め言葉として受け取っておこう」


 カリビアさんは剣を斧に変えてヘラの方へ走っていった。しかしヘラは小さな翼を広げ、上に飛んだ。そして彼も何かを唱え、カリビアさんは辺りをキョロキョロと見渡していた。

 インキュバス、サキュバスが得意とする幻影。カリビアさんよりちょっとだけ魔力が多いヘラが出来るという距離に関係なくかけられる魔法だ。


「よくできた幻影だけど……オレには効かないよ」

「……それだけ止まれば十分!」

「?!」


 ヘラはもっと高く飛び、そのまま二階に降り立った。するとカリビアさんの周りに緑色の光が瞬いた。レインが展開した結界だ。

 色が濃ければ濃いほど強力で、カリビアさん一人を囲むということと、レインが本気になったということでまるで抹茶のような色だった。


「これは……かなり強い結界だね」

「くくく、褒め言葉として受け取っておこう!」


 満足そうに胸を張るレイン。満更でもなさそうだ。

 二階ではムジナとヘラが話していた。


「へぇ……なかなかやるんだね」

「あいつなりに成長してるんだ」

「……ねぇ、レインのことだけど」

「ん?」

「彼に兄弟っている?」

「いや、一人っ子だって言ってたぞ」

「……多分嘘だね」

「え?どういう……うわっ!」


 二人が話している二階に衝撃波が飛んでいった。そして二人の間を破壊しながら消えていった。

 カリビアさんの容姿が鎧の騎士になっている。彼もついに本気モードになったのだ。

 レインが怯んでいるあいだ、私は流れが途切れぬように攻撃を仕掛ける。

 しかしカリビアさんから溢れる強者のオーラでなかなか近づけなかった。


「な、なんでっ……」

「人間は休んでいた方がいい。これは悪魔の戦いだ。スクーレ」

「でも……これは勇者の戦いです!私も参戦します!」

「……なら頑張りなさい」


 カリビアさんはすれ違うとき私の頭を撫でた。

 私とカリビアさんの鎧が当たり、カチャンと音がした。



__________



 オレはスクーレとカリビアが話している隙にムジナから授かった剣に持ち替えた。

 質素だけどなぜか手に馴染む持ちやすさ。そして剣から感じられる魔力。初めて強化したものだと言っていたが、職人技とさえ感じられた。


 カリビアはあの時の鎧の姿になっている。そしてその時期にヘッジが使っていた剣をオレが持っている。

 昔、行われた戦いがまた繰り返されるのかと思うと体が震えた。

 これは恐怖のせいじゃない。武者震いだと信じたい。


 オレは足に力を込め、駆け出した。

 一瞬の出来事だった。

 全身に刺されるような鋭い痛みが走る。しかしオレは立っている。

 後ろでドサッ!と音が聞こえた。

 振り向くとカリビアが立て膝をついている。

 オレは、元魔王軍に勝ったのだ。

 オレはやった!と叫んだ。



__________



 少量の血を吐き出したカリビアさんがレインの方を向いて称賛した。


「まさか君がその剣を持っていたとはね」

「ムジナがオレにって」

「ムジナが?」


 不思議そうな顔をしているカリビアさんの元へ、ムジナの魂とヘラが駆け寄った。そして彼はもっと不思議そうな顔をした。


「魂だけになってるじゃないか」

「えへへ……いろいろあってこんなことになったんだ」

「いいかい?ムジナ。そのままだと幽霊になりやすいんだ。だからこれを持っているといいよ」


 カリビアさんは黒いブレスレットを手渡した。魂は物を持てないのにどうしてムジナに渡すことができたのだろうか。


「これは?」

「マジックアイテム……と言うべきだろうか。お手製だよ。これなら魂のままでも持てる」


 ムジナはそれを身に付け、嬉しそうにヘラの周りを飛び回った。

 私は一つだけ疑問を感じたので質問した。


「カリビアさん、まさかムジナが魂だと知ってて……?」

「いや。ここはクノリティアだから魂が漏れてるかもしれないと思ってね。同じ死神でも持てる数が違う。持ちきれなかった魂に出会ったときに渡そうと思ってたものなんだ」

「そうなんですか」


 感心する私に微笑んだあと、カリビアさんは神殿の奥に向かい、すぐに戻ってきた。その手には白い珠。つまり白のスフィアがあった。


「約束だ。お疲れ様」

「ありがとうございます!」

「オレからも正式に渡しちゃうよー!」


 ヘラの周りを未だに飛び回っているムジナはそう叫んだ。その後、「いい加減にしろ」とヘラからお叱りを受けていたが。


「いい仲間を持ったね」

「いえいえ……私も頑張らないと」


 今回、私は何もできなかった。

 勇者なのに。ハレティのサポートがないと何もできないのか?やはり人間は悪魔に敵わないのか?

 二人に任せっきりにはできない。


「レイン」

「ん?」

「その剣、君にあげるよ。ヘッジだって彼の鎌があるしね」

「いいのか?!」

「いつでも作ってあげるから。オレからも礼を言わせてもらう。ありがとう、久しぶりに楽しい戦いができたよ」

「おう!あ、そうだ!手紙、絶対に送るからな!」

「楽しみにしてるよ」


 二人は笑顔で握手をした。

 そしてカリビアさんはバノンへ、私たちはムジナの家に戻った。

どうも、グラニュー糖*です!


そうですね、カリビアの出番はほぼ終わりです!

悲しい!

ですが、ムジナの言葉の意味とは何だったんでしょうかね?


では、また!

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