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侍女の生活

まったりー

エル王子が留守の間、部屋を綺麗するのが王子付き侍女の仕事である

私はせっせと働いた

恐らく重度の二日酔いであろうエル王子の為に薬師から薬も貰ってきておいた

お昼ご飯は侍女専用食堂があり、そこで食べてもいいし侍女控え室に持って帰っても良かった

私は王子付き侍女の座を異例の人事で奪った侍女として、もちろん風当たりも厳しく

侍女食堂でご飯を食べる勇気もなく侍女控え室に持って帰って食べる事にした

栄養バランスの取れた食事が働きながら頂けるなんて、なんと優遇された職場だろう

食事の内容も城侍女と違い王家エリアの方が豪華だった


「いっただきまーす」

しかし、一人で食べるのは寂しい・・・・・


その日私が侍女の仕事を終える時間になってもエル王子は帰って来なかった

侍女長に相談すると先に帰っていいとの事だったので帰る事にした


次の日の朝


「おはようございます」


今日はアルコール臭もなく、ベットにはクリーム色のボサボサ髪がひとつ掛け布団から出ていた

私の声に気が付きゴソゴソと動き出す

私はカーテンを開き、窓を少し開けた

ふと昨日テーブルに置いて帰った二日酔いの薬が空になっているのが目につく

ちゃんと飲んだんだ・・・・・

少しは元気になったかな?

布団の中でまだゴソゴソしているエル王子を覗き込む


「・・・・・んだよ・・・・・」

昨日よりは顔色も良く、一応顔を見てくれた

私はニコっと笑い

「さあ、イアン様が来る前に支度を!」

「わかってる。服を準備しておけ」

エル王子は欠伸をしながらシャワー室に向かった

しばらくして、士官イアンがやって来た

今日の予定を淡々と話す


「ミランダ嬢のお茶のお誘いがありますが・・・・・如何なさいますか?」

エル王子は私が入れた紅茶を飲みながら顔を曇らせる

「・・・・・行きたくない」

「しかしエル王子、そろそろ本気で妃を決めてもらわなければ、要らぬ争いが起きますよ?」

士官イアンは眼鏡をくいっと上げた

エル王子は苦い顔をする

私をチラ見してため息をついた

「?」

「はぁーわかった。行こう」

「かしこまりました」

士官イアンは持って来たファイルにスケジュールを書き込み、また後で来ると部屋を出て行った


「正直、妃を決めるのって面倒くさい。やれ地位だの品格だのって・・・・・好きな女ひとりと一緒になれないなんて情けないよなー」

エル王子が独り言の様に窓の外を見ながら話す

私は何も言わず聞いていた

視線を私に移し、何か言いたそうな瞳で私を見る


「なにか?」

「いや、なんでもない。ちょっと出てくる」

と言って部屋を出て行った


お昼近くになるとアキラが一緒にお昼を食べようと訪ねて来るようになった

あまり二人で居るところを他の人に見られたくない

これ以上、侍女の居心地が悪くなるのは勘弁して欲しい


「俺の部屋で食べれば?」

「・・・・・それこそ勘弁してよ・・・・・」

結局、エル王子の部屋で食べるのが一番怪しまれないってことになり王子の部屋で食べる事になった

もちろん王子の部屋に繋がってる侍女控え室で


そんな生活が数日続いたある日


エル王子が留守にしている部屋にサラサ姫が訪ねてきたのだ



エル王子はカリンが薬を準備して待っていた事を知ってキュンっときちゃったのかな?

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