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迷いの洞窟

私も迷っています

暗闇でよく見えないが聞き覚えのある声

その人影が近づきクリーム色の前髪を掻き上げ大剣を振っている大柄の男

アシャーン国第一王子 エル王子だ

今は戦士の格好をしている

アキラは魔獣を全て倒し急いで馬車に戻ってきた


「すまない、カリン。大丈夫か?」

無傷のアキラに少しホッとした

「エル、ありがとう。背後の一匹の気配に気が付かなかった。たしかに鈍ってるな」

頭をポリポリ掻きながら少し苦い顔をする


「まったく、あんな速達一通だけ寄こして二人だけで出発するからだ。俺達も連れて行け!」

俺達?そういうと暗闇から美しすぎる賢者の巫女様と魔法使いゼロが現れた


「カリンさん、記憶戻って良かったですね」

巫女様は相変わらず美しすぎてその笑顔が眩しいです


「・・・・・」

黒いフード付きローブを着た魔法使いゼロはフードを深く被り表情が判らない

以前、ゼロはサラサ姫と勇者を結婚させたくて私を誘拐したり、記憶を書き換えようとした事があった

もしかして父の誘拐も彼ではっと少しは思っていたが・・・・・

そんな私の疑いの目を見透かした様に


「コレは僕じゃないって事を証明しに来た」

と言って被っていたフードを取り口を尖らし目を背けた


「みんな・・・・・ありがとう」

アキラは嬉しそうに微笑んだ

「ダンジョン(迷いの洞窟)に行くんだろう?勇者パーティはこのメンバーって決まってるんだよ」

偉そうに言ってアキラの背中を叩くエル王子

この人、王子の仕事ほったらかしでいいのかといつも心配になる

その後、魔法使いゼロの転移魔法でセントルまで一瞬で移動出来た

魔法使いって凄過ぎる

夜中だったので次の日の朝、迷いの洞窟に行く事になりセントルの宿で仮眠をとる事になった



次の日の朝

セントルの近くの森の奥深くにある迷いの洞窟

辺りは森の木が茂り、薄暗い雰囲気で洞窟の入り口は大きく奥が深い

村の人は誰も好んで近づかない洞窟で中級の魔獣が住んでいると言われている


「まー中級レベルならアキラ一人でも大丈夫だと思うけどなー」

エル王子が先頭をきって洞窟に入っていく


「エルはともかく、アメリア(回復)とゼロ(魔法)がいるのは心強いよ」

アキラが笑いながらいうとエル王子はしかめっ面になり


「どうせ俺は火力バカだからな!!」

っと言ってズカズカと奥に進む

それを見て巫女様(アメリア)は微笑み、魔法使いゼロも口の項を上げて笑う

本当に仲のいいパーティなんだなー

苦楽を共にしてきた勇者パーティだったからこそ、魔王を倒せたのだろう


「エル、あまり一人先に行っては危なー!!!」

巫女様はエル王子を止めようとした時、地面が揺れ出す


ガガガガガガー


「アキラ!!!」

エル王子と巫女様、アキラの足元に大きな穴があき三人は一瞬で視界から消えた

私と魔法使いゼロはその光景を見て呆然としていた

ドゴンン!!

洞窟の入り口が塞がれる音が響く

その振動で洞窟の一部が崩落した


「カリンさん!!こっちです!!」

魔法使いゼロに腕をグイッと引っ張られ、崩れる洞窟の岩から逃れる為横道に走った

しばらく走ると崩落が落ち着いた道に出る


「大丈夫ですか?ケガは?」

魔法使いゼロが息をきらし俯く私を覗きこむ

童顔な顔で紫色の瞳が心配そうに見つめている

男性に言うのもなんだけど、可愛い・・・・・

私は呼吸を整え大丈夫と言った


「今、魔法でアキラ達の位置を確認します」

っと目を閉じ呪文を唱え集中し出す

しばらくすると目を開け首を傾げる


「おかしい・・・・?魔法が遮断される」

「え?」

「あ、もしかして此処が心理の泉がある・・・・・」

私は何を言っているのか解らなかったが、ゼロは何か思い出した様だ

そして私を見て

「古い伝書で読んだ事があるのですがー


ガコン!!!!!


なんと、今度は突然私の足元に大きな穴が開いて体が落ちていった

魔法使いゼロが驚き何かを叫んでいる顔が遠のく


「うわぁぁぁーーーーーーーーーー」


途中から滑り台のように滑り洞窟の中なのに少し明るい部屋に出た

辺りは白い靄に包まれている

目の前にユラユラと人影が現れた


「・・・・・誰?」

私は目を凝らして見るとここにいるハズがない元カレがいた


魔法使いゼロはスカイブルーのカールヘアに紫色の瞳といった感じでちょっと人間ぽくないですね・・・・・どちらかというと・・・・・宇宙人!?(なんてね)

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