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父、誘拐される

続編出来ました~わーいわーい

「明」「香織」分かりにくいので全部「アキラ」「カリン」に変更させて下さい!

カリンは久しぶりに我が家に帰ってきた

アシャーン国城下町より東の位置にカリンの住んでいた村がある

とても長閑で緑がいっぱい

村の人は皆いい人たちだ

赤茶色の屋根が目印の小さな家に大きな畑がある我が家

お父さん元気かなー


「はぁー緊張してきた・・・・・」

馬車を降りると私の後ろで大きくため息をついている

こげ茶色の髪にライトブラウンの瞳の情けない顔をしているアキラはこちらの世界に召喚される前の世界で夫だった人だ

因みに今から人生2度目の

「娘さんを僕に下さい」

ってやつをこの世界の私の父にするらしい

なんだか笑いが出てくる


「なんだよ・・・・・」

笑っている私を見て少し膨れっ面になるアキラ


「ぷっ。だって、魔王を倒した勇者がお父さんにビクビクするなんて可笑しいじゃない?」

私は笑いが止まらなかった

あんまり笑っているとアキラは目を細め私の手首をグッと掴んで引き寄せる


「勿論、カリンも結婚を許して貰える様に一緒に説得してくれるよね?」

顔を近づけ耳元で囁く

私はみるみると顔が赤くなり背中がゾクッとした

私が耳が弱い事を知ってる癖に!

嫌がらせだ・・・・・

前の世界で交際2年結婚生活3年の付き合いだ

お互い弱点ぐらい解っている

私は逃げる様に家に入った


「ただいまーお父さん?」

久々の家の中は誰もいなかった

畑かな?と窓から畑を見ても誰もいない

それに少しだが雑草が生え畑が荒れている気がした

おかしい・・・・・


「カリン!これ・・・・・」

部屋の中を見回していたアキラがダイニングテーブルの上にある黒い封筒に視線を向けている

私は恐る恐る封筒の中身を確認した

白い便箋が一枚


『ロイド・ジュエルは預かった。無事帰して欲しくば、セントルにある迷いの洞窟奥の泉に来い』


ロイド・ジュエルはこの世界での私の父の名前である

父が誘拐された?

私は頭が真っ白になり便箋を持つ手が小さく震えていた

アキラが険しい表情になる


「セントルの迷いの洞窟・・・・・中級レベルの魔獣の残党がまだ生息している場所だな」

「なんでお父さんが・・・・・」

私は思い当たる節を考える

一番に思い付いたのがアキラの事だった

私がアキラを見るとアキラは苦しそうに顔を歪めた


「俺の・・・・・せいだろうな」

「ま、待って!そうと決まった訳じゃないよ、この便箋には迷いの洞窟奥に来いしか書いてないし」

なんとかフォローしようとしたが父の身に何かあったらと思うと苦しくなった

勇者アキラとサラサ姫の結婚を邪魔する私の父を誘拐

単純なシナリオが私の頭の中を駆け巡る

とにかく、セントルにある迷いの洞窟奥の泉に行かなければ何も解らない

セントルはこの村から南の位置にあり馬車で2日ぐらいかかる場所だ


「急いで準備して行かなきゃ!」

「わかった。勿論俺も行く。その文章にはカリン一人でとも書いてないだろう?」

そうだけど・・・・・

たしかにダンジョンに村娘一人で入って無事でいるはずもなく

元?勇者であるアキラに付いて来てもらうのは心強い

侍女の仕事休みを一日しかもらっていなかった私は城のエル王子に速達で手紙を出して、簡単な旅の準備をして乗ってきた馬車に乗りセントルを目指した


暗く静かな夜

馬車の中で私たちは俯きほどんど会話をしなかった

もし、父の身に何かあったら・・・・・

私のせいだ

この世界に召喚された後、私を助けて逃げてくれた父

記憶がない私をわが子と言って3年も一緒に暮らした父

少し頑固だけど、優しく強い父

アキラへの思いと父への思いが入り混じり自分はどうしたらいいのかわからなくなる


ガタン

急に馬車が止まる

アキラが何かを感じたのか、準備していた剣を手にとり辺りを警戒する


「アキラ・・・・?」

シッと人差し指を口に当て、険しい表情で辺りを伺う

真っ暗な道、魔王が倒されても魔獣は残っていると聞いた事がある

まさか・・・・

森の藪の中に赤い光が2つ・・・・いや8つは見える

それはおそらく赤い瞳だとすぐに解った

その光がだんだん近づくにつれ魔獣の呻き声が聞こえる


グルルッヴァルルルル・・・


間違いない魔獣だ

こんな村近くの森にもいるとは少し以外だった


「カリンは馬車の中から動くな。いいな?」

私は黙って頷き馬車の中に身を潜めた

アキラはさほど焦った様子もなく、剣を持って馬車を降りる

ゆっくりと確実に近づいてくる魔獣

攻撃範囲に入ったのか、先頭の魔獣が駆け出し飛びかかってきた

アキラは冷静に剣を構え下から上に薙ぎ払う

私は暗くてよく見えないがその鋭さは閃光が見える程だった

ギャー

魔獣の悲鳴が聞こえる

次々と魔獣はアキラに飛びかかるが軽やかにかわし、巧みに剣を操り魔獣たちを切り裂いていく

ああ、魔王を倒した勇者ってのは伊達じゃないなっとのんびり思っていた


ガガルルルルル!!!!!

背後から魔獣の声がした

アキラの戦いっぷりをウットリと観戦していたので全然気が付かなかったが馬車すぐ後ろまで魔獣が来ていたのだ

私は青ざめ振り向くと今にも飛びかかりそうな魔獣と目が合う

噛みつかれる!!

目を強く瞑り腕を前に出し、顔の部分だけでも守ろうとした時


シュ!

ギャギャー!!

風圧と共に魔獣が真っ二つに切り裂かれ飛んでいく


「おいおい。こんな雑魚に苦戦とか腕が鈍ってるんじゃないか?」







話が膨らむとキャラ設定を忘れたりしませんか?私はすぐに暴走してしまう・・・・・はい。ダメ人間です。新しい話を書く度に自分の書いた小説を最初から読み直してます笑。それでもキャラブレが・・・・・ゆ、許して下さい(T0T)

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