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1章 40話 コボルト召喚

最近話の題名を決めるのが辛い



ダンジョン作成を始める前に、改めてこのダンジョンの現状を整理ことにした。


このダンジョンは現在4部屋と3つの通路で構成されており、各部屋を1-A~Dとしている。

1-Aは外へ繋がる入口となる場所で、今はウッドアローの罠が2箇所設定されているだけである。

1-Bは1-Aから繋がる部屋であり、冒険者見習いを相手にしていた時にメインとしていた部屋だ。ワイルドアップルと水辺、そしてゴブリンズマッシュが生える湿地エリア,最下級の宝箱が1つある。

次に1-C。ここはダンジョンに入ってくる冒険者を罠に嵌めるために作った部屋だ。

入口から入ってすぐに落とし穴があり、この落とし穴を中心に周りから攻めたてる戦い方ができる。

最後に1-D。ここはゴブリンロードのために作った部屋で、今までの部屋とは異なり30m四方もある。ゴブリンたちのために作ったベッドやテーブル,椅子があったのだが、騎士達が侵入の際に破壊して今は破片が残るのみだ。


各部屋、通路を作った経緯を思い出しながらマップを見る。

今回の作戦で、オーガたちに騎士を強襲させることになる部屋は間違いなく1-Dだろう。

ここで切り札を使用し聖騎士を落とし穴に突き落とすことになる。

しかし、本当にこれでいいのだろうか。前回の戦いでは、聖騎士は剣を抜いて戦ってはいたが瀕死になるようなことはなかった。むしろ、ロードをあっさりと倒してしまい、快勝と言ってもいいほどだった。

今回、ロードがオーガキングに代わり強襲させたとして、相手を落とし穴に落とすまでに至るだろうか。

俺は自分を理解していた。悩むと言うことは、今のままではダメだとわかっているのだ。だからすでに応えは決まっていた。もう1つ策を追加する必要がある。

こちらの切り札を使い相手に奥の手を出させ、更にこちらの奥の手で仕留める。

そういう作戦に切り替えることにする。


先に出す切り札を考える前に、まずはコボルトリーダーを召喚する。やはりダンジョン内での戦いのことは小ボスモンスターと話して決めるのが一番良い。

昨日55ポイント余らせていたので、1日分のポイントが補充されて現在は355ポイントだ。

コボルトリーダーの召喚には150ポイントかかるため、残りは205ポイントになった。


召喚の光が現れ、そこからコボルトリーダーが出現した。

コボルトリーダーは背筋をピンと伸ばして垂直に立っていた。顔は狼の獣人族と言った風だ。ゴブリンと同じように小ボスが最も人間に近く、そこから下位のモンスターになるほど野生化するみたいだ。

麻で出来たズボンに、革の鎧を装備していた。背中側にショートソードが2本収まっている鞘があり、それを武器として使うだろうことがわかる。


「あんたがマスターか。よろしくな」


コボルトリーダーはクールな性格のようだ。必要な言葉以外喋らない。

今回の作戦のことを伝えると、それであれば我が眷属を落とし穴に隠して伏せておけばいい。と言う。落とし穴と思わせて、その実モンスターが隠れている穴だとすれば間違いなく引っかかるだろう。

コボルトリーダーの考えた作戦は素晴らしく、すぐに1-Dに入って左手側に1-Cで作ったような落とし穴を設定する。コボルトたちが10匹くらい隠れられる大きさだ。

落とし穴は上側が蓋されているため、遠くから見るとわかりにくいが近寄ると境界があるため、わからないことはない。

落とし穴の設置に10ポイントかかったので、残り195。


落とし穴を設置し終えると、リーダー,キングと召喚するモンスターの数の話になった。

オーガキングはオーガ8体、オーガウォリア4体欲しいと言う。

コボルトリーダーは、コボルトアーチャー8体、コボルト20体。

オーガ部隊は320ポイント、コボルト部隊は440ポイント必要である。

大体三日後には揃えられそうな部隊であると思えた。

とりあえず、二匹と会話して今日のところはコボルト10体を召喚することで決まった。

召喚の光から現れたコボルトは、リーダーと違ってやはり獣染みた顔をしていた。

狼の手と足が人間のように5本指になって、2足歩行にしたような感じだ。

これで残りのポイントは95ポイントになった。


召喚が済んだところで、皆に告げる。


「よし、今日はここまでだ」


しっかりと全員に伝え、食事をとるために部屋に戻ろうとすると、オーガキングに呼び止められた。


「なあ、大将。頼みがあるんだが」


「ん?どうした」


「ラットをもっと召喚してくれ。

 もう全部食っちまってな。ガハハハ」


笑いながらキングが大きく腹の音を鳴らした。

キングの体に対し、ラットが少なすぎたかもしれない。


「わかった。10体ほど召喚する。

 ラットの数の管理までしてはいられないから、

 なくなったらまた言ってくれ」


そう言って召喚すると、キングは現れたラットの内1匹を捕まえて笑顔を向けてきた。

ラットの内の1匹がキングに捕まるのに気づいて、他のラットは一斉に逃げ出した。


この後それぞれ食事を行い、明日に備えて眠りにつくことにした。

俺はダンジョンマスターの部屋にシス共々戻ると、ベッドが1つなのを思い出し、部屋の拡張とベッドの追加を行った。チッと舌を打つ音が聞こえた。

ダンジョンマスターの部屋の拡張は、ダンジョンマスターのレベルと共に解放されるようで、ポイントを必要としなかった。


こうしてその日はそれぞれ眠りにつくのだった。


寝る前に夕食をとった体で、残り57ポイントです。

内訳は、上級葡萄酒2杯=10ポイント

ミルクスープ2杯=10ポイント

上質小麦のパン1つ=5ポイント

チーズ,ベーコン,野芋の炒め物のどれか=3ポイント

と言った風です。



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― 新着の感想 ―
[一言] 35ページでベッド増やしてるはずでは?
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