表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
第21回SFサバイバルゲーム  作者: 野川太郎
PR
12/51

SFオタク三人組

宮本正樹はSF研究部の仲間といっしょにC地区の西で戦っていた。接近戦の武器を使って戦っていたので、体力の消耗が激しかったが、剣道部での養った体力で補っていた。

「サム、待ってくれよ」

 花粉症の尾崎弘樹は、マスクをつけながら呼んでいる。

「本当だぜ、止まってくれ、サム」

 もう一人は眼鏡をかけていて、少し太っている大和大輔である。

「そうだね、少し休もうか」

 宮本は二人に近づいた。

 俺は研究部の人たちからサムと呼ばれている。大昔に流行った映画のラストサムライから皆は俺のことをサムと呼ぶ。SF研究部とはいえ、違うジャンルの映画を見ている人は多いのでこのあだ名がついた。俺はあまり好きではないけれど。

「SF系映画ばっかり見てるからそうなるんだよ。たまには運動しようぜ」

 宮本たちは近くにあった林に身を潜めることにした。

「二人やられたね」

 最初、五人でいっしょに戦っていたけれど、その内二人が倒されてしまった。俺は少しだけ、責任を感じて仕方がない。接近戦の武器で戦おうと研究部の仲間に言ったのは自分だからだ。大昔に流行ったSF映画、スターウォーズのジェダイの騎士に憧れたたからだ。でも、リタイヤして体育館に缶詰状態になっている二人を思うと、罪悪感を感じずにはいられない。

「でも、こっちは一0人倒したぜ。ほとんどは宮本のおかげだけど」

 尾崎がマスク越しに言った。

「やっぱこのゲームおもしろいでしょ、体力が持てばだけど」

 大和が苦しそうに話してくれた。

 林には誰もいないし、この林に来たのも初めてであった。敵が近くにいないことを祈るだけだ。今、敵に遭遇すると、体力的にきつい。

「そういえば、開会式のときに言ってたシークレットアイテムだっけ。誰か見たやついる?」

 尾崎が靴紐を結びなおしながら言った。

「いや、俺は見てないけどな」

 宮本は今までの戦いでそのようなものはなかったことを思い出した。

「誰かそのアイテムを手に入れたやついるのかな?」

 尾崎はもう片方の靴紐を結びなおしながら言った。

「とりあえずさ、この後どうするか考えようぜ」

 宮本は体力が回復してきたので、動きたくなった。二人は動けそうになかったが。

「誰かに電話してみたらどうかな」

 尾崎が言った。

「じゃあ、リーダーの橋本に電話してみるよ」

 宮本は携帯電話を取り出して、リーダーの電話番号を確認した。すると、リタイヤした      仲間二人のアドレス欄がLOSTと書かれていたことに驚いた。

「やばい、リタイヤした二人のアドレス欄がロストした」

 宮本が言ったので、尾崎と大和が自分たちの携帯電話を取り出して確認すると、

「本当だ、俺たちロストしたくねー」

 大和がテンションを上げて、言ったので二人は笑ってしまった。

「橋本に電話してみる」

 宮本は、携帯電話のボタンを押して連絡してみた。しかし、回線がつながらなかったので切ってしまった。

「駄目だ。つながらない。きっと他の仲間と連絡を取り合ってるんだろう」

 宮本はもう一度連絡を試みたがうまくいかなかった。

「こうなったら、敵の親玉がいるA地区にいってみない?」

 大和が大胆なことを言った。

「まじかよ、鮎喰を倒そうてんの、まだ敵が多いのに?」

 尾崎がマスクを外して、嫌がるように言ったので

「じゃあ、行ってみる」

 宮本がその案に賛成したため、

「二人がそう言うなら行くか」

 と尾崎も認めてくれた。

 三人は腰を上げて、目的地のA地区を目指すことにした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ