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ファンタジーワールドにSFが落ちて来た!  作者: タカハシあん
第10章

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第189話 敵にしちゃいけない人

 まあ、誰の意図があろうとなかろうと放り出せない以上、己の人生を終了させるわけにはいかないのだ。なら、己の意思で進むしかないさ。


「湖?ワニも乃木坂さんがやったのかい?」


 とても数日でどうこう出来る量じゃなかったし、他の獣に食い尽くされるなら骨が残っているはずだ。なのに、痕跡がまるでないから不思議だったのだ。


「ああ。あれは驚いたよ。なんかとんでもない音がして、落ち着いてから出てみたら虐殺が広がっていたんだからな」


 乃木坂さんたちにしたら恐怖でしかなないだろうよ。捕食者だった者が大量に死んでたらな。


「あの数は入るんだ」


「いや、さすがに八割ってところだ。残り二割は共食いされたから持ち去られたんだろう」


「持ち去られた? 空を飛ぶのがいるってこと?」


 ワイバーンではない。ワニよりやや小さいものだった。精々、全長が五メートル。まあ、プテラノドンくらいだろうよ。とても一トン近くのものを持ち上げることは出来ないはずだ。


「モンスターを狩るゲームしたことあるか?」


「いや、やったことはないが、知識としてはあるよ」


 結構有名だったし、テレビでCMやっていた。まあ、そのくらいの知識だ。プラモの作っているほうが好きだったし。


「二十メートル級の竜がいる。そいつは火を吐くヤツだ」


 まさに竜の王国と呼ばれるだけのがいるってことか。是非、見てみたいものだ。


「他にも山みたいなのもいるし、ティーレックスみたいなのもいるが、一番厄介なのは小型のヤツだ。ハイエナみたいなヤツで四、五十匹の群れで動いている。あいつらのせいで何度滅びそうになったか。憎たらしいよ」


 弱肉強食な世界とは言え、食われることに納得出来るヤツはいない。食う側に立ってこそ弱肉強食な世界を肯定出来るってものだ。


「この辺にもいるの?」


「いや、水辺はワニがいるから近寄っては来ないな。さすがのあいつらもワニには勝てないようだ。違う天敵もいるしな」


 乃木坂さんが視線を向けた先にでっかい蜘蛛がいた。キモッ!!


「大丈夫。あいつらは待ち伏せ型だ。あの糸が見えるなら回避出来る。小型竜は熱を感知しているようで糸が見えないから掛かっているようだ」


 この環境でそこまで検証しているんだ。前世狩人だったの? それとも自衛隊の人だった? この人、敵にしちゃいけない人だわ。


「剣で倒せるかい?」


「まあ、やってやれないことはないが、小型竜避けに殺さないでいるよ」


 共存しているわけか。ほんと、賢い人だ。


「気にするべきは大型竜か」


「あれはどうにもならん。逃げるか隠れるかだ」


 ふふん。なら、逃げも隠れもしないようにしてりましょうかね……。

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