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赤目のハーン  作者: SSS
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バロンに肩を借り部屋で1人横になる、バタバタと廊下を走る音がして扉は勢いよく開け放たれた。そしてすぐに扉が閉まる音がする。


サチは僕に近寄ってこないで扉のそばから動こうとしない…

重い体を動かせずに首だけ扉のほうに向ける、なるほど動けないわけだ。


部屋の中央ではリーチェ達がごろごろしていた、入ってきたサチに質問を投げかけている。

『あなた、面白いわ、今日は一緒に飲みましょう、そうしましょういいわよね』

『ハーンのことどう思っておるんじゃ、わしが相談にのるぞ、ほれほれわしに話してみんか』

『俺はヴァルって言うんだ、あんたなかなかいい迫力持ってんな。グーだぜ、グー』


サチは状況が理解できていないのか動きを止めていた…

見かねた僕は声をかける。


『みんな、一斉に話しかけたらサチが困るだろう、落ち着けよ』

『ハーン、うるさいわ、動けないあんたはそこで寝てなさい、そうよそうしなさい』

『いいじゃないか、せっかく姿を現せれるようになったんじゃから』

『こういうのは最初が肝心なんだ、ゴーだぜゴー』


『女王の前での対応と違いすぎるだろ皆』


『ああいう人達にはハッタリも必要なのよ、わかってないわ、わかってないわハーン』

『わしらだって、あんな堅苦しいのはいやじゃもんなーヴァル坊』

『めんどくせー俺はバーンでゴーのほうが楽でいい』



わいわい言い合う僕ら4人を前にサチはいまだ固まっていた…


『はいはい、とりあえずサチに自己紹介してよ』


『私はリーチェよ、ハーンとは協力関係にあるわよろしくね』

『わしはベア、なんでも相談してくれていいんじゃよ、わしは知識の固まりじゃからな』

『俺はヴァル、よろしくな』


『私はサチュリス、サチと呼んでください』


僕は3人のことを話した。

今の力を手に入れるきっかけをくれたこと。急に消えたり現れたり出来ること。姿が見えない状態でも近くにいたこと。今回の調査でよくわからないが皆に見えるようになったこと。あの酒場での一夜の時も実は近くにいてつまみ食いなどをしていたこと。


サチは頭を抱えながらもとりあえず3人を受け入れることにしたようだ。


3人は受け入れられたことを喜び、今日も宴会だぁと3人で盛り上がっている。


サチは僕に近づき、

『よくわからないけど、味方なのよね…』

『僕もよくわからないけど、協力してくれているのは間違いないよ』


そう、ならいいわとほっとした顔を見せてくれた。


『ところで、宴会ってなに…ハーン』

サチに今回の出来事と今日の宴会について語る僕の顔を物語を聞く子供のように真剣にときに笑いながら、ときに心配しながら、聞いてくれている。



『お2人さんいい感じじゃのぉ』

『2人の世界に浸っているのね、私達は見えても見えないのね、ほほえましいわ、ほほえましすぎるわ』

『ハーン、俺腹が減ったー、日が暮れるぜ、宴会行こうぜ宴会へゴーゴーだぜ』


サチはみんなの言葉にはっとなって僕から離れた。支度してくるからといって足早に部屋から出て行く。


一緒に行くのは決定事項だったのか…

僕は3人に見守られたり、冷やかされたり、催促されたりしながら身体を動かす、だいぶ楽になってきたな。


あーでもないこーでもないはサチが支度を終えて戻ってくるまで続いた。


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