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赤目のハーン  作者: SSS
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5人で街を歩く…ベアが目立つ目立つ、ヴァル少年は犬に向って吠えている…楽しそうで何より…


サチはちょっと恥ずかしそうに僕と歩いている。リーチェはなぜか僕に肩車されながら満足そうだ…


なんだろうこの一行は、あ、ヴァル少年が犬に顔をべろべろなめられている。

街の人たちは声をかけてくれるが、そのたびに説明するのは面倒だな、もう10回は説明したよ。


孤児院が近づいてくる。子供達がベアやヴァル少年と遊んでいるうちにシスターに報告にいく、連れの3人の説明ももう慣れたものでシスターも飲み過ぎないようにとサチに話をして了承してくれた。


子供達は大きくてをふってベアとヴァル少年はそれに答えていた。



酒場に近づくにつれ、僕の気は重かった…それを気にもしない4人はいつの間にか打ち解け、あれがおいしいだの、お勧めはどれだの話をしている。

『ハーンどうしたの、大丈夫』

サチが僕の様子に気づき心配そうにこちらを見ている。『大丈夫だよ』僕はそう返す。


着いてしまった…


酒場の中は今日も盛り上がっているようだ、同じ様な景色なのに全然違うように見えるな。

中に入ると、酒場は一瞬静まり返り、みんなの視線はベアに集められた。ここでもか…

僕はとりあえずみんなに説明する。

気づけば今日はアルさん達とその奥さん達、そしてラスクもいた。


『へーそれが例の奴か…』ラスクはつぶやく。

ん、ラスクの発言にちょっと引っかかりを感じていたが。


『よーし、今日はハーン帰還の祝いでここの支払は俺が持つぜ』

ラスクの発言に周囲はどっと沸きあがる、アルさんの奥さん達も気前のいい男だねとラスクを褒める。

周囲の盛り上がりに僕は1人乗り切れずにいた。


『サチ、いくわよ、飲み比べよ今夜はとことんいくわ、ついてきなさい』

リーチェはサチをつれて騒ぎの真ん中に飛び込んでいく。

ベアとヴァル少年はすでにテーブルの上の食べ物に覆いかぶさって食べ始めている。

1人突っ立ている僕にアルさん達が近づいてくる。体が強ばる。


『ハーン俺達はお前に命を救われたんだ、みんな同じ気持ちだ、俺達はお前を信じてるぜ』

『今日はただ酒だ、お前ら酒場を空にするぜ』

アルさん達は1人づつ僕の肩を叩き、騒ぎの中へ戻っていった。

アルさんは奥さんに調子に乗るなと頭を叩かれている。


カウンターの隅で1人飲み始める。

『となりいいかい』ラスクがグラスを持って立っていた。

『ご馳走になってるよ、いいのかい大きいこと言って』僕は手のグラスを上げながらそういった。


ああ、といって僕の横に座るラスク、たいして酔ってない感じで僕の耳に顔を近づけた。

『ハーン、大事な人が傷つけられた気持ちはどんなだ』



僕はハッと目を見開く。


『その気持ちは大事だぜ』ラスクはグラスを飲み干しそう言った。

『ラスク…お前は何者なんだ、なぜそれを知っている』


大げさにわからないといった仕草をして『かまをかけただけさ』と新しい酒を注ぎ僕に渡した。


『今日の主役はお前だぜ、みんなのところに行けよ』

ラスクに連れられみんなのもとへ…


『今日の主役に酌をしたい奴はいるか』

すると、みんな我先に僕にお酒を勧めてくる。

気がつくと僕は足元がおぼつかなくなるくらいまで飲まされ、気づくと眠ってしまっていた。



気がつくとみんな酒場のあちこちで寝ている状況、辺りを見回すがラスクの姿はなく、片づけをしているマスターがみんなを起こしているところだった。


『あの人は代金を払って帰って行ったよ、ハーンさんにまた会おうって伝えてくれって言ってね』


僕はマスターにお礼を言って、サチを背負い、3人を起こして孤児院に向かっていった。

みんなのことはマスターが任せといてくれというのでお言葉に甘えさせてもらった。


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