ギルドランクSと言う名の世界観[2]
(これは何かしら?紙の束を確りと纏めてあるし、こんな高品質の紙を大量に‥)
そう思い銀髪の美女は、英雄の隣にある別の雑誌に目をやった。
(何これ!?なんでこんなカラフルな色が紙に!?宮廷画家でもここまでリアルには描けないわよ‥まるで実物が紙に写ってるみたい‥)
銀髪の美女のそんな視線に気付いた英雄は、視線を銀髪の美女に向けた。
「ん?ああ、この雑誌が気になるのかい?お嬢さん?」
そう言って、雑誌を銀髪の美女側にずらして見せた。
「これはナンプレって言う暇潰し雑誌さ」
「ナンプレ?雑誌?‥凄いレベルのものですねコレは‥」
「いや、コレは初心者向けだよ?」
その言葉に、銀髪の美女は驚愕した。
(このレベルの紙に絵が初心者向け!?一体この人は何者なの!)
実際には写真なのだが、盛大な勘違いをする銀髪の美女。
「‥失礼しました、私はギルド[神々の聖域]に所属するSランク冒険者リリーナ=ストルフェンと申します、作品を拝見しましたところ、かなり御高名な方とお見受けしました‥失礼ですが、御名前をお聞かせ願いましても宜しいですか?」
「作品?‥ああ、まだ途中ですが‥間違えも有るでしょうし‥名前は英雄、正義英雄と言います」
こちらも盛大な勘違いをしながら自己紹介をする英雄。
(途中!?間違えが有る!?この方はこのレベルの作品を未完成と‥聞き覚えが全く無い名前ですが、もしや大陸の人間では無いのか?名前の響きも変わっているし‥)
リリーナは、値踏みするかの様に英雄を見ていた。
「度々失礼ですが‥ご出身はどちらで?」
出身地を尋ねてくるリリーナに、英雄は一瞬言い淀んでしまった。
流石に異世界の地球、日本が出身地等と言っても通用するとは思えない。
「‥遥か、遠い地のこことは全く違った文化の国から来ました‥」
嘘では無いが、言葉を濁して伝える。
英雄としては初対面の図々しい質問をする相手でも、なるべく嘘はつきたくなかった。
「遥か遠くの異国‥ですか」
そう言って英雄を見れば、確かにここら辺では見ない黒髪黒目で、顔の作りも掘りが深くなく、寧ろ凹凸が少ない。
「成る程」
深く聞かれたく無いのだろうと、そこでリリーナは話を区切った。




