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色彩の無い怪物は  作者: 深山 希
第二章 無彩色の楽園と蒼紅の旅路
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プロローグ 告解

 私は致命的に間違えた。


 私の選択が……いや、何も選ばなかった消極が、総てを壊した。


 こんなことになるなんて思いもしなかった、などとは言えない。この可能性があることをわかった上で、私は何もしなかったのだ。

 言葉で警告する以外、何も。


 まるで覚悟が足りていなかった。魔女に託されたこの楽園を、私が、私こそがこの手で護るのだという意思が、決定的に不足していた。

 その結果が、怠惰の代償が、この事態ありさまだ。


 だから。


 だから、私はその選択をやり直す。

 なにもかもを無かったことにして、今度こそ、選び取る。


 傲慢? 非道? 独善? そんなことは承知の上だ。それで彼女たちが泣かずに済むのなら、その程度の罪などは易いものだ。他に手段が無いのならば……私は、もう、迷いはしない。


 同胞を護るため、必要なことはなんでもすると決めた。


 だから、私は魔王で良い。


 人間ひとが我らを魔と呼び、蔑み、貶め、辱めるというのなら――私は魔の王として、らしく・・・在るまでだ。


 ただ静かに隠れ住むだけの同胞なかまを狩りだし、それを正義と嘯く人間あくまに鉄槌を。一度くらいは、すり潰される側に立ってみれば良かろう。


 怪物相手なら何をしても良いと考える愚か者にんげんは、逆もまた真であるとは考えないのだろう。相手が真に怪物であるのなら、何をされてもおかしくはないのだと。


 奴隷として虐げられ、家畜として消費され、害虫として叩き潰される。そのような扱いが望みだというのならば、私がそれを叶えよう。


 私が。


 私、だけが。


 優しいひとたちは、優しいままでいてくれれば良い。


 適材適所、というやつだ。


 元よりこの身は罪にまみれている。手を汚す、などと言う以前に、既に全身泥まみれだ。汚れ、穢れ、濁り切っている。


 だから。


 ――私だけが、魔王で良い。

この語り部はまたやらかしました。二章でも不穏な導入です。

それと章タイトルが予定と変わっています。一章と繋がりを持たせるため、色を入れることにしました。

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