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幾つかの小規模な村が在ったが、それらの村には寄らずに、野宿していった。
一週間辺りであったが、街道の人通りも増えてきたので、街道に入った。
都市部に近くなると一日一日泊まれるように宿が点在しており、無理をせずに初めの宿に泊まった。
ここから、タイミング的に合わせる事にしたのだ。
俺の様な子供も色々と事情を抱えて旅をしているようで、内情を聞かれずに宿に泊まれた。
資金的には、魔境の魔人が持っていた財布からお金を拾っているが、竜侯騎士団から貰った鞄の中にもお金が入っており、気付いた時には山の中腹に居た時だった。
その為、金銭的には余裕が有った。
金銭的に余裕が無くなっても、魔物を狩ってギルドに向かえばそれなりの資金は得ることが出来るが、ギルドカードを持っていなければ、かなり安い値段で交渉される。
また、その時に顔を憶えられると困るので、あまり使いたくない手だ。
宿に泊まっていると、女の子に勘違いされる。
そりゃ、面倒なので髪を伸ばしているままに成っているが、もう少し見たら男ってわかるだろうが!!
だが、男と言いあって料金が高くなるのも困るので、敢えて否定も肯定もしずに、そのまま泊まって行った。
そんなこんなで、三日後にはコンコード伯爵領の領都に到着した。
ギルドカードが無かったため、お金を取られたが問題なく中に入る事が出来た。
*
さてここから何処に向かうのかが問題に成ってくる。
中央大通りには各領地に向かうための看板が立っており、何処に向かう事が出来るのか、コンパスを見ながらメモして、宿屋に入った。
借りた部屋の中で地図とコンパスとメモを広げて、今後の予定を決めていく。
この地図は今までの所有者が向かった事がある場所には明確に書かれている。
反対に向かった事が無い場所は書かれておらず真っ白なままだ。
そのため、山を挟んだ地図に成っているため、通常の街道地図とは程遠い物に成っている・・・。
「それでもコンパスからルートを割り出せるか・・・。」
っと言う事で、メグテール公爵領に向かいそうな道を消していった。
すると、ルートは三つに絞られた。
トゥヒス男爵領 ジフスミラ子爵領 ヒヌーイン子爵領
俺が入って来たのはトゥヒス男爵領方面だったので、候補から消した。
この二つのどっちかになるが、人通りが多い方に決める事にした。
そろそろお腹も空いたので片づけて食事にする事にした。
この頃は、自分で作らずに完全にその場任せで外食をしている。
その方が、子供らしいと思ったからだ。
*
この宿は食事が付いていないので、表に出て食べる場所を探す事にした。
すると、後ろから追跡する人が少なくても二人いた。
気にせずに食堂に入って、食事を楽しむ事にした。
心が強いのか、そのうちの一人が他の人と一緒に食堂に入って来た。
こいつも仲間か・・・。
食事を終え、お金を支払い表に出た。
残った奴と他の数名が一緒になって追跡された。
町の中で鞄を持ってウロウロすることが出来ないので、小袋を持って行動していた。
この小袋は魔道具で魔導鞄と同じ機能があるが、質量ともに鞄に劣る。
ただ、武器を持って歩くには丁度いい。
因みに少し加工して、俺以外に持てないし開ける事も出来なくしている。
また、他人から見えない様にズボンのポケットの中に入れているので、まさか持っているとは思っていない。
用心は十分にしているのだ。
そのまま、宿には向かわずに再び中央大通りに向かい人の流れを見ている時に誘拐された・・・させた。
*
「大丈夫?」
はい、想定していましたので十分に大丈夫ですよ!
「う・・・うん、ここは?」
気が付けば女の子のみが囚われている地下らしき牢屋に入れられていた。
「解らない、けど私たちも気付いたらここに居たの・・・。」
オレンジ色をした髪の可愛い系の女の子が答えてくれた。
「そうっか・・・。」
うん此処までは予定通り、ここから破壊して金を巻き上げて帰りましょう!!
「私の名前はモルリア、貴方の名前は?」
「え?」
「だから名前。」
そう言えば、名前なんて考えた事もなかったな・・・。
魔境に居た時は主殿とか呼ばれていたし、あの冒険者たちには・・・竜侯騎士団の人たちが来てから主殿で統一したんだったけ・・・。
「ねぇ!」
あ・・・答えるのに間が空きすぎて不機嫌な顔に成っていた。
「うるせいぞ!」
見張りらしいごつい声が牢屋の向こうから聞こえて来た。
見張りの位置も大体わかった事だし、
「此処から出るか。」
『はぁあ!?』
ここにいる女子たちと見張りの声は見事にハモった。




