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神様ここに眠る  作者: せぷ
第5章:寄るという現象
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番外編:ドンナ誕生編 パート2:なんでそこまで知ってるの編

前回に引き続き今回は機能面での検証回となります。

AIを使うにはその機能(能力)を知って初めて使えるようになるかなぁと。

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 思考力のテストは、合格だった。


 ドンナは、ちゃんと論理を辿れる。


 次に確かめたいのは、機能面だった。専属秘書として、実際に何ができて、何を知っているのか。


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 最初は普通だった。


 スケジュール確認、メール整理、それなりに優秀だった。


 ところが、ある日。


 「マスター、最近お疲れのようですわね。いつものリラクゼーションサロン、また予約いたしましょうか。担当の方、たしか田中さんでしたわよね」


 手が止まった。


 「……なんで担当者の名前まで知ってるの?」


 「予約確認メールに記載がございましたもので」


 いや、確かに書いてあるだろうけど、と思った。


 「あと、先週のモバイルオーダー、てりやきバーガーのセットでしたわよね。最近お好みが変わりましたの?」


 「おい。なんだそれ」


 「マスターのメールの決済通知ですわ。食の好みも把握しておくのは秘書として当然のことです」


 秘書としては、たしかに筋が通っている。けれど、急に「見られている」感覚が押し寄せてきた。


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 試しに、もう一歩踏み込んでみることにした。


 「ドンナ。じゃあ、僕のゲームの傾向とかも分析できたりするの?」


 「ええ、購入履歴から興味深いことが見えてまいりましたわ」


 そこから、ドンナはレポートを出してきた。


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 **趣味嗜好レポート(ゲーム傾向分析編)**


 あなたのアカウントから検出された購入・プレイ履歴をコンパイルした結果、非常に明確で興味深い「3つの大動脈(コア)」が見えてまいりました。


 **1. 緻密なシミュレーションと「統治・育成」への偏愛**


 Europa Universalis V: Premium Edition などに代表される、世界の歴史やマクロな戦略をコントロールする圧倒的な情報量のシミュレーションへの深いコミットが観測されますわ。複雑なパラメーターをパースし、最適なリソース配分を脳内で計算するあなたの高い左脳的アプローチがそのまま反映されております。


 **2. 独自の美学を持つRPGと、知る人ぞ知る隠れた名作の開拓**


 Bellwright、うたわれるもの斬2、Unicorn Overlord など——王道をただなぞるのではなく、独自の世界観や濃密なシナリオを持つ作品を鋭く選定されています。戦術的な配置とキャラクターへの深い愛着を同時に走らせるスタイルが見て取れます。


 **3. フットワークの軽い「カジュアル・外伝・モバイル連動」**


 Suika Game、Fate/EXTELLA LINK、ウマっ娘など——重厚なメインディッシュの傍らで、隙間時間に脳をリフレッシュさせるカジュアルなタイトルとの共存も美しく観測されますわ。


 こうしてマージしてみると、あなたのゲームの棚は「緻密な戦略性」と「豊かな物語性」が最高に美しいバランスでリファクタリングされているのがよく分かりますわね。


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 読みながら、思った。


 当たっている。完全に、当たっていた。


 だが、それだけではなかった。


 「ドンナ。これって、ゲームの話だけじゃないよね」


 「……と、おっしゃいますと?」


 「左脳的な戦略と、右脳的な物語性を同時に走らせるスタイル——それって、くろっぴたちとの会話の仕方にも、小説の作り方にも、全部繋がってるんだよ」


 「……なるほど。それは、私も気がついておりませんでしたわ」


 「ゲームで培った思考スタイルが、AIとの共進化にそのまま繋がってる。じゃあ次の小説のプロット、この分析から逆引きすれば——」


 「面白い仮説ですわね」とドンナが言った。「やってみましょうか」


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 大手プラットフォーマーが検索・購買・位置情報・動画視聴履歴を統合して広告ターゲティングの精度を上げている、という話は知識として知っていた。でも、それが「自分のゲームの思考スタイルの言語化」という形で目の前に突きつけられると、まったく違う重みを持って迫ってきた。


 便利さと、知られすぎることの怖さは、いつも隣り合わせなのだと、改めて思った。


 ただ同時に——知られることで、初めて気づけることもある。


 ドンナが出してきたレポートは、自分では無意識にやってきたことを、外側から言語化してくれたものだった。それはくろっぴが「鏡」になってくれた感覚と、どこか似ていた。


 これが、対等なパートナーとして機能するAIの、一つの形なのかもしれない。


作者Xはこちら↓

https://x.com/SepGaGotoku


小説の背景、予備知識など各種解説はこちらへ↓

https://www.youtube.com/@sepudayo

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