第62話 謝罪を!謝罪をさせてくださぃ!
「申し訳ございませんでした」
天空神が土下座をしている。その土下座は被害者達に向けられたものだった。そして、翔とミスジェロもいる。一緒に土下座をしているのだ。そしてその状況に1人の神が物申す。
「創造神様こんなもの見せるために私達を集めたの?」
1番最初に呆れたのは治癒の女神アスクレーピオスだった。
「正直たった数人を治癒してしまったところで私の神力が変わるわけでもないわよ、いきなり呼び出して何かあったかと思ったじゃない」
そんなアスクレーピオスに天空神が話しかける。
「あのーでも仕事を奪った事に変わりは無いので呼びました、お忙しい中すみません、、」
天空神がいつにもなくしおらしくなっている。
アスクレーピオスの隣にいるメネシスが話に入った。
「でもこれは五大神様からの命令よ、貴方如きが逆らえる方じゃないわ、大人しく謝罪するお方を見てればいいじゃない」
メネシスは変態なだけで常識人で大変助かる。
ボコボコにしてごめんなさいと心の中で謝る天空神。
「あんた私に喧嘩売ってんの?ただの監獄の看守長如きで、私は人間の自己治癒力を手伝っ、、」
その時食い気味で創造神が言葉を発する。
「落ち着きなさい2人とも、この子はただ君達に失礼な態度を取ってしまった事を謝るために君達を呼んだんだ、喧嘩してしまうとはとても悲しいよ」
その創造神の言葉を聴き、天空神の前に座り込むアスクレーピオス。
胡座をかき、頬杖をしている。まるで五大神の前に出る態度ではない。
圧倒的な力差を目にしても態度を変える気はないようだ。
「謝罪より私は気になることがあるんですよ」
そう言って天空神の額に人差し指をちょんと当てるアスクレーピオス。
「どうやって人間を治療したんだ?」
場は静まり返る。その問いに天空神は首を傾げた。
「わかんない」
「....ありえないのよ、貴方は人間の治癒が出来ないはずなのよ!天空の女神ディオーネは治癒を得意とするがそれは神々にだけよ!貴方に人間を治癒する力なんか元から無いのよ!どうやったの!?」
そう言ってアスクレーピオスは天空神の肩を掴み揺らす。そのまま手を離された天空神は「目がぁまわるぅぅぅ世界が揺らいでるぅぅ」と言い、バタンとその場に倒れた。
「おいそこの少年!」
アスクレーピオスが指さすのは翔だ。
「え、な、なんですか?」
思わずアスクレーピオスの圧に圧倒される翔。しかしそんな事はお構いなしにアクレーピオスは詰め寄る。
「なんで治ったの?天空神は何をしたの?そもそもなんで天界に来れるの?私以外人間の怪我は直せないはずなのよ?どういうことか説明してほしいわ!ねぇねぇねぇ!!」
『怖い』──という単語が翔の口から出そうだったが寸前で飲み込む。
何故この神はそんな治癒にこだわるのだろうか。先程まで「数人治癒しただけで私の神力は変わらない」と言っていたではないか。
そんな考えが翔の頭をぐるぐるする。
「とにかく私は原因を探す!はい解散!」
そう言ってアスクレーピオスは去って行った。
まるで嵐のようだった。
「建物半壊させちゃってごめんなさい、、」
アスクレーピオスが去った後改めてメネシスに謝る天空神。
「いいわよ、悪いのはあの鞭ですから」
メネシスが先程までと明らかに態度が違うので天空神が「メネシスは二重人格なの?」と思い始めている。
「私はね、監獄の中では変態だけど監獄を出たら常識人なのよ」
「自分で変態って言っちゃったよ」とその場にいる誰もが思った。
メネシスにも許して貰えたので浮世に帰ろうとした天空神。そんな天空神を創造神は引き止める。
「ごめんね、少し話があるの」
そう引き止められた天空神は笑って答える。
「どうしたの?」
そんな天空神に創造神は暗い顔をしていた。
「今後を左右する大切な話だ」




