100万人記念特別コラボ配信! 16
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「「このクエスト、発生が簡単すぎません?」」
私とセレスさんの声が上手いことハモる。
そう、さっき憂炎さんが簡単にまとめてくれていたのを聞いて、ふとそう思ったのだ。
私がカグラ様のクエスト───『百鬼夜行』を発生した時は、ハクの好感度調整のために何度もノーダメ耐久を繰り返し、ようやくの発生だった。
堕龍のクエスト、『その翼に誇りを、その瞳に覇天の輝きを』の発生だって、1m先も見えない深い霧の中、四方八方から襲い掛かる堕龍の猛攻を凌ぎながら頂上へと到達し、石化されたドラゴンを持ち帰ることで発生する。
それらと比べれば、『エルフの遺跡を探索する』だけで発生するスペリオルクエストは……あまりにも発見が容易だ。
「しかも、ここみたいな遺跡が、他にも何個もある可能性だってあるんでしょ? しかも隠す気もなく、目立つところにドドーンって」
それはもう、『見つけてください』と言っているようなものだ。それに、ゾンビが出てきたとしても強さは大したことは無い。大量に現れることに対処できれば。
「つまり、このクエストは見つけられる前提のクエストってことアルか?」
「と言うよりは、なるべく多くのプレイヤーが参戦する前提のクエストのように思うのよね」
Mr.Qやセレスさん達とこのクエストを発見したときだって、『コカパク・トラリ』とかいうチート級のモンスターと戦うのにかなりの人数を必要としたのだ。
ただ封印するだけであれだ。もし討伐が目的になったら……それこそまた堕龍戦の時のように千人、万人規模の超大型レイドになってもおかしくない。
「ってことで……多分クリアにはかなりの人数が必要だから、これだけ簡単にクエストが発生するんだと思うわ」
「なるほど、確かにそう思えば納得するアルね」
「あくまで予想だけどね」
・これで違ったらどうするんだ
・まぁその時はその時だ
・よし、じゃあ俺らも遺跡探すか!
・旧マップにもあるって話だったよな?
・またお祭りか?
・おろちの時と同じような大規模レイドが始まったら最高だな
まぁ、今は堕龍の時と違ってプレイヤーの水準はかなり上がってるし、レベルキャップを解放しているプレイヤーだって着々と増えている。もし大規模レイドが発生しても良い戦いになるだろう。
とはいえ、まだまだ気になる部分はたくさんある。
この羽根はいったい何なのか。
この本の内容は何なのか。
そもそも、データではなくわざわざ本として残した理由は何なのか。
うーん、私も結構外国語は勉強してたつもりだけど、こんな文字は見たことないし……ジョセフさんは知ってるかな? もしくはアネファン内で使える翻訳機的なものが……
あっ、ミューロンちゃんに読み込ませればよくない? 彼女ならこの世界のデータをかなり持ってるだろうし、サクッと翻訳してくれそう。
「カローナ様、どうします? まだこの中を探索します?」
「うーん……それもいいんだけど、スペリオルクエストが発生した以上、これ以上何か重要なものはなさそうなんだよねぇ」
「確かにもうゾンビも襲ってこないし、大事なものは残ってないかもしれないぴょん!」
「「「「あっ」」」」
「えっ、私何か変なこと言ったぴょん?」
ラビリちゃんの一言に、私を含めた四人はハッと気が付く。
確かにこの部屋に着いてからゾンビを見てないぞ? そのおかげでゆっくり調査できたりこうやって話し合ったりできてるんだけど……。
「この本や羽根を入手してもゾンビが襲ってこないってことは、あのゾンビは別に何かを守っていたわけじゃないアルな」
「じゃあなんでゾンビは私達に襲い掛かって来たのでしょう?」
「いえ……襲い掛かって来たのではなく、『外に向かう途中にたまたま私達がいただけ』と考えることもできますわ」
「あれ? じゃあ大量にいたゾンビは今頃外に出てるってことぴょん?」
・あっ……(察し)
・今頃外では……
・あれ? ゾンビパニック開始?
・恐竜がゾンビになったりしたら……
「ヤバくね?」
「「「「っっ……!!」」」」
バイ〇ハザードな光景を想像した私達は、一目散に外を目指して駆け出す。
いや、ゾンビに噛まれて感染するかどうかは知らないけど、万が一ってこともあるじゃん!? プレイヤーってゾンビになるのかな? いや、そんなことしないけどね!
ともかく、私達が逃したモンスターが逃げ出して他のプレイヤーを襲ったりなんてしたら一大事……配信者的には大ダメージだ。
この場にいるのは全員配信者だ。全員が私と同じことを考えて、炎上を想像して焦った表情になってる様子。
とにかく、被害が出る前に事態を抑える!
急げ~~っ!!
お読みくださってありがとうございます。




