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第一章 三話 人生、そんなに甘くない


人生とはそんなに甘いものではない__。



朝比奈怜大は改めて実感していた。人生とはそこまで甘いものではないのだと。


時は現在より数刻遡る。異世界転移してからすぐに出会った少女、 アリス。

紆余曲折を経て、 レータはアリスと共に今夜の宿を探していた。


「ここが良さそうね。 さっチェックインしましょ」 そう言って受付に向かうアリス。そのアリスの横顔を眺めながらレータは期待に胸を弾ませていた。

そう、 何を隠そうこれから金髪ロングの美少女と一つ屋根の下で一夜を共にするのだ。 胸が躍らないほうがどうかしている。


「はい。これがレータの部屋のキーね。」

「えっ? 別の部屋なの?」

尋ねるレータにアリスが真顔で応じる。

「はあ?当たり前でしょ? どこの世界に今日初めて会った人と同じ部屋で寝る女がいるのよ。」

そうですよね。 わかってましたよ。 はい。


時は戻り、 レータの自室。

「何を期待してたんだ俺は。 童貞じゃあるまいし。」現実世界でヒキニートになる以前は、 地元で名の知れたヤンキーということもあり、 それなりに遊んでいたレータだが、 異世界に来たということで少々舞い上がっていたのかも知れない。

顔はイケメンでもブサイクでもないフツメン。幼少期にはジャニーズに入れると言われたこともあった。


「どこの世界でも同じか。 そりゃそうだ。」そんな事を思いながら俺は眠りについた。



翌朝、 ロビーに降りるとアリスがモーニングを楽しんでいた。「おそーい。 今日から仕事なんだからね!」少々機嫌の悪そうなアリスの隣に座り、 コーヒーとパンを注文する。

この世界の食文化は現実世界とほとんど遜色がないので助かる。


軽い朝食を済ませギルドへ到着すると、 昨日のゴロツキ共がこちらを睨んでいるが、 同じ轍を踏んでなるものか。 俺は紳士なのだ。

昨夜の過ちを反芻しながら、 しかし今日は絡んではこないゴロツキ共の視線をよそに受付へと向かう。


「おはようございまーす! クエストの受注ですか? あちらのクエストカウンターからお好みのクエストをお選びくださーい!」受付のお姉さんに促されて掲示板のような板に貼られた紙を眺める。 どうやら文字も読めるようだ。


「最初だしこんなのでいいんじゃない? ジャガーノートの皮の納品! 昨日やっつけたやつよ!」

度胸はあるほうだと自負しているが流石に化物と戦うのは気後れする。「危なくなったら、 頼むよ」

「しょうがないわねぇ! でもそんなに強くないし大丈夫よ!」そんなもんかねえと呟きながら、 用紙を受付に提出する。





「もうすぐジャガーノートの生息地よ。気合い入れてね!」やってきたのは昨日の森だ。 改めて見てみると、 鬱蒼と生い茂った木々に囲まれた不気味な雰囲気も漂う森だ。

「アタシが魔法で援護するから、 とりあえず戦ってみて!」マジか、 俺が突っ込むのか。 と思いながらも茂みからのそのそと歩いてきた犬の化物、 もといジャガーノートと対峙する。


「とりあえず、 漫画みたいにやってみるか」とそれっぽい動きでジャガーノートの首元目掛けて剣を振り下ろす。 ブシャッという音とともにジャガーノートの首が根本から吹っ飛び、 赤い鮮血が飛び散る。 「いい感じじゃない!その調子!」

アリスのその言葉に気を良くした俺は後ろから続いてくるジャガーノートの群れに突っ込んでいった____。




全てを討伐し、 目的の皮を持ち帰る頃にはすっかり日が暮れていた。 どうやら必要な量より多く狩りすぎてしったみたいで、 アリス曰く、 俺には剣の才能があるらしい。 戦闘のコツを掴んだ俺が夢中で狩りを続けていたらこんな時間だ。


「さっ、 街に戻ってクエスト達成の報告しましょ!」そうして初めてのクエストを終えた俺たちは夕日の沈む街へと、帰還するのだった。




簡単な設定紹介を。


主人公 朝比奈怜大(あさひなれいた)

18歳 フツメン オタクで元ヤン。

茶髪の短髪でヤンキー上がりの青年という感じ


アリス

ヒロイン。16歳。腰まで伸びたサラサラの金髪ロングでかなりの美少女。



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