エレンの家族
「成仏していきました。よろしければ傭兵が持って行った指輪と剣について話していただけませんか?」
夫婦は頷いた。
「わかりました。まずは剣ですが、あれは私が現役の頃に使っていた剣でして竜骨から作られています。そのため大変高価です。といっても高価なだけでお金があればだれでも手に入れられます。」
「問題は指輪です。あれは竜紋の指輪と言って、先祖が竜を助けたことがあり、その竜がくれたものです。あれを身に付けていると竜の加護で防御力が上がります。更に知能のある竜はこの指輪を見れば話をしてくれるらしく、以前魔物が大量発生した時に竜に助けを乞うて助かったといういい伝えがあります。」
「そんなものがあったのか。いったいあんたらは何者だ?」
「夫は昔は名の知れた冒険者で、私と一緒に年を取りたいという理由で限界で鍛えるのを辞めたゴールドランカーです。私は竜王山脈にあった竜王王国の王族の末裔です。」
「そいつは凄いな。竜王王国は竜王を怒らせて滅亡したんだろ?」
「はい、私の生まれるずっと前の話なので詳しくは知りませんが母が残した書物ならあります。確認しますか?」
「いや、そいつは俺達が見ていいものじゃないだろう。」
「そうですね、お話下さってありがとうございました。」
「ところで報酬でその指輪もらえたりするか?もらえなくても今度少し貸してくれるだけでもいい。そしたら葵を助けられるかもしれない。」
「無茶をいうなよ石頭。ギルマスのくせに卑怯な奴だな。気にしないでくれ、剣と指輪は取り返す。」
「「ありがとうございます。」」
「葵兄ちゃん!僕、あの人達を許せない。捕まえに行くなら僕も一緒に行かせてくれよ。」
「駄目だ。今のお前は足手まといにしかならない。」
「そんなこと・・・。わかってるよ、でも、もう一度会って、あいつらに・・。」
そこからは泣いているため何を言っているのか誰も聞き取れなかった。
「流石に徹夜してるから少し寝るが、今日の夜にはあの4人を連れて来てやる。いいたいことは全てあいつらに言ってやれ。」
そして寝たあと夕方位に3人は再びダンジョンの入口にやってきた。
「事が事なだけに簡単にお休みがとれました。」
「俺は見張りにギルドの職員集めてきたぞ。」
「じゃあ行くか!」
3人は30階から上り、38階の傭兵達のキャンプにやってきた。するとそこには男の死体が2つと、左の手首から先が無くなって震えている女が座り込んでいた。




