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マゴーネ回想
お帰りなさいませか、閣下
1ヵ月が過ぎ、イタリアにハンニバルが帰還した
変わりは
ありません
敵地のど真ん中で過ごす1ヵ月は長かった
ハンニバルの不在を知った敵がいつ攻めてくるかも
わからない、周囲が全て敵
いつ襲われるのかわからない
預かったこの軍を失うわけにはいかない重圧に
マゴーネは常に見張り、備え、緊張していた
閣下はこんな緊張の中にいるのか
敵は釣れなかったな
はい閣下、伝令を出せず残念です
自分はおとりだったわけだ
ハンニバルの不在を知って、敵が押し寄せることを
ハンニバルは期待していた
ローマの重装歩兵の足なら、カルタゴから取って返しても間に合うという判断か
こちらについた都市は
ありません
カルタゴに行って正解だった
ハンニバルはローマ連合の解体を目指していた
ローマと各都市の間に結ばれた同盟は
信頼に基づき、ローマ連合は成り立っている
もはや安全と思われていたイタリア半島に乗り込み
軍事的にローマを打ち負かし同盟を解散させ
ローマを孤立無縁にする、そして滅ぼす
それがハンニバルのイタリアに攻め込んだ理由だった
カルタゴは、海洋国家としての復権を目指す
地中海を我々のものに、取り戻すのだ
マゴーネ、カルタゴに行き、海軍の指揮を取れ
指令が下った
ハンニバルの中で戦略が変わった




