102話 試合終了 ※祐乃視点
ドガァァアアアァンッ!!!
爆音がグラウンドを叩き潰し、衝撃波が空気ごと押し流す。
地面がめくれ上がり、砂と土が空へ吹き上がった。
爆魔法最大の大技『エクスプロージョン・ノヴァ』が炸裂する。
ボクが大好きで、大好きで、何よりも愛してる楽しい魔法だ…
決めた達成感、爽快感に気分が高揚した。
しかし、その反面、悲しい感情が発生する。
「コーチと練習できてたら…もっと綺麗な爆発にできたかもなぁ…花火みたいにさ…」
ぽつりと小さな独り言は爆音にかき消される。
ボクは爆発に呑まれ、地面に強く叩きつけられた。
【夏目祐乃 HP0】
ビーッ!
HPが尽き、マジックギアからブザー音が鳴る。
しかし同時にーーーー
「…ぐぅぅぅう…!」
「ぐあああああああああああッ!!」
【××カレン HP0】
【紫ハヤト HP0】
ビーッ!
ビーッ!
半分以上残っていたHPを丸ごと削り取った。
試合終了。
マジックギアから機械音声が流れる。
『DRAW!!』
巻き上がった土煙が、グラウンド全体を覆い尽くす。
もくもくと広がるそれは、まるで雲みたいに膨れ上がって、観客席の直前で止まった。
3人全員ともHPが尽きたため、ホールド状態となり拘束されるとコーチがボク達の状態を確認しにきた。
「HPが残っているプレイヤーがいなくなった!よって、この試合は引き分けとする!」
わー!わー!
すげー!
滅多に見れない大魔法を目撃し、観客達が興奮する。
ピー!ピー!と指笛を鳴らす人もいた。
引き分け。
この結果で、ボク達の試合は幕を閉じることになった。




