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18~自分が女神様?

※今回は会話多めです。


時間は少し遡り、場面はちょうど自分の首筋に薬を入れられたところになる。



自分は諦め、目を閉じ、BAD ENDを迎えるはずだったのだが、いきなり何かが爆発したような音が鳴り響く。

その音に驚いて目を見開き、声を上げたはずだった。


そう、上げたはずだった…。


目を見開いたまでは同じ行動。だが声だけは自分の意思に反してうんともすんとも声を上げる事ができない。


なんじゃろか?こんな状態になるのが薬の効果なのか?

ああ。確かに静かに犯したい場合は便利なのかもしれないな。


何か体に生暖かいものが掛かっているし…。これは…


恐々と、自分に何が起きてるのか確認するために視線を体にもっていった。



……


…ん?


視線が固定されている?

何と言えばいいのだろうか。自分の思ったとおりに体が動かないというか…



と、その時いきなり体が動き出す。



そのおかしな現象に心の中で声をあげる。

実際は声に出るような驚きなのだが、何度も言うように意思に反して声が出てこない。

そんな風に内心驚いている間にも体は勝手に動き、自分の体に覆いかぶさっていた男の額に、右手でアイアンクローをかます。


ってちょっとまて!

万力を締めるようにすごい勢いで、右手に力が掛かっていく!


やばいやばい!それ以上力を加えたら…



グチャ、となんとも言いがたい音が目の前から響く。

そして自分の体中に降り注ぐ赤い鮮血と何ともいえない物体X。


そんな事柄を自分は見たくもないのに無理やり見せられている。


いや…ほんとなんだこれ…。

自分グロ耐性とかないんだが…。


心の中では呆然としているのに、体は勝手に動き出し、顔に掛かった物体Xを軽く取り除き、そして体を起こす。

体を起こした後、視線を辺りに彷徨わせて手を握ったり開いたりしている…。


もうなんだろうね。なんだろうね…。

自分の体のはずなのに、他人の体を同じ視線で見てる気分である。


そうして自分が混乱のうちにいると、いきなり声が自分の中に響く。



{んぅ~!やっと動けたわ!}



体は勝手に伸びの体勢になり、んーっと小さな声を上げつつ脳内に女性の声が響く。

いきなり何が起きたのか分からず、つっこむのも忘れただただボーっとしてしまった。

するとまた声が響いていく。



{で、あなたがもう一人の人格かしら?呆然としてるみたいだけど。}



そりゃ、いきなり色々な事が起きるとフリーズしても仕方ないじゃないか。

何回こんな不思議体験すればいいんだ…。

もう自分のライフは0だよ!!



{まぁまぁ、落ち着きなさいよ。とりあえず話を聞いてほしいのよ。}



………。



{………。}



………。



{……、いや、何でいきなりだんまりなのよ!}



え?話するんじゃなかったの?



{いえ…、ああ、もういいわ…。落ち着いたならそれで。}




………



……



落ち着いてるわけ無いだろうっ!!なんだこれ!なんだこれ!



{……はぁ。 まぁこうなるのはうすうす分かっていたわ…。}



何でそっちは冷静なんだよ!同じ自分の人格なら一緒に驚きもシェアしてくださいよ!そんな自分の人格に自己ツッコミとか…。

もうだめだ…、薬のせいできっと頭もイカレたんだな…。



{今まであなたが受けてきた境遇は知っているし、こんな状況で混乱し放題なのは分かるけど、とりあえず落ち着きなさい。}



……何か慰められてるんだが。


もういいよ…。何でもバッチコイ!



{はぁ…。とりあえず私の事を説明するわよ。今話しかけている私はあなたの別の人格とかではなくて。

いえ、別の人格ではあるのかしら…。そうではなくてあなたから生まれたというより、もっと根本から違うというか…。}



自分で自分に言うのもアレだが、何とも説明べただな。

分かりやすく今北産業(三行)で頼む。



{ええい!めんどくさいわ! いい!私は女神だったものよ!}



………。



……は?



{私は

女神

だった!


三行にしてあげたらこうね。}



いやいや、別に三行じゃなくてもいいんだが。

何?女神ってなんぞ?



{あら?女神も知らないの?…こんな知識の低いものと一緒に転生しているなんて…。ふぅ。いいわ。女神って言うのはね、人々にあが…}



いやいや!女神の定義を説明しろという意味じゃなくてね!

今自分に話しかけてるのが女神というのがイミフというかなんというか…。



{ああ。そういう意味ね。うーん、とりあえず納得しておきなさい。時間があまり無いの。}



そこは説明してくださいよ…。



{もう、つべこべ言わない!後で説明してあげるわ!とにかく私は女神だったもので、今はこの体に転生しているみたいね}



ははっ。そうっすか。



{何だか投げやりね…。まぁ分からないでも無いけど…。それで何から話そうかしら。んー…、ああ。そうね。まず今体を操っているのは私よ。何だか驚いていたみたいだから。}



……え?


何それ怖いんだが…。



{安心しなさい。私を犯そうとしていたものにはそれ相応の罪を与えてやるわ!あなたじゃそのままBAD ENDだったでしょ。今は私の体でもあるんだから、もっと丁寧に扱ってほしいわね。}



はぁ…。すいません。



{今のあなたじゃ仕方ないかもしれないからね。いいわ。私は寛大だから許してあげる!とりあえず…}



ってちょっとまてぇぇぇぇ!



{あら?なにかしら?}



おまっ、つまりあの強制スプラッタおまえのせいだったのか!?



{…ん?ーーーああ。アイアンクロー?}



それだよ!何でよりにもよってあんな殺し方なんだよ!

マジトラウマものなんだが…。



{さっきも言ったじゃない。相応の罪って。}



え?何この自称女神人格?怖すぎ…。

これが女神とかちょっとひくわ…。



{……分かってると思うけど、それ私に駄々漏れだからね。}



はっ!?



{………。い、いいわ。私は寛大だからね…。許してあげるわ。}



…何も考えるな。心を無にするのじゃ…。



{ふぅ。ここで漫才をしていても仕方ないわ。私が動ける時間内に盗賊を殲滅しないと…}



そして再び勝手に動き出す体。

…ホント変な感覚だな。勝手に動くって…。



{じきに慣れるでしょ。私が動かしてるんだから安心しなさい。}



…余計不安なんだが。

それにマジで盗賊を倒すの?



{当たり前じゃない。このままじゃ私達は奴隷行きでしょ?そんなのまっぴらごめんよ。

せっかく転生できたのに。何でいちいち破滅に向かわなきゃいけないのよ。}



…ごもっともで。

でも、一々殺さなくても…



{盗賊はもちろん全員殺すわよ}



……oh。



{さっきも言ったけどあなたの思考は私には見えているからね。抵抗があるのも分かるわ。平和な世界で暮らしていたみたいだしね。でもそこはもう割り切りなさい。あなたも私同様に転生しているみたいだしね。この世界で生きていきたいなら昔の考え方は身を滅ぼすだけよ?}



…まぁ、そうなんだけどね。


…って、ん?


ちょっと覚悟云々の前に、え、自分転生してるんですか?



{え?気づいてなかったの?、しっかり体を確かめたりしてたみたいだから、てっきり転生に関しては受け入れているものだと思っていたわ。}



ちょ、ちょっとまって!自分前の世界で死んだとか、別の世界に行きたい!だとかそんなこと全く思ってなかったんですけど…。

しかも直前の記憶って、普通にベットで寝てたはず…。それなのにいきなりなんで?



{詳しくは私にも分からないわね。そんな力は私には無いし、今はさらに制約が掛かっているしね。

とにかく、今の私でも分かるのは、あなたは私と同じく転生してきたものだという事だけね。}



……マジで?



{マ・ジ・で}



じゃあ……、自分、元の世界に帰れない……とか?



{ん~、多分無理でしょうね。何人かの別の神は別の次元に移動できたりした者もいたけど、私にはそんな力ないし。}



………。



{…落ち込むのも分かるけど、そこはもう早めに諦めなさい。あと色々悩むのも、もう少し後にしなさい。その思考は体の動きにも影響が出るのよ。}



…結構きびしいっすね…。



{本来なら話し相手ぐらいにはなってあげてるわよ。とりあえず今はやるべきことをやるわよ。調べてみたら私3時間しか動けないじゃない。

それまでにさっさと殲滅して落ち着けるようにしたいのよ。}



…そ、そうっすか。でもなんで3時間?



{んー、また説明も面倒ね。また混乱するでしょうけどいいわ、ステータスチェックと唱えてみなさい。}



へ?ステータスチェック?

と考えてみると、何かが浮かんでくるのが分かる。

…もう何でもありだな。


なになに。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


名前 ----


種族 ルナエルフ


職業 無し


Lv 3


状態 女神化 


スキル『種族共存』Lv-

   『太陽からの嫌われ者』Lv-

   『月の祝福者』Lv-

   『満月に侵される者』Lv-

   『血を好む者』Lv-

   『血液愛好家』Lv-

   『ドリアードの友達』Lv-

   『森からの祝福者』Lv-

   『肉嫌い』Lv-

   『闇目』Lv-

   『ステータスチェック』Lv-

   『格闘術』Lv2

   『第六感』Lv2

   『弓術』Lv5

   『狼の友達』Lv4

   『調理』Lv3   

   <月魔法Lv5>

   <偽装Lv5>

   <並列思考Lv5>

   <テレパスLv5>

   <身体能力超強化Lv5>

   <自然治癒能力超増加Lv5>

   <五感超強化Lv5>

   <第六間超強化Lv5>

   <識別Lv->

   <状態異常無効Lv->

   <不老Lv->


称号 『異邦人』『遠矢射る神』


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


………。



{見えたかしら?その中の満月に侵される者に制約が詰め込まれてるわね。前の私にはそんなの無かったのだけどね。

今の体との兼ね合いでこういうスキルがついちゃったのかしらね。ああ、スキルの説明とかも後にしなさいね。

今は状態を確認してもらいたかっただけだから。}



………。



{…で、今度はどうしたのよ。}



…えっと。



{なにかしら?}



…もう、訳が分からないよ。



{適応しなさい!}



………ひでぇ。


…ええい!わかった!わかりました!もう考えるのは後にする!

後々聞けるならそれでいいわ!後で教えてください!



で、話を戻して何で盗賊を全滅させるの?

覚悟云々抜きにしても逃げた方がよくない?



{それは…、そう、首輪が付いてるからよ。}



あ、そうか。

って何で首輪付いてるのに、今は攻撃できるのさ?

自分の時勝手にセーブ掛かったんだけど。



{今は私が主人格になってスキルが発動しているからよ。ほら、状態異常無効スキルがあるでしょ?

その効果で今現在は影響が無いのよ。}



首輪の効力が状態異常扱いなのか…。

なるほど。そりゃ時間切れになる前に行動しないとダメだわ。



{そういうことよ、じゃあ分かってもらえたところで早速蹴散らしに行くわよ!}



アグレッシブっすね…。


ってちょっとまって!



{もう、次は何?}



自称女神さんも見てたなら知ってると思うけど、リンちゃんどうするの?



{あ…、忘れてたわ。ん~、そうね。置いていっても仕方ないし一緒についてきてもらいましょ。}



忘れてたって…。



{仕方ないじゃない。私は今初めて目覚めたのよ。昔より能力もたくさん落ちてるし。処理に時間が掛かるのよ。

月は出てるみたいだけど、これじゃ昔のようには動けないわね…。}



…なるほど。しかしそんな事言われると不安になってくるんだけど。

今の状態で盗賊に勝てるのか?さっきのアイアンクローは確かに凄かったけど、相手ポカーンとして動いてなかったし。

一回戦った感じだと、盗賊もほとんど自分と同じ技量に思えたけど。



{そこは大丈夫よ。仮にも私は神だったものよ!そこらへんの盗賊なんかには負けないわよ。}



でもやっぱりなぁ…。


んー…


あっ、思いついたけど今のうちに首輪外してしまえばいいんじゃ?



{………。}



……あれ?どしたん?



{…もう!わかりなさいよ! 私の体に不埒な事をしようとしたんだから、それに対する裁きを与えたいのよ!一刻も早くね!これは決定事項!いいわね!}



お、おう…。



{あなたのせいでもあるんだからね!目覚めて何でいきなり犯られそうなのよ!その後思考を読んで状況は理解できたけど、納得はできないわ!

おかげで目覚めて一番が殺害になったわよ!今度の人生は穏やかに暮らしたかったのに!こんなのじゃ前と一緒じゃない!

大体私だってまだ全部把握できてないのよ!あなたの思考を頼りに今までの経験を合わせて判断しただけに過ぎないし!並列思考で冷静に見せてただけよ!

神様だってストレス溜まるんだからね!発散ぐらいさせなさいよ!ばかー!}



…あ、…えっと、すいませんでした。



{はぁ…はぁ…。…いいわ。言ってすっきりした。私は寛大だからね。過去にはとらわれないわ!}



ものすごく過去にとらわれているんじゃ……ってあぶねぇ!

心を無にするんじゃ!これ以上考えたら藪からヘビがでるぞっ!



{………。で、殲滅でい・い・わ・ね?}



サーイエッサー。



心の中で盗賊たちに合掌しておいた。



カッコを色々使ってますので分かりにくいところがあるかもしれないですが

()心の声、説明など

{}神の声

「」口に出してる会話

<> スキルテレパス使用時

で統一しようとは思っています。


※スキルはあとあと増やしたり減らしたりするかもしれません。

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