資料:隠者の薔薇/黄金の教示について
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■隠者の薔薇とは
伝説上では、14世紀後半から15世紀の一般的に中世と呼ばれる時代において成立したとされる魔術秘密結社。
設立から現在に至るまで無数の分派形成を繰り返しながらも常に世界最大級の魔術師結社として世俗社会の歴史と魔界社会の歴史双方に影の影響力を及ぼしてきた。
本部は人間の侵入が不可能なイスラエル・エルサレム地下数百メートル地点の空洞に設置された会議室とされる。
西・東ヨーロッパ、アフリカ、中東、ロシア、北インド、南インド、華北、華東、華南、西北、太平洋、オセアニア、北アメリカ、中央アメリカ、南アメリカ。全世界16の地域支部を有し、全世界約120の加盟・準加盟秘密都市を持つ。非戦闘員、出資者、準構成員を含めた構成員数は980万人を数え、正式な構成数は85万人。そのうちの正規軍隊としての規模は30万人(各地方準構成員による防衛用民兵は緊急動員兵力として約100万人ほど内在している)。
団体全体の理念・目標として【魔術知識の平等な普及】【魔術による人類社会の公正な発展】【魔術の更なる発展】の三つの目標を標榜している。
1940年代以前は世俗社会権力との癒着により議会の腐敗や元老院の専横が目立っていたが、幹部団体『黄金の教示』の長として【王冠のヨトゥム】が就任して以降は組織改革と議会改革が進められ、2000年代には【国境なき呪医団】【厚生福祉委員会】二つの部門開設により組織的な福祉支援を開始、現在団体規模は最盛期を迎えている。
■組織構造
意思決定機関として【議会】が存在し、各構成都市から投票によって選出された議員上院下院合わせて417人が在籍する。議事堂は最も歴史ある支部とされる西ヨーロッパ支部(ドイツ、バーデン県ストラスブール)の秘匿結界内に所在するが、多くの議員は遠隔で参加する。
議会は元老院、黄金の教示に対して指名権と罷免権を有する。
また、幹部会より提示される予算案を審議し再訂か承認かを決定する他、組織内で適用される法律を基本法である【薔薇憲章】に基づいて作成・審議する。
行政機関としては幹部会【黄金の教示】を頂点として各行政団体が組織される。
幹部会選出には三つの方法がある。二名以上の幹部会構成員からの指名、一名の幹部会構成員からの指名と議会の承認、そして元老院からの指名である。
また、諮問機関として【元老院】が存在し、これは議会から選出された10名の元老院議員によって構成される。
最高裁の役割を有する他、黄金の教示に対して指名権、罷免権を有する。議会法案についても憲章審議が可能であり憲章違反とされた場合、上院下院両議会の三分の二以上の承認が無ければ法案・法律は停止される。
更に、黄金の教示における監査委員として【秘匿されし知識】を派遣し毎回の定例会に参加させる他、憲章違反とされる幹部に対する警告と、警告無視の場合【排除】させる権限を与える。
■【大連合】とは
2022年1月1日、全世界110の違法魔術団体と同時に協定を締結し大連合を成立、【魔術知識の秘匿・独占を行う独裁的強権組織】の排除を目標として国連秘匿保障委員会へ通達した。
曰く、【国連秘匿保障委員会】は魔界の都市伝説的組織【南極卿財団】による陰謀であり、影の支配者・南極卿が魔術知識を独占することで魔術の研究発展を阻害、全世界の支配を維持しているとのこと。
国連秘匿保障委員会は国連理事国各代表に対して当然この表明の主張を否定。全面的に対立する意思を示している。
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■黄金の教示とは
隠者の薔薇構成員の中でも、戦力・魔力・魔術知識・魔術技巧・実務能力・指揮能力に優れた男女11名(男性七名、女性三名、秘匿特例につき不明者一名)による幹部会。違法魔術師の中でも卓越し、頂点に近しい実力を持つ術師のみが選ばれる。
国連秘匿保障委員会では【黄金の教示】構成員はたとえ単独であっても発見が報告された場合、対処するには特別指定級魔術師一名以上を主軸とした3名以上の第一級以上の魔術師によって構成された部隊を必須とし、第二級以下の魔術師による交戦は原則禁止とされる。
◇幹部会:『黄金の教示』総勢11名 役職
主席 『王冠のヨトゥム』 代表者 議会・元老院通達者
第二席『智慧のヨセフ』 黄金の教示法務官 法務部長 書庫番
第三席『理解のヴィクトリア』 諜報部長
第四席『慈悲のゲドゥラー』 神秘部長 祭祀長
第五席『峻厳なるサイエイ』 神秘副長 国境なき呪医団団長
第六席『美のミハイル』 諜報部長
第七席『勝利のカリオストロ』 外交部長
第八席『栄光のジュン』 傭兵斡旋
第九席『基礎のカイ』 正規軍大将
末席 『王国たるCRC』 基幹魔術管理・運用
席次無『秘匿されたる知識』 監査 処刑官
◇下部機関
・法務部
智慧のヨセフを首領に置き、各機関、各支局、各幹部の法規管理を行う。また、議会に法案提出を行う。
・情報部
理解のヴィクトリアによる機関。世俗者などに魔術教育を施す教育局、団体全体の指令や報告を管理する情報局、諸事務を管理する総務局、諸支局各機関の予算と収入支出管理を行う財務局から成る。
・諜報部
美のミハイルによる機関。諜報員により諜報活動と外交活動を行う。世俗・魔界双方に相当数の人員を派遣しており情報の収集と工作活動を継続している。上級工作員に関しては諜報部による直接の教育が施されており忠誠心・魔術技能・戦闘能力・潜入工作能力に関して高い水準を誇る。
・神秘部
慈悲のゲドゥラーによる機関。預言・予言、占術、禁術の研究、儀式の研究を担当。物品管理局として団体が保有する呪物や封印などの管理を担当する機関も持つほか、副官である【峻厳なるサイエイ】による先進魔術研究局は魔導科学・呪医医学の研究を進める。
・外交部
勝利のカリオストロによる機関。他団体との外交、調整を行う外交官の所属する機関。各支部の調整、調停も行う。元々情報部外交局だったものが拡張された部門であり、2022年1月1日の大連合声明はカリオストロ肝入りの政策。予算も議会の後ろ盾から比較的潤沢である。
・軍部
基礎のカイによる機関。魔術戦闘に長けた術師を訓練・育成し、『来るべき最終戦争』に備えているほか、自衛能力を維持している。全体で25万人の規模を誇る。十年前から現在にかけて拡充と演習・限定特殊作戦が行われ練度・予算・稼働率ともに過去最高水準まで高められている。
・国境なき呪医団
峻厳なるサイエイによる機関。全世界の呪医医療を必要とするあらゆる人へ平等に医療を提供することを目的とした組織。厚生福祉委員会と共同運用される。世俗の紛争地域にて一部の難民を受け入れている。
・厚生福祉委員会
峻厳なるサイエイにより運営される組織。迫害などにより難民となった者や魔界へと迷い込んだ者を支援するほか、治安維持や新たな魔術都市の設立支援などを行う総合的福祉局。
魔術知識を応用した支援や団体の有する資産を利用した医療・食料・福祉支援を行う。条約加盟都市への難民受け入れとその後のケアを継続的に行うことを目的として設立されたが、難民・移民問題が各都市で紛糾し始めており、新都市建設と治安維持に重点を移したことで予算が圧迫されている。
国連秘匿保障委員会との対立もあって難民受け入れは数多くの危機を誘発しているほか、『隠者の薔薇』その他難民等へ攻撃的な違法魔術師を多く生み出し、その対処として福祉委員会が元老院をはじめとした裁判権と協調していながらも、逮捕・拘束・処刑等を行っている事への批判も議会内で度々巻き起こっている。
・秘匿されたる知識
元老院直属の諜報員一名。黄金の教示監査員。他諜報員・幹部・構成員全てから秘匿され、元老院のみが正体を知る。不測の事態や裏切りに対して『強制捜査権限』『殺害権限』を有するが、活動は非常に少ない。




