表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

異世界へ行った所で

ゴォォ...と大きな音をたてて、炎が燃えている。

炎は周囲の家だけではなく、樹木もまきこんで大きくなっていく。

その炎の中心に、動く人影が2つあった。



「どうした?もう終わりなのか?」



一人は余裕の表情で、もう一人を笑いながら刃こぼれのひどい剣をぶんと振り回した。身長180センチはありそうな大柄で、山賊のような格好をして、否、コスプレではなく本物の山賊である。



「くっ...」



もう一人は悔しそうな顔で、睨み返していた。よく見るとまだ10代になるかならないかぐらいの、年若い少年である。



「親の仇をとるんじゃなかったのか?ほら、二人ともそこで見ているぞ。」



二人の周囲には、よく見ると人の形をした消し炭がいくつもころがっていた。

少年の表情がさらに固くなる。怒りか、炎のせいか、顔が真っ赤に染まっている。

少年の後ろには、良く似た少女がよこたわっていた。

怪我はないようだが、ぐったりとしている。



「妹は、×××だけは守って見せる」


少年はだれにともなく呟いた。

その呟きは、誰に聞かれることもなく炎に包まれていった。



********第一話 異世界へ行った所で********



ふわー、とのんきな欠伸をひとつして、俺、瀬戸 四温(せと しおん)は目を覚ました。

さっきまで、妙にリアルな夢を見ていた気がするんだが、気のせいか。俺の小学校のときにそっくりな少年が、危険な目に遭っていた気がする。

俺の異世界に行ってみたいという願望が夢に出てきたのか?

ぼーっと考えながらいつまでも布団をかぶっていたいが、学校があるからそうもいかない。

いつもの時間に家を出て、高校へ向かった。




いつもの道を歩いていると、2歳くらいの幼児が目についた。

道端に気になるものでも落ちていたのか、地面を見つめてしゃがみこんでいる。

俺は通りすぎようとして気がついた。



(向こうからトラックが!!)



幼児は明らかに進行方向にいて、気が付いていないが、気が付いたとしても手遅れの距離だ!!

俺の体は考える前に動いていた。




どん、と体を突き抜ける衝撃があり、俺の意識はそこで途切れた。



****************



気が付くと真っ白な世界で、目の前には幼女が立っていた。

俺は仰向けになっていて、幼女は立ってこちらをのぞきこんでいる。

ちなみにスカートだ。もう少し上へずれれば見れるかも...

いや幼女だ。見てどうする。



「おはよー。」

「お、おはよう...」



なんとも気の抜けたな挨拶に、つい返事をしてしまった。

体をゆっくりと起こしながら質問する。



「ここは...どこだ?」

「ここは、天界っていうのよー天国みたいなとこかな?」



あっけらかんと幼女は答える。

「さっき死んだばかりだから記憶が混乱してるかもしれないけど、ここは死んだ魂が集まる場所なのよねー」

「俺は死んだのか...」

予想していたからか、すんなりと受け入れる。あんな大きいトラックにひかれたら、即死だろう。

「そうともいえるし、そうでないともいえるわー。」

「どういうことだ?」

「あなたは、本来あそこで死ぬはずじゃなかったのよねー。だから、神様権限で、あなたに別の世界での生をプレゼントゥ!」

「...」



神様?誰が?



「あっ今失礼なこと考えたでしょ??この女神リリエンティに対して!」

幼女はない胸をそらしながらえっへん、と咳払いをした。

「えー?って顔してジト目で見ないで!とにかく、あなたにもう一度生きるチャンスを上げるわ!別の世界のあなたに受肉させてあげるから、そこで生きてみて!」

「別の世界での俺?」

いきなり出てきた単語に眉をひそめる。

「パラレルワールド、って知ってる?簡単に言えば、同時に存在する別の世界のことよ、例えば第二次世界大戦の起こらなかった世界とか、恐竜が今も生きている世界とか、魔法の存在する世界とか、ね。」

「魔法!?」

魔法と聞いてテンションがあがる。ゲームみたいに、炎の魔法をぶっぱなしたりできるんだろうか。もし使える世界なら、ぜひ行ってみたい!ん、炎といえば、今朝変な夢をみたような...

「ただ、今あなたと魂の結びが近い世界に行くから私にもどこに行くか分からないよ~説明するよりやってみよう!それじゃあ!頑張ってね~」



幼女がバイバーイと手をふると、ガコンと音がして俺の下だけ床が抜けた!

「ああぁぁぁあ...」



俺の意識は再び闇へと呑まれていった。




*****************





パチパチと炎がはぜるおとで目を覚ます。

あれ、この光景は今朝、夢でみた...

俺はゆっくりと顔をあげた。

俺の前には少年が立っており、一人の盗賊と対峙していた。



「妹は、シオンだけは守って見せる!」



「え!妹の方かい!」



少女の声で、俺の突っ込みがこだました。

初めての投稿です、よろしくおねがいします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ