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新しい寮セイカツ 1

ここから第二部の始まり、ということにさせていただきます。

時は、鬼神の復活から1か月後。場所はもちろん青嵐学園緑水寮です。

「みんながこのまま仲良く暮らせますように」


 あの日、オレは確かにそう願った。


 そして聖玉は、その願いをかなえてくれた。


 具体的に言うと、いつの間にか緑水寮の隣に新しい男子寮が建っていた。そして緑水寮にいたほとんどの男子生徒は新しい男子寮に移動。緑水寮に残ったのはたった一人の男子生徒、つまりオレと――


「おい、透、起きろ! 急がないと遅刻するぞ!」


「無理だよぉ。だってさっきまで音楽室の小人たちと踊ってたんだもん」


「何言ってんだ。お前にはもともと睡眠時間なんて必要ないだろ!」


「それを言ったら、別にボクは遅刻したって平気だしぃ」


 相部屋の座敷わらし、座志木透。


 こいつはあいからわず寝ぼすけだ。二段ベッドの下の段で毛布にくるまっている。


「てめぇ、布団引っ剥がしてやる!」


「あ、ちょっと、ダメ!」


 布団をはがすと、今日も色気のないブリーフ姿が……とおもいきや、


「やぁん、姫雪クンのエッチ!」


 透の隣には、透け透けのキャミソールにセクシーなランジェリーを身に着けただけの半裸の巨乳女子がうずくまっていた。


「し、白神先輩、いるんならいるって言ってください!」


「またまたぁ、ホントはわかってて剥いたくせにぃ」


 白神一子先輩。保健室の人体模型の付喪神だ。


 ほかにも学園七不思議の魑魅魍魎たちが旧緑水寮に移り住み、さながらここはお化け屋敷と化していた。


 そして、その寮を仕切っているのが……


「こら、白神ビチ子! アンタ、姫雪君の部屋に入るの禁止って何度言えばわかるの!」


 青嵐学園新理事長にして、緑水寮寮長も兼ねる次郎丸真紅生徒会長様だ。


 真紅会長は、相変わらず白神先輩と相性が悪いらしい。


 黒髪ロングの美少女は、神剣「下り刀」を鞘走ると先輩めがけて切りかかった。白神先輩はヒラリとジャンプして刃をかわす。御神刀がオレの鼻先をかすめた。


 下り刀が霊体しか切れないことはわかっているが、やっぱり目の前を白刃が通り過ぎると背筋が凍る。


「真紅会長、人の部屋で刀を振り回さないでください! それからオレ、部屋の鍵閉めてましたよね!」


「問題ないわ。マスターキーで開錠したから」


「マスターキーって、プライバシー侵害じゃないですか!」


 オレの悲痛な訴えを、会長はフンと鼻で笑って退けた。


「私には、学園の平和を守るという責務があります。そのためには、一生徒のプライバシーなどとるに足らない問題です。それに、透ちゃんと同室って時点で姫雪君のプライバシーなんてないも同じでしょ」


 当初、会長の作った部屋割りでオレは一人部屋だった。


 なのに、どこをどうしてもいつの間にか透と同部屋になってしまう。どうやら、聖玉に祈った「このまま仲良く」というのには、「透と同部屋のまま」というのも含まれているらしい。


 すると、ベッドにうずくまったままの透が不満そうに声を上げた。


「えーっ、ボクは九朗ちゃんのプライバシーには気を使ってるよ。テクノブレイクのときには寝たふりしてるし」


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