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神魔変転 ~転生した絶対神はその力で全てを超える~  作者: Absolute ≪ZERO≫/夢神零
第4章 国境開放と神々の邂逅編
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第114話 神は進級する

第4章始まりました!

最近割と忙しいので更新速度が下がりますが、1ヶ月に1回くらいは更新させるので、気長にお待ちください。

時は経ち4月、俺は2年生へと進級した。


流石に2年生最初の授業には出席しなければならないので、仕方無く学園へと赴いた。


2年次では貴族は冒険者、商家は見習い商人として社会活動を行う。


故に2年次では学園へ登校する事は殆ど無い。


今日は初めて冒険者になる新2年生の為の説明会との事だ。


会場の壇上には教務主任らしき人物が無属性魔法・拡声を使い、挨拶を始めた。



「2年生への進級おめでとう。君達は今日から(アイアン)ランクの冒険者となる。冒険者活動は一見平民の所業だと思われがちだが、我々にも学ぶべき事は沢山ある。君達は将来貴族家を継ぐ者や嫁ぐ者も多い。冒険者活動での経験はきっとここに活きるだろう。そして冒険者の最高峰、白金(プラチナ)ランク。流石にここを目指せとは言わないが、是非目標とするが良い。更には金剛(ダイアモンド)ランク、十帝。君達には到底及ばない、上には上がいる事を痛感してほしい。最後に冒険者活動をするに当たって発生した責任は学園側は一切関与しない。全て自己で解決するように。これもまた君達の成長へと繋がるだろう。以上で挨拶を締めさせて貰う。君達の活躍を大いに期待している」



教務主任らしき人物が一礼すると、他の教員が生徒に(アイアン)ランクの冒険者カードを渡している。


まぁ俺は既に持っているし、説明会を聞く気もないので、ここで退出した。


暫く待っていると、ルナ、カーシャ、イーゼルが出てきて、俺に声を掛けた。



「見て見てゼロくん!私の冒険者カードだよ!」



ルナは(はしゃ)ぎながら俺に冒険者カードを見せる。



「ルナ、燥ぎ過ぎですわよ」


「ほら、他の人も驚いてるよ」



カーシャとイーゼルは呆れた声を上げる。


ルナは商家なので本来冒険者にはならない。


まさか自分が冒険者になろうとは最初は思いもしなかったのだろう。


まぁ燥ぐのも無理はないか、ルナだし。



「それにしても俺は、早めに冒険者になっておいて良かったな」



俺はルナの冒険者カードを見ながら呟く。


ルナや他の皆の冒険者カードには俺のカードとは違い、個人情報が記録されてある。


教務主任らしき人物は学園側は責任を取らないと言っていたが、本当は不測の事態に備えて学園の生徒を守るような仕組みがあるのだろう。


俺の場合、特に能力などの個人情報は学園側に一切伝えていない。


もしここで冒険者になっていたら、情報相違で面倒な事になっていただろうな。


そんな事を考えていると、イーゼルがふとぼやいた。



「僕、国王だけど流石にカードは普通だったね」



イーゼルは貰った冒険者カードをくるくる回し、眺めている。



「国王だからって便宜は無いだろうからな。冒険者ギルドはそもそも国家から独立している機関だろ。そんな事よりルナ、カーシャは明日の準備は出来ているのか?」



明日から冒険者パーティー、恒久の王権(レガリア)として隣国、神聖アーク帝国に向けて出発する。


その目的は国交回復だ。


そういうのは普通外務卿か外交官がやるのでは?とか思うが、イーゼルが外務卿を兼任しているので問題無い。


神聖アーク帝国首都までは馬車で行くのだが、結構な距離がある。


その為の準備という訳だ。



「勿論!と言いたい所だけど、長く家を空けるからね、何を持って行こうかまだ考え中なんだよね」


「そうですわね。ルナの言う通り何を持って行くかが重要ですわ」


「だよね!お菓子とか持って行こうかなo(*゜∀゜*)o」



ルナとカーシャは何を持って行くかで楽しんでいるようだ。


旅行に行く訳じゃないんだがな。


表向きは冒険者、裏は国王の護衛。


この事を分かっているのだろうか?



「僕は準備は終えたよ。流石に明日出発だからね。ルナ、カーシャも早く帰って準備を済ませないとね」


「( ゜д゜)ハッ!確かに!それじゃあ私はもう帰るね!ゼロくん、また明日ー!」


「私もそろそろ、それではゼロ様また明日」



イーゼルに促され、ルナとカーシャは足早に帰宅していった。


それを見ながらイーゼルはそっと呟いた。



「僕には挨拶無しなんだね」


「2人とも俺以外に目が行っていないんだよな。一応イーゼルの護衛担当なんだけどな」


「あれ?じゃあゼロは?」


「俺も大閣として出向くんだ。どちらかと言えば護衛される側だろう」


「それもそうだね、うん。指摘通り、ゼロに意識を取られて他の事は疎かになる未来が見える。大丈夫なの?」


「ん?何がだ?」


「あの2人は基本的にゼロの事を優先的に考えている。だからゼロと婚約するんだと言っているけど、実際どうなの?神として」


「・・・然るべき時になったら話すさ。不老不死の俺に付いていくかどうかは2人次第かな。永遠の時に縛られてまで俺と共に居る必要性はあるのか?」


「・・・その事、絶対まだ話しちゃ駄目だよ」


「・・・当然だ」



俺はイーゼルと別れて寮へと戻る。


因みに俺は準備する事は特に無い。


基本的に異空間収納(ストレージ)に全部ぶち込んであるからな。


なので、寮の中で元々あった物以外は綺麗さっぱり無くなっている。


・・・いや、布団で寝ているヴェレアスが居たな。


俺はヴェレアスが寝ている横でベッドに座り、夜が更けるのを待っているのだった。








―神聖アーク帝国首都イエルダム―



―聖城ライトメア―



―聖母の間―




2人の女性がカーテン越しに相対する。


1人は跪き、頭を垂れ、静かに発言する。



「グランツ王国との会談の準備が整いました。向こうも明日には王都を発つかと」


「分かりました。これは長年我が帝国とグランツ王国との諍いを絶つ重要な会談です。首都に入り次第丁重に迎えなさい、聖女ライム」


「承知致しました、アルマ様」



聖女と呼ばれたその少女は、聖母の間を後にするのだった。


ゼロは神なので食事、睡眠、排泄する必要はありません。

便利だね。

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