決意
ただでさえ文章力がないのにこんなに開いてしまって・・・。
読んでくださっている人はいるのでしょうか?
『えっと・・・貴方は、誰ですの?』
『私はリュミエル、光の大精霊です。貴方にやって欲しいことがあり、この地に呼び寄せさせて貰いました。』
『リュ・・・リュミエル様?!も、もちろん私に出来ることなら何でもさせて頂きますわ』
『そう・・・ありがとう。貴方は今世界中に魔物が発生しているというのを知っているわね?お願いというのは・・・それを倒して本来の数に戻して欲しいの。出来れば増えた理由も分かるといいのだけれど・・・』
ファラは迷った。自分の力でそれが達成できるかが心配だったからだ。
『あの・・・なぜ私なのですの?』
『・・・それは貴方の心を見たからです。貴方は純粋な勇気や優しさを持っています。それこそ今回の役に相応しいかと。』
『こころ・・・?よく分かりませんがこの私、全力でこの仕事を全うしたいと思います。』
その言葉を聞いてリュミエルはとても嬉しそうに言った。
『貴方ならそう言ってくださると思っていましたよ。力については心配ありません。私の光の力を与えましょう。他の光の祝福者より難しい術の制御も簡単になると思います。』
ファラは思わぬ言葉にびっくりして声が出なかった。大精霊自らが祝福をするなんて聞いたこともなかったしファラはこれで3つの精霊の祝福を受けたことになったのだ。
『それでは今から祝福をさずけます。』
《我、光の大精霊リュミエル 汝に光の祝福を。汝に無限の可能性を。命尽きるその時まで 永久の加護を》
それは唄うようでもあり何かを読み上げるようであった。声が幾重にも重なり不思議な響きを生み出していた。
その時ファラは自身の身体に新たな力を感じた。暖かくどこか懐かしい力が身体の中を巡っている。
『これで祝福は終わりです。貴女にこんな大変な役目を負わせてしまって本当に申し訳ないのだけれど・・・』
「いえ、私はこのことを誇りに思っています。むしろ感謝しているのです。」
『そう言ってもらえると助かるわ。貴方の旅が実り多きものとなりますように。』
「ありがとうございます。」
『それでは元の空間に戻すわ。また会えることを楽しみにしているわ。』
リュミエルがそう言った瞬間、また何かに引っ張られるような感覚がして気づいたら元の空間に戻っていた。
『すごい・・・2つの祝福でも相当な才能を持っていると言われるのに、3つも祝福を授かるなんて』
そしてファラは今度こそ神官の元へと歩いて行った。
『お疲れ様でした。もう終わりましたか?』
『はい。ありがとうございました。』
『それではご両親の元に帰りましょう。』
その頃ファラの両親はそわそわと落ち着かない様子でファラの帰りを待っていた。
『まだ終わらないのかしら?』
ファラの母親は手を落ち着きなく動かしながら言った。
『もうすぐ帰ってくるんじゃないか?・・・あぁ、ファラは何の祝福を授かるのか楽しみだな』
父親も落ち着いた振りをしていたがやはりいつもよりそわそわと同じところを歩き続けている。
そこへ祝福をもらったファラが神官と戻ってきた。
『ねぇお父様、お母様!その・・・祝福は2つありましたわ!それと・・・』
と、ファラは言いにくそうに1度口ごもる。何かを察したのか母親はファラに声をかける。
『すごいじゃない、ファラ。2つの祝福持ちなんて!今日はお祝いしなくちゃいけないわね』
『2つの祝福持ちはそうそう居るものでは無い。誇っていいぞ、ファラ。』
『ありがとうございます!ほんとに嬉しいですわ!』
両親は2つの祝福持ちだった娘を誇りに思った。そしてお祝いの準備をする為に家に帰ろうとした。
しかしファラが心ここにあらずといった様子で立ち止まっているのを見て父親が慌ててかけよる。
『おい、ファラ!大丈夫か?』
『あっ・・・ええ。お父様。あの、家に帰ったら大事な話があるんですの。』
『わかった。それでは食事の後に聞こう。』
『ありがとうございます。』
『それじゃあそろそろ帰ろう。』
ファラと両親は仲良く並んで帰路についた。家に着くと早速、母親が腕をふるってファラの好物を作り始めた。
『今日はお祝いに料理長ではなくて母さんが腕を奮って作ったのよ。いっぱい食べてね。』
そう言って母親はふわりと笑った。
ファラは自分の好きな料理ばかりが乗っている机を見て顔をほころばせる。
さっきまでの緊張はどこかへいってしまったようだった。
『ありがとう、お母様。それではいただきます。』
魚のソテーやステーキ、サラダ。どれも美味しく、すぐにぺろりと平らげてしまった。
『ふふっ、美味しかった?お母さんはデザートの用意をしてくるわね。』
そうして母親はデザートの準備をしに厨房へ行った。もうすぐ言わなければとファラは緊張を募らせる。
父親は何を言われるとか気になるようでそわそわしつつ新聞を読んでいた。
『そう言えば、また地方で魔物が大量発生しているらしいな・・・。こちらにも出てこなければいいが。』
『ええ。でもお父様、私達の領の騎士団は強いのですよね?』
『ああ。それに我がグランロード領には冒険者ギルドの本拠地がある。だから大抵の魔物ならなんとかなると思うがな。』
『冒険者ギルド・・・ですか・・・』
『どうしたファラ?何か気になることでもあるのか?』
『いえ、何でもないですわ。』
そうこうしていると母親が大きなケーキを持ってきた。
『お待たせ。ファラの好きなベリーのケーキよ。』
『わぁ!ありがとう!』
そのケーキにはふんだんに生クリームとベリーが使われ、ちょっとだけいつもより豪華だった。自分のためにこんなに豪華なケーキを作ってくれるなんてとても嬉しかった。
『それでファラ、さっきは何を言おうとしてたの?』
と、母親が切り出す。
ファラは祝福の時、大精霊に言われたことを話した。
『・・・そうか。リュミエル様が・・・。
ファラはいつここを出るつもりなんだ?』
父親はショックを受けながらも質問する。
『お父様、私は今通っている学園を卒業したらすぐに出発しようと思います。』
『あまりにも急すぎではないですか?もっと遅くても・・・』
『いいえお母様、私は一刻も早く原因を突き止めみんなが幸せに暮らせるように頑張りたいの』
『そう・・・。分かったわ。ただしそれまで勉学はきちんとやるのよ』
『分かったわ、ありがとう!』
にっこりと微笑みお礼を言った少女はこれから頑張らないとと、やる気に満ち溢れていた。




