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精霊を救うために旅に出ることにしました。  作者: ズッキーニ
過去編
1/2

祝福

初投稿です。温かく見守っていただけると幸いです。

―卒業生代表、ファラ・グランロード


荘厳な音楽が鳴り響き講堂にはたくさんの生徒が集まっている。今日はミリスタル学園という、いわゆる魔法学園の卒業式であった。領主の娘であり今年の成績優秀者であるファラ・グランロードは全校生徒の前で堂々とスピーチを披露していた。


ここはランドルド王国という国で最大の魔法学園であった。ファラはその魔法学園がある領の一人娘であった。

彼女はある強い決意のもとこの卒業式にのぞんでいた。


ファラ達が暮らしている世界には様々な種族が住んでいる。ファラ達のような人間、ドワーフ、エルフ、精霊たち。例えを挙げ始めたらきりがないが彼らはお互いに助け合い、時に対立をしながら長いときを過ごしてきた。


しかしある時、なぜか魔物が大量発生し、

瞬く間に全世界へとその住む地を広げたのだ。当時ファラは7歳、ちょうど精霊の祝福を受けることが出来る年だった。


この世界では7歳になると精霊の祝福を受け、その属性と才能によって精霊魔法を使うことが出来るようになる。


その昔、精霊王は6つの属性の力でこの世界を創ったと言われていて、世界を創った後、消耗しきった体を休ませる時に世界を見守るものがいなくならないよう生み出したのが六大精霊と言われている。その六大精霊からの祝福により様々な種族は精霊魔法を使うことができるようになったのである。


その六大精霊とは火のフラム、水のプルュイ、風のティエラ、土のヴァン、光のリュミエル、闇のオスキュリダである。精霊にはそれぞれ相性があり星に属する水,風,光、月に属する火,土,闇とで分かれていた。祝福を受ける時は同じものに属する精霊の祝福しか一緒に受けることは出来ない。例えば火と水、という組み合わせはありえない。


ふつう精霊の祝福は一つか二つ、それも二つになると二十人にひとり、それに基本属性のさらに上、光と闇の上級属性は人族にしか出なく確率としては千人にひとりくらいだ。


『お父様、お母様。わたくしは何の祝福を授かるのでしょう?とても楽しみですわ。』

『ふむ、ファラは月と星どちらの可能性もあるからな。』

『ふふっ。楽しみね。』


属性はほぼ遺伝であり母親と父親は土と風の祝福を受けていたのでファラは月と星、どちらの属性も受ける可能性があった。


すると馬車に乗って周りの景色を眺めていたファラの目にひときわ目立つ建物が飛び込んでくる。


『ねぇお母様、あの建物が神殿ですの?とても素敵な建物ね。』

『ええ、そうよ。今からあなたが祝福を受ける場所よ。』


ファラが神殿に見とれている間に神殿の前の広場に馬車がとまる。


『それじゃあ行こうか。』


ファラの父親が先頭にたって神殿に入っていく。入ってすぐの所には大きな女神像が置いてある。精霊王の像だ。そしてその像の横には神官がたっていた。


『こんにちは、今日はどのようなご要件で?』

『こんにちは、今日は私の7歳の誕生日ですの。それで祝福を受けに来たのですわ。』


ファラはお嬢様らしい綺麗なお辞儀をきめる。


『おお!それはおめでとうございます。それではこちらへ。お父様方はこちらでお待ちになっていてください。』


そう言うと神官は先にたって儀式の間へと案内し始める。しばらく奥へと歩いていくと突然開けた場所に出る。


そこは言葉では言い表せないほどの精霊力に満ちていた。ファラの背筋が自然と伸びる。


『それでは泉の女神像に向かって祈ってください。祝詞は分かりますね?』

『ええ、もちろん。大丈夫ですわ。』

『それでは私はここで待っていますので終わったらお声がけください。』



神殿の真ん中の女神像がたっている泉に向かって膝を折り祈る。そして祝詞を唱える。


~ダ・ミヒ・ビネディクション・イ・マ~


すると青色の光と緑色の光が近づいてきた。そしてファラを包み込むようにして消えていった。


『・・・すごい。2つも祝福を授かるなんて。お父様達に報告しなければいけませんわ!』


そして神官を呼びに行こうと足を進めようとした。


その時だ。突然ファラは何かに引っ張られるようなものを感じ視界がまばゆい光に覆われた。とっさに目をつぶったファラは光が収まるとそっと目を開けた。


するとそこには見たことがないような絶世の美女と言うのにもふさわしい人物がたっていた。

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