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48 ソラックの街へ

乾いた大地を、強い風が土煙とともに巻き上げていた。幌馬車が進む先、土埃(つちぼこり)に霞む漆黒の巨塔が、遥か遠く、幻のように揺れて見えていた。


幌馬車は早馬のように力強く駆け、その旅路もすでに一週間が過ぎていた。ロリア南東砦からは、遠く隔たった地へと到達していた。


風景は、実り豊かな穀倉地帯からサボテンしか生えぬ荒野へと移り変わり、屈強な乗客たちは疲労の汗を滲ませ、ローブを纏った女性たちは自らの体臭を気にして身じろぎしていた。


その中にあって、インフィだけは疲れた様子も見せず、汗ひとつかかずに、霞む塔をじっと見つめていた。深く澄んだエメラルドの瞳は、まるで研ぎ澄まされた宝石のように輝き、幼い顔には、ぞっとするような笑みがゆっくりと広がっていく。


幼い少年の表情が、異性に向ける恥じらいから、どこか狂気じみた笑みにじわりと変わっていく。隣に座る黒衣の女性は、その変化に気づき、思わず身をこわばらせた。


そして、その異様な姿を、屈強な男たちでさえも引き気味の視線で見つめていた。


インフィの心は、たった一つの思いで満たされていた。


『レベルを……レベルを……』


……


御者が強く手綱を引くと、幌馬車の勢いが徐々に落ちていく。


そこは多くの馬車が集まる停留所だった。人々が行き交い、肉を焼く食欲をそそる匂い、魚を焼く香ばしい匂い、そして蜂蜜の甘い香りが立ちのぼり、旅人たちの空腹を誘惑してくる。


インフィの乗った幌馬車が停まると、乗客たちは財布を覗き込みながら、それぞれ余裕のある顔や渋い顔、無関心を装う表情へと変わっていった。


そんな中、何かが勢いよく飛び出した。


インフィだった。


煉瓦が整然と敷かれた歩道を、一目散に駆け出していた。かつては這(は)って進むことしかできなかった姿など、もうそこにはなかった。


この街の名は、ソラック。魔塔の街である。


ソラック魔塔――それは十階層、二百メートルを超える高さを持ち、バベルの塔のような円形構造で、上へ行くほど細くなる異形の建造物であった。他の魔塔と比べると階層は少ないが、その直径は数キロに及び、ハルパン王国でも屈指の巨大さを誇っていた。外壁は漆黒色で、まるで禍々しい何かの象徴のようで、見る者に畏敬(いけい)と恐怖を与えた。


そう、ここは冒険者が集う場所。


インフィは、放射状に伸びる道を中央へと向かって駆け抜けていく。街並みも、人の姿も、露店の匂いすら意に介さず、その眼差しは前方の巨大な建物に釘づけだった。


その建物は、淡い乳白色の煉瓦で造られた三階建ての構造物で、五角形をしている。街の中心に位置し、そこから五方向に道が伸びており、ソラックの街が形成されている。


それは――ギルドだった。


インフィは勢いよくその扉を開け、中へと入る。石の乾いた匂いと、どこか懐かしい埃(ほこり)の香りが鼻を突いた。


中では、仲介者が声を張り上げ、報酬の良さを謳(うたい)い上げていた。冒険者たちは口々に「しょぼい」「ここはダメだ」などと文句を言い合っている。なぜだか分からないが、インフィはその空気に妙な懐かしさを覚えていた。


彼が見つけたのは『冒険者登録窓口-戦闘職』という看板だった。列には筋肉質な男たちが並んでいる。その中に、身長136センチ、体重30キロという十歳児のようなインフィの姿は、あまりにも浮いていた。


そういえば、あの氷龍に守られた《忘れられた地》で目覚めてから、すでに二年が経過していたが、インフィの身体は全く成長していなかった。


だが、本人はまるで気にしていない。あの無頓着さは相変わらずだった。


やがて、インフィの番がやってくる。


「インフィです。冒険者登録をお願いします」


受付嬢が眉をひそめる。


「お父さんはどこにいるの?」


「いえ、僕の登録です」


「冒険者は危険な仕事なの。子どもは受けられないのよ。家に帰りなさい」


「僕は……子どもじゃありません」


「ダメよ、いたずらで遊ぶんじゃありません。次の方どうぞ」


そのとき、二メートルを超える屈強な警備員がインフィに近づいてきた。


インフィを子猫のようにひょいと摘まみ上げ、ギルドの外へ連れ出してしまう。


だが、これしきのことでインフィが諦めるはずもなかった。


何度も、何度でも登録を試み、そしてついには――


入り口さえ通してもらえなくなっていた。


意気揚々とした笑顔は消え、半泣きの顔で呆然と立ち尽くしていた。


『まさかの門前払い。インフィのレベル上げの道はどうなってしまうのか』

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日本はかわらないと、10年後にはハイパーインフレが始まります。

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営利目的でなく、将来の日本を憂いているだけです。

じじいが頑張って書いてはいるのですが、広まりそうにないのでご協力お願いします。

短編、これを広めてください(日本の将来のため)。要旨だけです。読まれてない方は読んでください。これを広めるために書いている小説です。

ChatGPT plusの使い方は、短編にまとめたのでそちらで確認してください。無料版でも応用できると思います。

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