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魔王はまだ討伐しないようなので異世界ライフを楽しみます  作者: 転香 李夢琉
勇者編

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第三十四話 勇者、魔王討伐へ向かう 4

 なんとか倒すことができたが、問題はまだ解決していない。条夜は瀕死で影兎も腕から流血してる。仕佐も咲夜も過度に魔力を使いすぎた。


「早く条夜を連れて急ぐよ」


 咲夜と仕佐が条夜の肩を持ち、歩くのに邪魔な槍はいっそのこと抜いてしまおうと言うことで思いっきり引き抜いた。


「ぐあぁぁぁ……っっ(って)ぇ」


「しっかりお腹に力入れて、なるべく血は出しちゃダメだよ」


「って言われてもな……あ゛ぁ゛っ()っ」


 結構深く刺さっていたのだ。それによく分からない菌でも入ってしまったかも知れない。これは血が出ているという痛みじゃなく、傷口に風が当たっている痛みだ。血が乾いていく、まるで口内に風が当たっているかのようだ。ものすごく居心地の悪い妙な気分になってしまう。


「……仕佐。蒼磨か猟魔を呼んで来れない? 多分家に居ると思う」


「僕もそうしたかった」


 このメンバーに回復系の魔法を使える人はいない。故に今襲われればひとたまりもない。


「ちょっと……歩けないかも」


 突然魔眼のある右眼を抑えながらふらふらと膝をつき倒れてしまった。影兎の魔法で作っていた剣もそのタイミングで霧散する。


「仕佐?! 待って大丈夫?!」


 魔力の使いすぎ、というよりは魔眼を使ったことによる脳への負荷が大きすぎたのが原因だ。仕佐も倒れてしまったことによりこれでまともに動けるのは咲夜と影兎だけになってしまった。

 と、茂みがガサガサと音を立てた。


「?」


 念のために警戒するとよく見知った人物が出てきた。


「何やってんだおめぇら……」


「っ蒼磨!!」


「ったく。俺がラビットホーンの討伐に来てなかったらどうしてたんだ?」


 奇跡的なタイミングで魔物討伐の依頼を受けていた蒼磨とバッタリ鉢合わせした。


「って赤城血がやべぇじゃねぇか! 猟魔! 猟魔!」


「――はぁはぁ。なんで蒼磨はいつもこうなんですかね?」


「そんなことはどうでも良い。さっさと赤城を治療しろ」


 運良く蒼磨と猟魔は一緒に来ていたみたいだ。

 猟魔は唯一回復系の魔法が使える。というより回復魔法が得意な職業、治癒師だ。 


「何があったんですかこの傷?! すぐ治します!!」 


「あと雷鳴は……外傷はなさそうだが。いや、最初から話してくんねぇか」


「もちろん」


 疲労困憊な様子で咲夜はここであった出来事のすべてを二人に話した。一通り話し終えるころには治癒も終わりを迎える。


「魔族か……前は国内に入ってきてたが、やっぱまだ居るよな」


 この間各国に侵入してきていた魔族はすべて撃退済みだ。

 死ぬ間際に名乗っていたがそれなりに強い部類の、もしくは偉い立場の魔族だった可能性もある。下っ端の可能性もなくはないが、それよりもこんな森の中で一体何をしていたのだろうか。


「それで大丈夫そうか?」


「僕の力じゃ精々応急措置が限界ですね。ちゃんとした教会や医者に診て貰わなければ完全な治療は厳しいです」


「こっからならテス王国の方が近ぇよな? 俺と如月で赤城は連れて行く。猟魔は雷鳴をおぶれ」


 影兎も怪我はしているが条夜に比べれば掠り傷だ。肩を貸すくらいならどうってことない。

 今は一刻も早く条夜を癒やす。それだけを考え一同はテス王国へ向かった。


(それにしても、雷鳴と赤城はこんな危ねぇ目によく遭うな) 

3日くらい頭痛で完全にダウンしてた李夢琉です。ええ


はい。というわけでこれにて34話は終わりになります。そして次の章に入る訳なのだが、その前に番外編挟みますと

多分2つだけかな?(完成していない番外編を横目に見ながら)

まあ3月から新章……次6だっけ? 数字でカウントしてないから忘れちった

次の章に入ります。今のところのプロットだとちょうど折り返しかな?


ではではまた次回お会いしましょう。次の投稿は2/14ですね……? もしかして、もしかしなくてもバレンタイン? え、まじか(特に深い意味はない)

はい。え~、ではまた――

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