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魔王はまだ討伐しないようなので異世界ライフを楽しみます  作者: 転香 李夢琉
勇者編

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第三十四話 勇者、魔王討伐へ向かう 2

 しばらくは特にこれといった戦闘やトラブルもなく順調に進んでいた。だけどそれは唐突に終わりを迎える。


「――消えたっ?!」


 まあ一キロも離れているのだから森の中に入れば見失い兼ねないのはそうだろうが、それでもスキルでずっと位置を追っていた。なのに見失ってしまった。これはどう考えても異常事態だろう。


「反応が消えたのはここら辺だよ」


 咲夜はこの半年の間で索敵のスキルを会得していた。魔法に比べてスキルは覚えかたや使いかたが違う故にそこそこ苦戦したようだが。


「戦闘傷みたいなもんはないな」


「そうだね。それに物が落ちてたりもしないみたい」


 魔物や人に襲われたのならば血痕や木々にダメージが入っていたりするだろうがそれがない。人攫いとも考えにくく謎は深まるばかりだ。


「ダメだな。なんも手がかりがない」


「こっちそれらしきものはないよ」


 仕方なく、本当に仕方なく条夜は勇者の追跡を諦めた。


「俺らも家……帰るにはまだ早いな」


「昼前だもんね」


「じゃあせっかくだしテス王国の街に行ってみよー!」


 今まで炎帝ビーリアンにばかり来ていたのであまりテス王国の街に行ったことがない。始めに美玲を探して来たときも、炎帝ビーリアンを経由する形でテス王国にある宿に来たのだ。買い物もテス王国の街よりも近いこともありなんだかんだ行く機会がなかった。


「テス王国の街か……良いな。行くか」


 そうと決まれば早速、森を抜け街へ向かいたかった。


「――えっと……なにもの?」


 いつもの展開、というかどうしてこうも間が悪いのだろうか。目の前にはつい先ほどまで居なかったのに、いつの間にか人の形をしているバケモノが居た。

 頭からは角が生え、上半身は裸であるが背中からは交互に三本ずつ節足動物のように生えたモノ。下半身はズボンは履いているが所々破れ、魔族特有の薄黒い皮膚が見え隠れている。何よりも異質なのは首と背中から生えているモノが継ぎ接ぎされているのか、繋ぎ目があること。


「まさかこんな場所にネズミがいるとは――コロす!!」


 一切の対話も無しにその魔族は襲いかかってきた。両手にはそれぞれ槍と鎌を構え、そろ不揃いな攻撃を目にも止まらぬ速度で繰り出してくる。


「ちょっやべ!」「うわっ!」


 先頭に居た仕佐と条夜は咄嗟に左右へ避け、後ろにいた咲夜はさっと魔法を放つ。


「『火炎(ピョーガ)』!!」


 しかしそんな攻撃はいともたやすく切り捨てられた。驚いている咲夜の傍で影兎も同じくして魔法を展開する。


「っ『水守(デバイストシールド)』」


 槍による突きの攻撃をすんでのところで抑えることができ、なんとか致命傷は避けられた。残念ながら完全に防ぐことはできず、影兎は脇腹を擦ってしまう。


「『爆炎』!」「『火炎弾』!!」


 考えることは同じなようで、タイミングを合わせる必要も無く同じ属性の魔法を放つ。まず「爆炎」が魔族の周囲に渦を巻きながら4つ出現した。この隙に咲夜は影兎の肩を持ちながら後退する。そして唯一の逃げ場である上空に「火炎弾」を生成すると、そのまま中の標的向かって撃ち下ろした。


「……舐められたものだ」


 槍だけをブンと振るうとその風で「爆炎」は霧散してしまう。恐らく「火炎弾」は命中していない、というか地面の草が燃え尽きているので外したのか避けたのだろう。


「こいつッ」


「攻撃がまったく効いてない?!」


 魔族はため息を零すと仕佐と条夜に目を向けた。


「弱いな。別に、殺されたって構わんのだろう?」


 そう捨てるや否やさっきとは比べものにならないスピードで条夜の視界から消えた。すぐにでも魔法を放てるよう両手を空中に向け構える。しかし、風を切るような音だけが連続して聞こえてくるだけで一向にその姿は捉えられない。


「どこに居んだよ!!」


 必死で左右へ目を懲らすもその陰すら掴めなかった。気がついたときには条夜の腹部を滴る赤い液体が脳へ痛みを進言していた。


「がはっ……」


「「条夜!!」」


「くっ『竜巻(ストーム)』『爆炎』!」


 咄嗟に仕佐は魔法を同時展開し、条夜になるべく当たらないよう放つ。魔族も流石に驚いたのか腹部に刺していた槍をそのままに、後ろへと後退する。急いで咲夜が影兎ともに駆けつけると仕佐は魔族と対峙した。


「大丈夫条夜?!」


「さくちゃん、僕はかすり傷だから赤城さんのほうを」


 咲夜に条夜を任せると血が滴る右腕を尻目に仕佐の横に並び立った。


「僕はまだ戦えるけど……長期戦は不利、だよ」


 仕佐もそれは分かっているようで、軽く頷くと魔力を練り始めた。


「『剣生成』『付与(エンチャント)氷刃』これでちょっとは戦いやすいかな」


 やはり影兎の「生成」魔法は強力だ。一度見たことがあるかつ、見た目や構造が完璧に分かっていれば基本的になんでも作り出すことができる。

 生成した剣を仕佐に渡すと影兎自身も弓を構えた。


「貴様らごときで何ができる? おとなしく屍となれ」


 左手の鎌をブルンと回転させると両手で持ち、真正面から突っ込んできた。

今年もやってきた連載中の作品全部更新なわけだが、なんとここで残念なお知らせ。

残された物達が更新できません……なぜかは分からないがプロットなしで書き始めているばかりにどういう話にしたいのかが現在の我には分からないのだ。というか過去の我は何故プロットを書かずに書き始めてんだくそぉ

はい。なのでソレ以外の作品、死ぬたびに強くなる英雄伝説と最強の転生先は最弱だったはこのあと予定通り投稿されます。死英はもしかしたらプロットが順調に書けて、終わりまでの道筋が見えたらストックが書けるかも知れないね


ええっと、先に死英を更新します。ドラスラはもう少しで書き切れるので書け次第更新しますよ~っと

で、次のマライの投稿は来年の1/10にしようかな?

ではでは、良いお年をと――

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