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花を植えるー3ー
目覚めた時に覚えている夢は、覚醒直前の夢だという。
その夢の中で、わたしはどこかの野原に立っていた。目の前には、一本の木。先日、夢で見た老木とは違う。青々とした葉が、お行儀よく並んでいる。枝先から滴るように咲く紅い花、滑らかな木肌。
百日紅の若木だ。
ひらりと落ちた花びらを、手のひらで受け止める。肌が震えて呼応した。ああ。今まで夢で見ていたのは、これだったんだ。
風に若木が揺れた。それに合わせて、わたしも揺れた。
百日紅の根元から、華奢な幹に寄り添うように蔓を伸ばしているのは、実葛だった。紅い雄しべを中心に、小指の先ほどの薄黄色の花被片が囲っている。
わたしはしゃがみこんで、薄黄の花をさすってやった。きっと、こうされるのが好きだろうと思って。
実葛は気持ちよさそうに蔓をしならせた。百日紅も嬉しそうに枝葉を鳴らした。




