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第二部☆金星のリラ 第二章☆メイ

金星から火星へ送り込んだ攻撃艇の乗員が無事に戻ってきたと大騒ぎだった。

「私は一度死にました。火星には土星製の再生槽があって、死人を蘇らせることができます」

なんだって?!それじゃあ、いくら攻撃しても意味がないじゃないか、と人々はざわめいた。

火星は金星を侵略しつつあって、金星人たちはそれを阻止すべく戦ってきたのだ。

ただ戻ってきたわけではなかろう、何か仕込まれているのでは?と彼らはメイを疑った。

「火星の王女を人質に連れて戻りました」

でかした!

彼らは王女を厳重に監禁した。

赤銅色の髪の少女は、イヤリングの通信器で黒髪の少女に「さあ、ここからあなたの腕の見せ所です」と言った。

「ええ」

自由の身になった黒髪の少女は、議会に証人喚問されるとき、下院のリラと視線がかち合った。

「メイ。行くあてがないのならうちへ来て」

「ありがとう」

リラはメイの前では女装を解かなかった。

「どうしてかしら?私はあなたのことを知っている」

リラの言葉に、黒髪の少女はふっと笑った。

「報道で見たのでしょう?」

「報道で見たのはメイ。あなたとは別人だった」

「別人だとなぜ言い切れるの?」

「目が違う」

エメラルドの瞳はカラーコンタクトでもその不可思議な力強さを隠すことが出来なかった。

メイは黒髪のウィッグをはずして、赤銅色の髪を見せた。

「他の人に話しますか?」

「いいえ。火星の王女。何か考えがおありですね?」

「はい。火星と金星の戦いを終わらせることと、火星人の金星侵略を阻止するために私はここに来ました」

「どうやってそれらの目的を果たすのですか?」

「火星の王女を囮に王家の者をおびき寄せます。王は冷血な方ですが、対外的に王女をおおっぴらに見捨てることはしないはずです」

ミリーとメイは入れ替わっていた。リラは口止めするまでもなく、他言しないと誓った。

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― 新着の感想 ―
[一言] これからですね。
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